11話はチャスティンに竜巻(トルネード)が襲撃するはなし~
#11 嵐のあとで After the Storm あらすじ
アトランタを嵐が襲う。チャスティンのスタッフに緊張が走る中、トルネードが病院を直撃する悲劇が起きた。
コンラッド、ヴォス、ニックは仲間の救命士の命を、デヴォンとデヴィは工事スタッフの命を救うために戦う。
一方、中国人のサミーが入院してきた。ベルはオースティン、ジェイクと挑戦的な手術をすることに。
相関図
まとめ
嵐の襲来
ミーナが帰国した。
コンラッド、ニック、そしてオースティンは悲しみが癒えない毎日を送っていたが、そんな時、アトランタに嵐が襲来する。チャスティンでは、多くの患者が運ばれてくるだろう状況に緊張が走る。
トルネードの直撃
なんとトルネードがチャスティン・パーク記念病院を直撃した。
コンラッドとニックは患者、スタッフを避難させるが、ERのガラスドアに竜巻で飛ばされた救急車が激突、患者ひとりが大ケガを負う。
コンラッドも負傷したがニックは無事だった。
救命士のパイパー
しかし、「パイパーが重症だ!搬送口の屋根が潰れ下敷きになってる!」と走り込んできた救命士のウェス。
すぐさまコンラッドは救助に向かうが、挟まった足は抜けず、出血が止まらず、パイパーは出血ショックを起こし、心停止してしまう。
コンラッドはあらゆる手を尽くし蘇生、処置するが、足からの出血は止まらない。
コンラッドは足の切断を決断、ヴォスを呼ぶ。
ヴォスは下肢を切断後、パイパーを手術室に運ぶが、パイパーの命を救うことはできなかった。
デヴォンとリーラ・デヴィ
デヴィとデヴォンは作業中のテッドに避難を呼びかけるが、作業を止めようとしないテッド。
そこへトルネードが直撃した。
デヴォンはデヴィを庇い、ふたりは難を逃れたが、テッドは頭に金属が刺さるケガを負ってしまう。
すぐにテッドを手術に運ぼうとするが、直撃を受けたシュミレーション室は瓦礫で入口を塞がれ、閉じ込められた状態に。挙げ句に電話も通じない。
そして会話が出来ていたテッドも、痙攣を起こし、意識を失ってしまう。
デヴォンは何度も電話をかけ、ようやくケインと連絡を取ると状況を説明。ケインは、「金属を抜かないとヘルニアを起こす。患者を運び出せない以上、外科インターンのキミがやるしかない」とデヴィに処置するよう指示する。
しかしケインの電話は切れてしまった。
デヴォンはテッドの工具を使おうとデヴィを励ます。
失読症で、突発的なことに弱いことを知ってるデヴォンは、手順を復習させ、落ち着かせてから手術へと向かう。
金属、骨片を除去したが、動脈から出血してしまう。
しかしデヴィはパニックになることなくハンダゴテで血管を焼いて止血し、見事にテッドを救った。
7才のサミー
腹痛、嘔吐でERに搬送されて来たサミーはベルが主治医として診ている”炎症性筋線維芽細胞腫”の患者だ。
サミーはアッカーマン家に中国からやって来た養子だ。
健康な子どもだと聞かされていたのに、引き取って2日後にサミーは倒れ、上記診断を受けてしまった。しかし夫妻はサミーを見放すことなく、治療を受けさせているのだった。
ベルから検査結果を見せられたオースティンは、「オペはムリだ」と言うが、「キミなら出来る。門脈も閉塞してしまった以上、すぐに手術するしかない」とベル。
オースティンはそれが、挑戦的なオペ【自家移植術】を意味しているとわかると、「サミーを助けよう」と執刀をOKする。
腹腔内のすべての臓器を取りだし、ガン細胞を除去したあと、再び臓器を戻し、機能させる挑戦的な手術法で成功例が少ない
手術は時間との勝負だった。
ガン細胞は臓器だけじゃなく腹壁にも見つかり、オースティンはそれを除去、手術は無事終わるが、胃と膵臓がかなり弱っており、回復するかはこれからにかかっていた。
説明を聞いたアッカーマン夫妻は、「サミーに生きるチャンスがあって良かった」と安堵するが、これから年単位の経過観察が必要であり、1年ほどは自宅療養が必要と分かると、「サミーには元気になって欲しいけれど荷が重すぎる。私たちには他に子どももいる。彼女を手放すしかない」と言い出す。
ケインとビリー
ヴォスからビリー・サットンの指導をするよう言われたケインは拒否するが、CEOからの指示に従うしかない。
ローズ
ローズが転倒し頭を打って入院してきた。
ローズは今、遺伝治療の前処置のケモ(化学療法)を受けていた。(造血機能を廃絶するため)
病室に診察にやって来たケインとサットンにローズは、「治療がかなりキツイ」と打ち明けるが、ケインは、「キミなら耐えられる」と言うだけ。
ケインとローズの関係に気づいたサットンは、「ローズは素敵な女性だし、あなたのことを思ってる」と言うが、「プライベートに口を出すな」とケイン。
ひとりバーで飲んでいるケインに声をかけたサットン。
ケインは大学時代の恋人が手術台で亡くなったことが忘れられず、ローズと向き合うことができないと言う。
「あんなことは二度とイヤなんだ」と言うケインにサットンは、「その生き方は、心に傷はつかないけど、ずっと孤独よ」と言う。
感想
そういや、ケインの元カノの話しあったよね、すっかり忘れてたけど。
そのエピソードはコレ↓
手術台で元カノを亡くしたんでしたね。
ローズとの関係を深められないのには、そう言う理由があったとはね。
今、ローズは厳しい状況だし、力になってあげて欲しいけど・・・。
恋愛って難しいね、最近そう思う。
中国人の養女サミーはきっとジェイクが養女にするんじゃないかな?
今回の話しはそれの前フリな気がしてます。
中国語が話せて医師であるジェイクは、サミーにとっても適任な養父になると思うし。
デヴォンは恋多き男よね、今度は同僚のインド系女医ですかっ(笑)
#12 見えざるものへの希望 Hope in the unseen あらすじ
ニックの出産が迫る中、コンラッドは彼女の「出産前にやりたいことリスト」をかなえようと、優雅なスパの1日を計画していたが、ピート・ゴールデンスが長期間受診していないと聞き、ニックの提案でふたりは様子を見に行くが・・。
AJは母親のがんの進行が早いことが分かり、気が立っていた。
ローズはついに遺伝子治療を開始。ところが事態は思わぬ方向に進んでいく。
相関図
まとめ
窮地に立たされたヴォス
現在でも2500万ドルの赤字を抱えるチャスティン・パーク記念病院。
ヴォスは確実に赤字が減っていると主張するが理事からは、ヴォスの手腕を疑問視する声があがり、会長のウィンスロップからは、「州からも圧力がかかってる。百ドルの経費削減、2週間以内に打開策を提示して欲しい」と言われてしまう。
ケイン
ケガの状態
現場復帰したケインはヴォスからビリーの指導医に指名されたが、実は右手の状態は不完全で前回の手術では突然動かなくなり、ビリーに助けられ事なきを得ていた。その状況からケインは、「完璧だと思えるまでリハビリに専念する」と執刀しない宣言をするが、ビリーは、「簡単なオペから始めればいい」と指導医を続けて欲しいと言う。
しかしオペ失敗=即刻解雇と分かっているケインは慎重にならざるを得なかった。
クリッピング術
ケインは動脈瘤の手術を執刀をすることに。ビリーに助手を頼む。
以前のケインなら簡単に終わらせた手技にも関わらず、トラブルが起こってしまう。今回は自分で対処したものの、納得できない結果に終わったケイン。
看護師のジェシカは、「カレは終わりかも。だけど誰も惜しまない」と言うが、ビリーは、「カレは回復してる」とケインの肩を持つ。
ローズ
遺伝子治療
ローズはツラいケモ(化学療法)に耐え、遺伝子治療をスタートさせることに。
ツラい治療のためデヴォンは家族や友だちに頼るべきだと言うが、「誰もいない。ケインも私を避けている」とローズ。
ローズは、この治療が効果があるようにと祈る気持ちで点滴のスタートボタンを押す。
そして、この治療に人生を賭けているのはフィリップ・ボルドマンも一緒だった。
フィリップはデヴォンの大学の友人であり、「バイオ・サウス」社で鎌状赤血球症治療を開発、治験を行っている。しかし会社の経営は苦しく、ローズの治験で結果を出し、FDAの承認を得て、この治験が鎌状赤血球症の治療として認められることを目標としていた。
しかし遺伝子治療の点滴が始まって間もなくローズに、発熱、血圧低下、腹痛の症状が出た。
デヴォンはこの症状から、治験が原因ではなく、抗ガン剤で免疫低下した影響で腸感染を起こしたのだろうと推測、抗生剤をはじめるが、ローズは敗血症に。
敗血症により腎臓機能が悪化、人工透析が必要となるがローズは、「これ以上はムリ。もう闘志もない。ホスピスに入れて欲しい。頑張れない」と透析を拒否、気力を失ってしまった。
ケインとローズ
デヴォンは、ローズの力になって欲しいケインに頼む。
ケインの訪床にローズは、「忍耐には限界がある。透析をしたくない」と言うがケインは、「オレも事故のあと死にたかったが止めて良かった。死ぬな、ローズ。キミは誰よりも勇敢だ。これが最後の頑張りだ。約束するよ、ダメだって分かったら苦しませない」と言い、ローズを説得。
ローズは透析を受ける決意をする。
オースティン
オースティンの母キャロルの肺がんはステージ4。
オペ不適応のため、遺伝子治療(標的療法)適応かの結果待ちだったが、思いの外ガンの進行が早く、オースティンは焦る。
イラ立つオースティン
オースティンの不安はイライラとなってミーナに代わって心臓外科インターンになったデヴィに向けられてしまう。
デヴィの未熟なスキルにキレてしまうオースティン。
デヴィは怒られ萎縮、失敗を重ねてしまい、とうとう手術室から出るよう言われてしまう。
自分の不甲斐なさに落ち込むデヴィにヴォスは、「誰も殺していないのなら大丈夫」と励ましを受ける。
母の治療方針
遺伝的変異があると分かり、標的治療が可能になったキャロル。
オースティンも心から安堵する。
デヴィ
ヴォスの励ましで、またスキルを磨くデヴィ。
ベルはヴォスからデヴィを指導して欲しいと言われ、努力するデヴィの姿を見て承諾する。
オペ中、ベルはデヴィに執刀を許可するが、動脈を傷つけ出血させてしまい焦るデヴィ。しかしベルは、「練習していたのと同じ手技だ。身体が覚えてる。何かあれば助ける」とオペを続行させ、デヴィは見事に対処、無事にオペを終えた。
オースティンとデヴィ
両親から多忙でも思いやりを忘れない息子が誇りだと言われ、デヴィへの態度を反省したオースティンは謝罪しようとするが、デヴィから、「叱責よりも建設的な批判がいい。ムリならベルの指導を仰ぐ」と言われてしまう。
オースティンは、デヴィの仕事に対する熱意は称賛に値すると言い、明日のオペに入るよう言う。
デヴィはそれを受けた。
ピート・ゴールデンス 65才
コンラッドは産休に入ったニックを喜ばせようと優雅なスパの1日を予約、出発しようとした時、ニックは患者ピートが受診キャンセルしていると報告を受け、コンラッドと共に訪問することに。
気難しいピートはコロナ感染を恐れこの1年家に籠もりきりだったが、息切れがひどく足がむくんでおり、会話中に意識をなくし倒れてしまう。
ERに搬送されたピートは肝損傷で手術が必要だとわかるが、息切れやむくみの原因はわからないまま。
ベルにより無事手術は終わったが、未だに原因不明の症状にコンラッドとニックは症例検討。
ニックはピート宅に穀類しかなかったこと、この1年外出していないことからビタミン欠乏の可能性を指摘、ビタミン剤の点滴にてピートの状態は改善した。
ヴォスの挑戦
ヴォスは、経営難改善のために一発勝負に出る。
鎌状赤血球症の治験を行う「バイオ・サウス」社は経営不振が続き、株と引き換えに出資者を捜していた。
ヴォスはチャスティン・パーク記念病院が出資する代わりにリターンを共有する条件でオファーする。
フィリップは喜んで提携することに。
感想
このエピソードを入れて残り3話になりました。
いつも思うけど、医療ほど儲けを出すことと、人の命を助けることのバランスが取れない職業もないと思う。
高額になれば、医療を受けられない人が増えるし、安くすれば患者が殺到、人でも物資も薬剤も足らなければ十分な医療を施せない。
とにかく難しいのよね、医療経営って。
鎌状赤血球症の苦しみを完全には理解できないけど、ずっと苦しみ続け、命が短いことを受け入れていたローズに、フィリップの治験が効果を出せばいいなと思う。
前回のエピソードでケインがローズと向き合えない理由が明らかにされたけど、それを越えてローズを支えてあげて欲しいし、ケインの右腕も完治して欲しいな。
いけ好かない男だけど、神の手とまで言われたスキルは、失って欲しくない。患者のためにもね。
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