2話目、面白くなって来ました。
# 2 まるで地震のよう It’s Like an Earthquake あらすじ
ジプシーのメルキアデスが戻ってきた。再会をよろこぶホセでメルキアデスは錬金術の薬品を贈る。ホセは錬金術にハマって行く。ウルスラは生計を立てるために商売を起こす。一方思春期を迎えた長男のホセ・アルカディオはある女性に会う・・・。
相関図
まとめ
マコンド村の今
マコンド村は商店や作業場が立ち並ぶ活気ある町へと変わっていた。
町にはアラブ系の人々も住み始めた。
一方ホセは研究に没頭、仕事で稼ぐことも子どもたちの面倒を見ることもせず、火薬が不要の”太陽光兵器”を作り出し、「すごい発明だろ、軍隊や政府に売れば大金が入る」と言うが、家計は火の車だった。
ウルスラは父が持たせた持参金を使い、キャンディ屋の商売をはじめる決断をする。
戻ってきたジプシー
3月、ジプシーが戻って来た。
ホセはメルキアデスとの再会をよろこび、”太陽光兵器”を見せると、「世界はオレンジのように丸いってわかった」と言うが、メルキアデスは笑いだしてしまう。ホセは、「頭がおかしいと思ってるのか?」と言うが、メルキアデスは、「逆だ、キミは本当に見識がある」と言い、錬金術の道具をプレゼントする。
メルキアデスはホセの自宅に工房を作ると、「錬金術とは、物質を使いこなすことだ」と説明、いくつかの薬品を渡すと、「物質を金に変えることができるが熟練が必要だ」と言い本を渡すと、また興行の旅に出ると言う。
ふたりは再会を約束する。
家庭を顧みないホセ
錬金術にのめり込むホセは、「うまくいけば富豪になれる」と言うが、ウルスラには夢物語を語る男にしか見えず、「いい加減に現実を見て!もう蓄えは尽きた」と怒る。
それを聞いていた息子たち(ホセ・アルカディオ、アウレリャノ)はイノシシ狩りに出ることに。
だがホセは、とうとうウルスラの父が渡してくれた持参金に手を出してしまう。
その頃、子どもたちが見当たらず、捜し歩くウルスラは、ピラルからタロット占いをしてあげると言われ、夫のことを占ってもらうことに。
タロットカードを引いたウルスラにピラルは、「情熱的で妄執的、でも悪習(女、酒など)には無関心」と説明するが、息子たちを見つけたウルスラは、3枚目のカードを見ることなく帰ってしまう。
3枚目のカードは、「隠者」だった。
ウルスラの怒り
ウルスラはホセが無断で金貨を使ったことに激怒するが、「化学で金が倍になるはずだった」とホセ。
ウルスラは、「あなたは私がキャンディ屋を始めたことさえ知らず、やるべきこともしない、あなたが息子たちを導かないせいで息子たちはまるで野蛮人よ」と怒りを爆発させる。
その日からホセは、できる限り息子たちと時間を過ごすことに。
立入禁止の工房にも息子たちを入れ、読み書きを教え、魚釣りを教え、世界の不思議について教えた。
ウルスラの不安
ある朝、息子ホセ・アルカディオの裸を見たウルスラは、その巨大なイチモツに恐怖を感じる。
青ざめ、「異様だった」と言うウルスラにピラルは、「普通のことよ」と言うが、従兄妹同士で結婚は奇形児が生まれると母親から脅され続けているウルスラは、少し違うだけでも恐怖を感じるようになっていたのだ。
ウルスラが、「一生結婚できないかも知れない」と言うので、ピラルはタロット占いをすることに。
「不屈の男になる。女や子孫に恵まれる」と言う結果にウルスラは安堵するが、ピラルは突然、ホセ・アルカディオの陰部に触れる。その瞬間、これまで味わったことのない快感に痺れるホセ・アルカディオ。
ホセ・アルカディオとピラルの関係
その夜、ピラルに触られたことを思い出し、眠れないホセ・アルカディオは家を抜け出し、ピラルの家を訪ねてしまう。ピラルは、ホセ・アルカディオを待っていたかのように受け入れ、ふたりは関係を持ってしまう。
その日からホセ・アルカディオは毎夜、夜這い、秘めた関係が始まってしまった。
ホセ・アルカディオは、とうとう弟アウレリャノから、「毎晩どこへ行くのか」と聞かれてしまう。
ホセ・アルカディオは、女性に会っていること、セックスをしていること、それがどれだけ素晴らしいかを聞かせ、「まるで地震のようだ」と表現するのだった。
戻って来たジプシー
ジプシーが興行に戻ってきた。
ホセは息子たちを連れてバザーへ行き、生まれてはじめて「氷」に触れる体験をする。
だがホセは、メルキアデスがシンガポールの砂浜で死んだと知る。
すべてが色褪せるほどショックを受けるホセ。
ホセはウルスラに、「カレへの敬意の証として錬金術を続ける」と決める。
ウルスラ3人目の出産
ホセは再び錬金術にのめり込む。
ある晩、ウルスラは産気づくが、ホセは工房に籠もったきりで気づかない。
激しい痛みに苦しみながら、ウルスラはひとりで女の子を産み落とす。
3人目は女の子=アマランタだったが、恐れていた奇形ではなかった。
皆がお祝いに駆けつける中、工房に籠もったままのホセが、「やったぞ!合金製造に成功した!」と走り出てきた。だが誰もそれを本気にしない。
息子のホセ・アルカディオも、「犬のクソみたいだ」と言うが、その言葉にホセは息子を叩いてしまう。
ホセ・アルカディオが知った現実の重み
父親に打たれたホセ・アルカディオは、その怒りを押さえきれず、「父さんはオレを侮辱した。もう工房へは行かない。オレらしく生きる。ボクはキミと居たいんだ」と気持ちを伝える。ピラルは。「私もよ」と答える。
その後ふたりはジプシーのバザールでデートするが、ピラルから、「あなたは父親になるのよ」と妊娠を告げられたホセ・アルカディオの顔から笑顔が消えた
その日から、眠れず、食欲も失ったホセ・アルカディオは、夜のバザールへとひとりで出向き、美しいジプシーの少女と関係を持ってしまう。
消えたホセ・アルカディオ
結局、ホセ・アルカディオは戻ってこなかった。
ウルスラは弟アウレリャノを連れて村中を捜すがホセ・アルカディオは見つからない。
ピラル宅を訪ねるが、ピラルは居留守を使う。
住民から、「昨夜ジプシーと居た」と聞いたウルスラは、アウレリャノを連れてバザーに行くが、そこはもぬけの殻だった。ジプシーたちは出発したのだ。
息子が出ていったと知ったウルスラは、「お父さんにこのことを伝えて」と言い、そのまま森へと消えてしまう。
捜索
ホセは装備を整えた男たちを集めて息子を捜したが、結局、ホセ・アルカディオは見つからず、ウルスラも戻って来なかった。
ホセは落ち込むアウレリャノを励まし、銀細工を教え、乳飲み子のアマランタを育てた。
5ヶ月後
ウルスラが戻ってきた。
ホセはアマランタを見せ、ウルスラを迎える。
結局ホセ・アルカディオは見つからなかった。
だがウルスラは、毎月郵便が届く町に住む便利な暮らしになれた人たちと共に戻って来たのだ。
ウルスラはマコンド村とその村を結ぶ道を見つけたと言い、一緒に旅をしていたと言うビシタシオン、カタウレと共に暮らすと言う。ホセは受け入れた。
真実
その夜、赤ん坊を抱いてやってピラルは、「男の子を生んだ。ホセ・アルカディオとの子よ、預けに来た」と言い出す。「何かの冗談なの?ありえない」と言うウルスラにピラルは、「私たちは愛し合ってた」と言うが、ウルスラは、「あなたのせいで息子は姿を消したのよ、魔術で息子を操り子どもまで作ったなら自分で育てて」と突き放すが、「この子は息子の子だ。家族と一緒に育つべきだ」とホセ。
ウルスラは引き取る条件として二度と家には入れず、母親が誰かは永遠に秘密にすることを約束させた。
赤ん坊はホセ・アルカディオと名付けられたが、呼び名はアルカディオに。
アウレリャノ
アウレリャノは試行錯誤して銀細工の技術を身につけた。
数年後、立派な銀細工技となったアウレリャノは、「誰か来る」と予感を口にするー・・・
感想
まさしくブエンディア家の人生を見ているようなドラマです。
そもそも頭が良くて情熱的な行動派のホセが、農業でのんびり暮らすなどムリな話。
カレが錬金術の不思議な世界にのめり込む気持ちは理解できる一方、子どもを育てる必要があるウルスラは、苛立つ気持ちもわかる。そして、年上の女にのめり込む息子ホセ・アルカディオの気持ちも。
全部わかるけど、それぞれの欲望と現実が上手くいかない、これこそ人生なんだよなぁ@
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