シーズン2も残すところ2話。
史実「カローデン・ムーア」の戦いがどうしても止められない。
U-NEXTは日本最大級の動画サービス。見放題作品は月額2,189円(税込)
600円分のポイントがついてくる31日間の無料トライアルあり
※ 無料期間中に解約すれば料金は0円です。
#12 最後の願い THE HAIL MARY あらすじ
インヴァネスに移動した兵士たちは、5ヶ月に及ぶ戦いと、寒さ、食料不足で疲弊し、士気を落としていた。
そんな中、チャールズ王子と指揮官たちは、カローデンムーアで戦う作戦を立て、チャールズ王子も神のご意思だと決行する決断をする。まさに、史実どおりなら、カローデンの戦い(4/16)まであと3日だった。
一方、クレアはインヴァネスの町で、メアリーと再会する。
相関図
まとめ
ジャコバイト軍の現状
ジェイミーたちはインヴァネスの野営地に到着するが、そこにいる兵士たちはプレストパンズ、フォールカークと勝ってきたハイランド戦士たちに見えないほど過酷な天候、飢え、5ヶ月間の撤退で体力も士気も下がっていた。
何よりも厳しいのは食糧がないこと。フランスの援助金が届かず、食糧難は深刻だった。
クレアは史実が現実になるのではと恐れる。
ジェイミーはドゥーガルに敵の視察を頼み、マータフには、「作戦会議を開く、チャールズ王子を呼んできて欲しい」と言うが、「結論は見えてるだろ。カローデン・ムーアはすぐそこだ。4月16日、その日に戦いが起こるんだろ」とマータフ。史実上、カローデンの戦いまで3日と迫っていた。
クレアは、「策を練り、手を尽くしたのにこんなことに」と落ち込むが、「白旗を上げるにはまだ早い。戦いを食い止める時間はまだある。王子を説得する。とにかく兵士が心配だ。食糧がない」と言う。クレアは医療品を補充するためインヴァネスの町へ行くことに。
作戦会議
指揮官たちはチャールズ王子を囲み作戦会議を開くが、オサリヴァンは、戦いの場はカローデンムーアが良いと言い出す。すぐさまジェイミーは、「カローデンムーアは敵にとって有利な場所だ。平地で遮るものがない。騎兵隊や大砲のないジャコバイトには不利です。なぜ今、戦わねばならないんですか?殿下、お願いです。軍の惨状を見てください。兵士たちは疲れ果て戦う気力が残っていない。フランスから金が届けば食糧と武器が手に入る。金が届くのを待つ間、部隊を分散させれば敵を惑わせられる。兵士たちを休ませ、物資が揃ったらよりふさわしい土地を選ぶのです」と進言する。
だがチャールズは、「キミは最も忠実な兵であり友だ。だが私は男であり戦士だ。退却はしない。兵が休憩を取ったら、カローデンに行軍する。神がついてる。神の意思なのだ」と戦いを決行すると言う。
メアリーとアレックス
思わぬ再会
医薬品調達のためにインヴァネスの薬局へ出向いたクレアはメアリーと再会する。
だが再会したメアリーの態度は冷たかった。メアリーの元から去るようクレアに進言されたとアレックスから聞いたのだ。クレアは、「余計なことをして苦しめてしまった」と謝罪、アレックスに会って謝りたいと住まいを聞く。
だがアレックスの容態は悪く、手の施しようがない状態だった。
そこへ現れたのはジャック・ランダル。休暇を取り弟の様子を見に来たのだと言う。メアリー曰く、ジャック・ランダルの援助でふたりは生活しているのだと言う。
「いつ頃アレックスは仕事に復帰できるかしら」と言うメアリーにクレアは、「アレックスは治らない」と真実を告げるが、「それじゃ困る」とメアリー。メアリーはアレックスの子どもを妊娠していたのだ。
取引
ジャック・ランダルはクレアを追いかけ、「私が憎いだろうが弟は関係ない。治療して欲しい」と頼むが、「できることはない。アレックスはもう治らない」とクレア。ジャックはショックを受けるが、「ならばせめて痛みを和らげてやってくれ」と言う。そこでクレアは、「弟を診て欲しいなら代わりに差し出してもらう。カンバーランド軍の居場所を教えなさい」と要求、弟の命と政治を天秤にかけるクレアにジャックは、「呆れた。罪のないものが苦しんでいるんだぞ」と言うが、「もう昔の私じゃない」とクレア。
インヴァネスにやってきたコラム・マッケンジー
突然インヴァネスの野営地にコラム・マッケンジーがやって来た。
体調は芳しくなく、人の手を借りなければ歩けないほど弱っているコラムは、アンガスを弔うと、弟ドゥーガルと甥のジェイミーを呼ぶよう言う。
コラムとクレア
クレアはコラムを診るが、「もう死は覚悟してる」とコラム。
コラムはクレアと二人で話しがしたいと言い、「ジェイミーはいい男になった。あなたと結婚して幸せに違いない」と言うが、「あなたは祝福してなかった」とクレア。「愚かだった。死を前にやっと自分の過ちを認められる。それに人に頼み事をしやすくなった。あなたにも1つ頼みたい。この耐え難い痛みを終わらせて欲しい」とコラム。それが自死を意味しているとわかったクレアは、「自殺は罪になる」と言うが、コラムは、「罪なら散々犯してきた」と言い、火あぶりの刑に処されたゲイリスは出産まで刑の執行を延期され、男の子を生んだと言う。
「子どものいない夫婦が育ててる。ドゥーガルは知らない。弟が抱えるべき罪がまた1つ増えたのだ」とコラム。
クレアはコラムに”イエロー・ジャスミン”の薬瓶を握らせると、「深い眠りに落ちるように逝ける」と言う。コラムは微笑み、「あなたには本当に感謝している」と言う。
コラムがやって来た理由
兄コラムがやって来たと聞き、マッケンジー家が反乱に加わるのだとよろこぶドゥーガルに、「氏族(クラン)の問題を死ぬ前に解決するためだ」とコラム。
コラムは自分の死後、領主は息子ハミシュが継ぐと言い、ハミシュが大人になるまで後見人をジェイミー・フレイザーに頼むと言い出す。
「フレイザーにマッケンジー家を任せるのか?実弟がいるのに領主どころか後見人にすらしない気か?」と憤慨するドゥーガルに、「お前を領主に推しても氏族(クラン)は賛同しない。お前に人望があればもっと多くの者が反乱軍に加わったはずだ。ハミシュがお前の子なのは重々承知してる。お前が息子を愛してることも」とコラム。だが怒りが収まらないドゥーガルは、「自分に子ができず、私にできたことで私を罰したいのだ」と言い放つ。それでもコラムは、「氏族(クラン)の未来を守るための決断だ」と言う。
「ジェイミーと私と何が違う?兄上が死んだあとジェイミーは氏族(クラン)を反乱に引きずり出すぞ」と言うドゥーガルにジェイミーも、「後見人に選んでもらえて光栄だ。だがイングランドを倒すためなら何でもする覚悟でいる。マッケンジー家も巻き込む」と言うが、コラムは、「お前は決して領民をムダ死にさせる男ではない。敗戦したとき、何より領民の命を優先させるはずだ。弟よ、お前に同じことができるか?心の底からそうだと言えるならお前を後見人にする」と言うが、ドゥーガルは無言のまま部屋を出て行ってしまう。
そんなドゥーガルをコラムは、「哀れな弟だ。私は歪な身体を授かり、アイツは歪な心を授かった」と言うのだったー。
兄と弟
「しこたま酒を飲んだが酔えない」そう言って戻ってきたドゥーガルにコラムは、「今更私を傷つけようとしてもムダなことだ」と言うが、「オレは兄上に苦しめられた」と言い、幼い頃、絶対的存在だった兄が病気で四肢が曲がり、身体が縮んでいく様を見るのがどれだけツラかったかと話し、「世界が崩壊したのはあんたのせいだ」と言うが、コラムの返事はない。ドゥーガルは、「何も言わないのか、こんな時にも無視か」と言うが、コラムは既に旅立っていた・・・その手には薬瓶が。
ドゥーガルは涙を流し、「最後まで私に背を向け置き去りにした。兄上に言いたいことはすべて言えぬままだ」と言うとコラムの手を握りしめ涙する。
アレックスの願い
アレックスにできることは呼吸を楽にし、痛みを和らげることだけだった。
「眠るときはアヘンをあげて。できることはそれしかない」と言うクレアにジャック・ランダルは、「弟を助けると約束したはずだ」と怒りをぶつけるが、「治すことはできない」とクレア。
するとアレックスは、「兄さんに頼みがある。牧師を呼んだ。メアリーと結婚して欲しい。ボクらの子どもにランダルを名乗らせたい」と言い出す。ジャックは、「お前が結婚すればいい。心配しなくてもメアリーと子どもの面倒はみる」と言うが、「兄さんが夫になればメアリーと子どもに地位を与えてやれる。ボクの大事なメアリーを委ねたいんだ」とふたりの手を重ねて握りしめるアレックス。だがジャックはその手を振りほどいてしまう。
アレックスは、「兄さんは暗い壁を築いて良心を覆い隠そうとしてる。本当は優しくて心が広い人だ。だからメアリーと子どもを託そうと思ったんだ」と言うが、「すまない、無理だ」と言うと部屋を飛び出してしまうジャック。
マータフの優しさ
「キミがジャック・ランダルとメアリーの結婚に賛成とはな?」と不満そうなマータフに、「アレックスは死ぬ、夫がいなければメアリーと子どもは路頭に迷うことになる」とクレア。するとマータフは、「オレが結婚する」と言い出す。マータフは、「メアリーは思い描いていた女性ではないが、それは彼女も同じだろう。だがやっていける。名付け親としてジェイミーをずっと見守ってきた。ヤツはいい男になった」と言う。クレアはマータフの優しさに触れ、「あなたは立派よ、メアリーを幸せにできる。でもあなたには戦いがある。死んでしまったらメアリーと子どもはまた路頭に迷うことになる。ジャック・ランダルも同じ運命だけど、カレの妻になれば遺産や遺族年金がもらえる。それに将校との結婚ならメアリーの父親も娘を許す」と言う。
迷い、苦しみ
酒を煽り死にゆく弟への思いを語るジャック・ランダルにクレアは、「神は償いの機会を差し出してる」と言うが、「弟が結婚するべきだ。メアリーの面倒は見る」とジャック。だがクレアは、「あなたが生き延びなかったらメアリーはどうなる?」と言い出す。それが自分の死亡日を言っているのだと気づいたジャックは、「1746年4月16日か」と言うが、クレアは、「そうよ、あなたが死ぬ日。義妹ではあなたが死んでも何の利益もない」と言う。
だがジャックは自分の倒錯した性癖をあげ、結婚は無理だと言うが、クレアは、「アレックスを愛しているなら衝動は押さえられるはず」と言う。
詳細エピソードはココ
ジャック・ランダルとメアリーの結婚
結局ジャック・ランダルはメアリー・ホーキンスと結婚を決意、証人としてクレアとマータフが立ち会う。
アレックスはふたりの結婚を見届けたあと、静かに旅立った。
カローデンの戦いを止めるために
奇襲攻撃
クレアが聞き出したジャック・ランダルからの情報、ドゥーガルの偵察、インヴァネスの町での聞き込みから、今夜ネアンの野営地で、カンバーランド公の誕生祝いがあると確証を得たジェイミーは、「宴の最中に奇襲をかけましょう。私とマリー司令官で1隊ずつ率いて20キロを行軍、敵を挟み撃ちする」と提案。オサリヴァンも賛同するが、ジェイミーとマリーで1隊、自分とチャールズ王子で1隊を率いると宣言、夜の奇襲攻撃が決定する。
奇襲攻撃の結末
ジェイミーはマリー司令官と共に闇に紛れ第一隊を行軍、約束のポイントでオサリヴァンとチャーリー率いる第二隊を待つが、一向に現れない。極寒の中、空腹のまま長時間待たされ士気が下がる兵士たち。
トドメは偵察から戻ってきたマータフの報告で、「道に迷い兵が散り散りになり王子の軍は引き返した」と言う。
このままでは明日、カローデンの戦いがはじまってしまう。
ジェイミーはマリー司令官に、「攻撃許可を出してください。私たちで戦う」と言うが、「この兵力では無理だ。攻撃は中止、インヴァネスへ引き上げる」とマリー。
またしてもカローデンの戦いを阻止できなかったジェイミー。
史実どおりに明日、カローデン・ムーアで戦うことになるのか・・・
感想
歴史上、ジャコバイト蜂起における最後の戦い”カローデンの戦い”は1746年4月16日に起こりました。
ジェイミーは歴史を変えるべく最後まで必死にあがきますが、何をやっても上手くいきません。
史実を変えることが如何にむずかしいかを思い知らされることに。
カローデンの戦いはスコットランドの歴史において、特にハイランド地方の文化や生活に大きな影響を与えた出来事です。イングランド軍に敗北した結果、厳しい弾圧を受け、氏族(クラン)制度の解体、ハイランド文化の抑圧など、スコットランド社会を変えてしまうことになりました。
今回のエピソードで、マータフがどれだけ優しく寛大かがわかりました。好きでもないメアリーと結婚し、メアリーと生まれてくる子どもの父親になると言ったんですから。
コメント