#7 風船人形 Inflatable あらすじ
ディヴィス&メインで働くことが苦痛で仕方ないジミーは、退職を決めるが、秘書のオマールの助言を聞き、ある戦略を立てることに。キムはシュワイカート&コークリーの面接を受ける。
マイクはヘクター・サラマンカとの約束を果たすため、ジミーの協力で検事と会う。
相関図
まとめ
過去:子ども時代のジミーと父
イリノイ州シカゴ、シセロの町で雑貨店を経営するジミーの父。(ジミーはお店の手伝いをしている)
ある日、ひとりの男が、クルマのエンジンがかからず困ってる。子どもに薬を届けるために急いでる。タクシー代の5ドルを恵んで欲しいと頼みに来た。
ジミーは、人が良く、男の話しを疑いもせずにカネを渡そうとする父親に、「詐欺だよ。この町のペテン師はみんなこの店をカモにしてる」と忠告するが、父親は逆にジミーを叱り、10ドルを貸した上、ジミーに店番を頼み、スパークプラグを探しに行く始末。
10ドルを手にした男はジミーに、「世間には狼と羊がいる。お前はどっちになりたい?」と言って去った。
ジミーは黙って店のレジから4ドルをくすねる。
マイク
代理人
マイクはジミーを代理人にし、検事と面会すると、【銃は私のものだった】と供述を修正したいと申し出る。
当然検事は信じず、「長い懲役を科すには、銃の所持がカギになる。供述を変えるのは脅迫されたのか?それとも買収されたのか?」と問い詰めるが、マイクはジミーの話術で、その場を凌ぐ。
●ジミーはスケボ兄弟がトゥコの祖母が運転するクルマに当たり屋を決行、恐ろしい目に遭った
ジミーはマイクに、「賢明な判断だ。サラマンカは凶暴だ。私もヤツとは因縁がある」とペラペラと友だちのように喋り、「弁護料は要らない」と親切心を見せるが、マイクは、「別のエレベーターに乗れ。請求書は送ってくれ」とそっけない。
義娘、孫娘のために
ステイシーは経済援助を申し出てくれたマイクのおかげで、治安の良いエリアに、素敵な家を借りることに。
「カネの心配は要らない」と言うマイクにステイシーは、「お父さん、何もかもありがとう」とハグする。
だが夜、マイクは密かにヘクター・サラマンカの店を見張る。
ジミー
契約書
ジミーは秘書のオマールを呼ぶと、退職願いを書く手伝いを頼む。
「そんなに不満を感じていたとは思っていなかった」と驚くオマールにジミーは、不満だったワケではなく、ただ満足ではなかっただけだと言うが、オマールは、「苦労して入ったのにすべてを手放すんですか?契約金は1年未満で辞めると返金しなければならない」と言い出す。
契約書を確認したジミーは、「本気じゃなかったんだ。一時的な理性の喪失だった。馴染むのに苦労しているんだ」とジミー。オマールは言い訳を並び立てるジミーに、「大丈夫です、秘密にします」と約束する。
自分スタイル
息が詰まりそうなジミーは、町で見かけた店の宣伝用の風船人形を見て、名案を思いつく。
その日以降、ジミーは、カラースーツ、カラーシャツ、派手なネクタイにスタイルを変更。どんなときもそれを貫く。当然、クリフは目を丸くし、エリンは明らかに不快そうだ。
顧客がいるのもお構いなしでジューサーを使ってスムージーを作る、節水を理由にトイレの大を流さない、「楽器演奏は気分転換になるとクリフにアドバイスされた」とバグパイプの練習をするー。
とうとう堪忍袋の緒が切れたクリフはジミーを呼びつけ、「キミの勝ちだ。契約法を読み込んだらしいな。こんな毎日が続くなら、消えてもらう方がマシだ」とクビを宣言する。
狙いどおりジミーは、”クビ”となった。
「残念ですが荷造りします」と言うジミーにクリフは、「一度でいい。本音で答えろ。私がキミを不当に扱ったか?チャンスを与え、励まし、クルマも住居も与えた。その上、キミが望む高級なココボロデスクまで買った。なぜチャンスをふいにするんだ?」と疑問を投げかける。
「努力しましたがこの事務所は私には合いません。あなたは本当に良い人だ」とジミー。だがクリフは、「キミはクソ野郎だ」と言い切るー。
賭け
そしてジミーは大きな賭けに出る。
HHMへ行き、会議室にキムを呼び出したジミーは、「シュワイカートより良いオファーがある」と1枚の名刺を出す。
それは、「ウェクスラー&マッギル法律事務所」の名刺だった。
「キミはパートナーだ。学費ローンも肩代わりする。オレたちはいいコンビだ。思い切ってやってみよう。独立して自分で未来を作る。”メサ・ヴェルテ”はキミが取ったクライアントだ。もっと開拓できる。簡単じゃないのは分かってる。はじめは苦労するだろう。でも自分たちの事務所のためだ。価値はある」とジミー。
「でも失敗したらすべてを失う」と言うキムにジミーは、「賭けだ。自分の可能性のね。勝ち目はある。今日、事務所を辞めてきた。厳密にはクビだが合意の上だ。やっと踏ん切りがついた。オレにふさわしい仕事はこれだ」と言う。
キムから、「パートナーになるなら知っておきたい。どんな弁護士になるつもりなの?」と聞かれ、ジミーは、「オレのやり方でなければ何の意味もない。人の流儀に従おうとすると、結局失敗する。ディヴィス&メインがいい例だ。キミのキャリアを潰しかけ、みんなを怒らせた。チャックやキミが望むオレになろうとしてきた。でも独立するなら自分らしいやり方でやる」と言い、一緒にやろうと言うが、「なんで一緒に働くことにこだわるの?」とキム。ジミーは、「一緒に居たいんだ」と言うが、キムは、「一緒にいるわ。だけど仕事は別」と言う。
ネイルサロンに戻って
ジミーはオマールに協力してもらい、7000ドルで買い取ったココボロデスクを事務所へと運びこむ。
オマールはジミーの礼金を受け取らず、「前進あるのみ」と言うジミーと握手し、別れた。
ジミーはココボロデスクにノート、鉛筆、電話をセットすると、留守番電話に、「ジェームズ・M・マッギル法律事務所です」と吹き込み、ひとりで再出発する。
キム
シュワイカート&コークリーとの面接
面接でお決まりの経歴や判例を聞いたあと、シュワイカートは、「キミ自身について聴きたい」と言う。
キムはカンザスとネブラスカの州境にある小さな田舎町出身で、ここで暮らすよりもっと上に行きたいと考え、ニューメキシコ州へと出てきたと言う。
無事に面接を終えたキムに、「明日には連絡する」とシュワイカート。
キムはシュワイカート&コークリーの駐車場からの景色を眺めながら、ジミーが作った名刺を取り出し、半分にしたー。
キムの決断とオファー
キムがやって来たのはネイルサロン。ジミーの自宅兼、事務所だ。
「面接はどうだった?」と聞くジミーに、「上手くいったわ。明日連絡がある。でも断る。独立して開業する」とキム。
突然過ぎて反応できないジミーに、「開業にあたって私から提案がある。同じフロアに別々に法律事務所を構え、仕事は各自のやり方でやる。自由だけどお互いを支え合える。パートナーじゃなく一緒に個人事業主よ。どう思う?」とキム。
半分になった名刺を見つめるジミーにキムは、「Yesと言って」と。
感想
今回は、弁護士キャリアの岐路に立ったキムとジミーのエピソードでした。
ふたりともメール係からキャリアをスタートしたんですね。キムは6年もメール係だったんですね~。その間にHHMに学費を立替えてもらってロースクールへ。そして司法試験に合格してアソシエイトとして4年目。
キムの生い立ちが少し分かってより親近感が湧きました。
田舎で生まれ育ったキムは、田舎で終わりたくなかったんですよね。
ジミーが着るカラースーツやシャツを見て、ソウル・グッドマンが粋にカラーシャツなどを着こなしてたことを思い出しました。カラースーツや派手なネクタイはまさにソウルのイメージ。
ジミー演じるボブ・オデンカークは、カラースーツがほんとうに似合いますよね。
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