”ブレイキング・バッド”のDEA捜査官ハンク・シュレイダーの登場です(懐かし~ぃ)
#3 うってつけの男 The Guy For This あらすじ
ソウル・グッドマンとして麻薬カルテルに関わることになってしまったジミーは、その現実に悩む。
思いどおりの仕事ができないキムはジレンマを感じる
相関図
まとめ
ジミー
ラロ・サラマンカの依頼
サラマンカのアジトへと連れて行かれたジミー。
彼らの要求は、「捕まり勾留されてるクレイジーエイトに、オレたちの指示どおりに供述させたい。その役目を頼む」と言うもの。
麻薬カルテルに関わりたくないジミーは、7000ドルを超える高額弁護料をふっかけるが、ラロは値切るどころか、「手間賃入れて8000ドル支払う」と言い、ジミーは依頼を受けることに。
麻薬カルテルの仕事を受けるマズイ状況に肩を落として帰宅したジミーをベランダで迎えるキム。
やはりジミーはラロの仕事を受けたことをキムに言えない。
ふたりはベランダで話しながらビールを飲むが、ジミーは空き瓶を手すりに置いてしまう。
キムはその空き瓶が落下するのでは?と気になって仕方がない。
ナチョ
ナチョの自宅に突然父親がやってきた。
父マニュエルは息子の暮らしぶりを見て、カネには困っていないと確信すると、「友人(グティエレス)から店を買い取りたい、事業も引き継ぐと打診された」と話し出すー。
ナチョは、「いい話だ。父さんは働き続けだったんだから、そろそろ引退してゆっくりするべきだ」と賛成するが、「買値が相場より高すぎる。店はお前のために残してた。お前なんだろ?カネの出所は」と父。
ナチョは、「違う」と否定するが父マニュエルは、「町から一緒に逃げて欲しいんだろ?足を洗えと言ったハズだ。自首して罪と向き合え。逃げたれば逃げろ。だがオレは絶対に逃げん」と言い切る。
弁護士ソウル・グッドマンの仕事
ラロの作戦
ジミーは勾留中のクレイジーエイトに面会すると、「ラロから依頼されたキミの弁護士だ。これを暗記しろ」とレポート用紙を差し出す。
これまで黙秘を続けていたクレイジーエイトが一転、供述すると言い出し、DEAのハンクとゴメスがやって来た。
最初から猜疑の念を抱いている捜査官は、「価値のある情報だろうな」と高圧的だが、「50万ドルの在り処を教える。見返りが欲しい」とクレイジーエイト。
「真実なら見返りをやろう」と言われ、クレイジーエイトは話し始めるが、そこへ、「弁護士なしの聴取は違法だ」とソウル・グッドマンが入ってきた。
ジミーは、「弁護士は要らない」と言うクレイジーエイトの説得をはじめる・・・
しかしその芝居じみたやり取りをみてハンクは、「取引しない。一杯食わされそうな気がする。どうせデタラメだろう」と席を立つ。
(ラロの筋書きどおりでなければマズイことになる)焦ったジミーは、「条件付きでは?」と交渉に出る。
それは、クレイジーエイトが情報の一部を提供、満足できなければ勾留は続き、OKなら無罪放免と言うもの。
ハンクは、提供した情報が逮捕に繋がれば無罪放免でOKする。
クレイジーエイトが渡した情報は、【売人は3つのデッド・ドロップにカネを隠して納める。誰にかは知らない。集金日は毎週木曜の夜】と言うもの。
情報に食いついたハンクを見てジミーは追加で、釈放後のクレイジーエイトの身の安全と、今後カレはシュレイダー捜査官の専属の情報屋。カレが捕まった場合、尋問前に対処してくれと約束した。
がんじがらめ
ジミーはラロに、「計画どおりDEAがデッド・ドロップを調べる。確実に逮捕を狙ってる」と報告すると、
釈放後のクレイジーエイトがチクリ屋のレッテルを貼られ、殺されることがないよう頼む。
そして、「今後は別の弁護士を探してくれ」と言うが、「おまえがやってくれ」とラロ。
思わぬことで麻薬カルテルの片棒を担ぐことになり、抜け出せないらしい現実を嘆くジミーにナチョは、「あんたの意思は関係ない。一歩入ったらどっぷりだ」と言うー。
ガスの決断
ナチョはガスに、クレイジーエイトがDEAと取引し、デッド・ドロップが捜査されると報告する。
部下のタイラスはすぐさまカネを回収しようとするが、ナチョから、「デッド・ドロップにカネがないとラロが内通者の存在に気づいてしまう」と言われ、50万ドルを捨てる決断をするガス。
キム
思いどおりにいかない現実
今日は1日プロボノ活動ができる日だ。プロボノこそ今、キムが1番したい仕事だった。
しかし公判中、アソシエイトから、「メサ・ヴェルデの件で問題が発生した」と連絡が入る。
キムは、「今はムリ。あなたたちで対応して」と言うが、事務所代表のリッチ・シュワイカートからも電話が入り、メサ・ヴェルデにすぐ対応するよう言われてしまう。
仕方なくトゥクムカリのメサ・ヴェルデ信用金庫コールセンター建設予定地へと向かうキム。
(アルバカーキからクルマで約2時間半)
ペイジはキムの到着を待っていた。実は1件だけ、建設予定地から立ち退かない家があるのだ。
立ち退かないアッカー氏とキム
キムは、「契約書に基づけば、適正価格+5000ドルで土地を買い上げることができるが、メサ・ヴェルデは善意の気持ちとしてプラス1万8000ドル支払う。法廷で争えば、あなたに不利な判決が下る」と説明、説得するが、アッカーは、「ふざけるな!断る。他の住民は追い出せてもワシはそうはいかんぞ。あんたは僅かな金を慈善活動に寄付し、それで悪事を全部帳消しに、心優しい金持ちの気分になってるが、そんなんで良くぐっすり眠れるな」とぶちまける。
その言葉に怒りがこみ上げたキムは、「現実を見て。誰も不当な扱いをしていない、歩み寄ってる。でももう終わり、1万8000ドルの申し出は取り下げ、明日以降は1万ドルよ。そしてあなたは保安官に叩き出されすべてを失う。なんであなたは7ヶ月も長引かせてるのよ?他の住民はルールに従い出て行ったのに、自分だけは特別だと思ってるの?契約書には意味がある。法律なの、強制力がある受け入れて」と最後通告を突きつけた。
むなしさ
帰路につくキムだが、やはりアッカー氏のことをこのままにしておくことができなかった。
夜、キムは再びアッカー氏を訪ねると、「いくつかの物件を探しました」と資料を見せる。キムは不動産屋を回り、見合った物件を探したのだ。
キムは、「これなら家を持てるし土地も所有できます。引っ越しを手伝い、引越し費用も持ちます」と提案し、自分の生い立ち(持ち家で生活したことがなく貧しかった)を話し、持ち家を失うアッカー氏の気持ちに寄り添えていなかったと思いやりを示すが、アッカーは、「望みを叶えるためなら何だって言うんだろ」と言うと家へと入ってしまうー。
虚しさを抱え帰宅したキムをジミーはベランダで迎える。
ジミーは何も聞かず、ただ一緒にタバコを吸い、ビールを飲む。
突然、キムがビール瓶をベランダから放り投げた。
一瞬驚いたジミーも、黙って瓶を放り投げる。
ふたりは何本もビール瓶を放り投げ、近所の住民が気づくと、笑いながら部屋へと引き上げるのだったー。
感想
今回もやっぱりキムについて語りたい~。
冒頭、ジミーとキムはベランダでビールを飲むんだけど、ジミーは空き瓶を手すりに置くんですよね。
それを見て、(危ないな、落下して迷惑がかからないかな)って気が気じゃないキム。
だけど翌日、やりたいプロボノはできず、厄介な立ち退き問題には悩まされ、強い態度を反省し、自分の生い立ちまで話して寄り添おうとしたのに、「望みを叶えるためなら何だって言う」と言われてしまった虚しさ。
ジミーは帰ってきたキムを見ても、(何かあったのか?)とも(どうしたんだ?)も聞かないの。
ただ黙ってふたりでタバコを吸ってビールを飲む。
そしてキムはベランダからビンを放り投げはじめる。
このシーンがすべてを集約してて、グッときました。
そうなんですよ、人生ってほんとうにこんなことがあるんですよね。
こんなジミーだから、こんな自分も受け入れてくれるから、キムはやっぱりジミーが好きなんだと思う。
ジミーは軽薄な時があるけど、一方でジミーほど懐が広い人もいないかもと思うし、ほんとうにキムを愛してる。
ふたりには幸せになって欲しかったなー。
って勝手に関係が終わると思ってるけど、だってブレイキング・バッドにはキムはいないからね
3話で介護施設のヘクターに会いに行ったラロ。ヘクターはガスについて、ウィークポイント、「カネ」と教えたけど、なんのことかなと思ってた。
それが今回の作戦だったんですよね?
クレイジーエイトをDEAと取引させ、釈放と引き換えにガスをカネ絡みで窮地に立たせる作戦。
ガスはDEAにカネを奪われると分かっていながら、それを阻止するワケに行かず、6000万円をみすみす捨てることになるんだから、これがヘクターの言う、ウィークポイント=カネってことですよね?
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