エセルフリーダの娘エルフィンを守るため、子どもたちと移動するウートレッド
マーシア王になりたいエルドウルフは、エルフィン姫を必死で捜す
# 6 あらすじ
ウートレッドはエルフィン姫を連れ、北へと逃亡。イーディに助けられたエセルフリーダも北を目指す。
エドワードはマーシアを襲う新たな脅威に対処することを迫られ、マーシア王を狙うエルドウルフは、エルフィン姫を必死に捜すが・・・。
相関図
まとめ
エルフィン姫を連れて逃げる
エルフィン姫と子どもたちを連れ従者と共にケスター(現チェスター)へ移動中のウートレッドの元に、馬を走らせやって来たのはイーディ。
イーディは、レディ・エセルフリーダの使いだと言い、事情を説明すると、「聖ミルバーグの遺構でレディが待っている」と言う。
ウートレッドたちは罠ではないかと訝しむが、「信じるかどうかはあなた次第」とイーディ。
実はウートレッドたちはすでに聖ミルバーグの遺構を通り過ぎていた。フィナンは、「引き返せばエドワードに見つかる」と反対するが、ウートレッドは戻ってエセルフリーダと落ち合うことを選択。イーグリスバーグへは戻れないと言うイーディを同行させることに。
疫病
聖ミルバーグの遺構を目指すウートレッドたちの前に突然現れた村人が、「この先には行くな」とウートレッドたちを止める。どうやらこの先の村で疫病が流行り、大勢の死人が出ているらしい。
疫病の怖さを知っているフィナンは恐れ慄き、「これ以上進むべきじゃない」と懇願するが、ウートレッドは、「先に進むしかない。馬を隠し疫病を避けながら歩いてウェンロカを目指そう、大丈夫だ」とフィナンを説得、徒歩でウェンロカへ行きエセルフリーダと落ち合い、チェアスター(ケスター)へ向かうことに。
ウェンロカ(現マッチ・ウェンロック)
聖ミルバーグの遺構
その頃、イーディーの協力でイーグリスバーグから逃げ出したエセルフリーダはアルドヘルムと共に約束の場所=聖ミルバーグの遺構でウートレッドたちを待っていた。
そこへ徒歩で大移動する民衆の列がやって来て、「若者も年寄りもみんな病に倒れている。空気を吸ったら移る。早く北へ逃げて」と言う。
エセルフリーダとアルドヘルムは、道が封鎖された可能性を考え、チェアスター(ケスター)へ向かうことに。
すれ違いとニアミス
その直後、ウートレッドたちは聖ミルバーグの遺構に着くが、エセルフリーダはいなかった。
すれ違ってしまったのだ。
ウートレッドはエセルフリーダはチェアスター(ケスター)に向かったのだろうと推測、引き返すことに。
しかしエルフィンの体調が悪くなりはじめる。仕方なくウートレッドは木の株の下で野宿することに。
イーグリスバーグ マーシア王国
箝口令
ウートレッドに姪エルフィンを連れ去られ、姉エセルフリーダには逃げられたエドワードは、「このことがバレたら面倒なことになる」とマーシアの太守たちには黙っておくよう箝口令を引くと、「私が捜索する」と意気込むエルドウルフを制し、「お前は万事順調であるようマーシアの民に示せ」と命じると、兵士ケンリッチにエセルフリーダとエルフィンの捜索を指示する。
エルドウルフの焦り
我が物顔で王の部屋にいるブルグレッドを見つけたエルドウルフは、「誰の許しで入っているのだ」と忠告するが、「エドワード王の操り人形など恐れん。生き残った我々には神の思し召しがある」とブルグレッド。
王位を譲りたくないエルドウルフは、「姫と結婚し王位継承するのは私だ」と主張するが、ブルグレッドは、「それが本当ならなぜすぐに姫と結婚しないのだ?」と迫ると、「エドワード王は何かを隠してる。我々は時機を待つのみ」と言う。
どうしてもマーシア王になりたいエルドウルフは王命を無視し、自らエルフィン姫とエセルフリーダを見つけ出すため12人の兵士とイーグリスバーグを出発してしまう。
疫病蔓延の知らせ
町に押し寄せる民衆
イーグリスバーグに次々と民衆が押し寄せる中、「マーシアの国中に疫病が蔓延している」との報告が入る。
ルデカとエセルヘルムは、「町を守るために閉門するべき」と主張するが、ピヤリグ神父とブルグレッドは、「民衆を見捨てるのか」と反論。エドワードも、「怯えて逃げて来た民衆を受け入れたい」と言うが、ルデカとエセルヘルムから、「イーグリスバーグの民を味方につけるなら閉門するべきだ」と強く進言。
エドワードは、閉門を命じてしてしまう。
不信感
エセルヘルムへの不信感
姉エセルフリーダ、姪エルフィンの捜索が続く中、ふたりの行方不明を知らないルデカは、「エルドウルフが兵士と共に町を出た。なぜ疫病が蔓延する中出発したのだ?」と疑問を投げかける。
エドワードとエセルヘルムは、「姪の護衛のため」と説明するが、「カレは自分が大事、欲しいの銀だけ。そういう人間だと皆知っている」とルデカ。
ルデカからエルドウルフの評価を聞いたエドワードは、エセルレッドの後継者にはエルドウルフが適任だと言い、姪エルフィンと結婚させて王位に就かせるよう進言したエセルヘルムに、「私の命令に従う男だと言ったのはお前(エセルヘルム)だ。これからは誰を信用するか見極めてから私に言え」と不信感を募らせる。
締め出されるエルスウィズ
その頃、幽閉されていたエルスウィズは信頼できる兵士とウィンチェスターを抜け出しイーグリスバーグへとやって来たが、閉門され入れることはできないと言われてしまう。
エルスウィズは、息子エドワードに取り次ぐよう言うが、「疫病を町に入れぬために太守たちが閉門を決めた。マーシアから去られることをおすすめする」と門を開けようともしないエセルヘルム。
募る不信感
ウィンチェスターからやって来た母エルスウィズがイーグリスバーグへの入場を拒否されていると聞き、エドワードは、「先王の妻だぞ?」と申し入れるが、「閉門は長老会の決定です。誰も入れることはできない」とルデカ。
エドワードは、「母はマーシアの出身、私に逆らってまでマーシアを助けた。物乞いのように追い払えと言うのか」と反論するが、ルデカは態度を変えず、エセルヘルムまで、「例外を作れば民衆は横暴だと捉えられます」と開門を反対するが、エドワードはルデカとエセルヘルムを無視し、「今すぐ開門せよ!」と命じてしまう。
エルスウィズと共に押し寄せる民衆たち。
この状況に、「母親のためにマーシアの民を犠牲にしている」とブルグレッド。するとルデカまでが、「ようやくわかった。エドワードは我々の敵だ」と態度を一変させる。
母エルスウィズの助言
母エルスウィズが何者かの命令で幽閉されていたと知り、「私の命令ではない。何かの間違いだ」と説明するエドワードに、「エセルヘルム卿の画策だ」とエルスウィズ。
それでもエドワードは、「カレは勝手な行動はしない」と肩を持つ。
エドワードは、エセルフリーダがマーシアから逃亡したと言い、「未亡人として王国に尽くす道を放棄した」と批判するが、エルスウィズは、「ウートレッドに騙されている。哀しみでおかしくなっているだけ」と娘を庇う。
エルスウィズはピヤリグ神父からエセルフリーダがマーシアを去った理由を確認すると、「姉を幽閉し、姉と姪を捕らえるために兵を出した。それは戦をはじめたも同じこと。姉とあなたの息子を危険な状況へと追いやった」と言うと、一人目の妻エジュウィンとの子=アゼルスタンに脅威が迫っていたためエセルフリーダに匿ってもらっていたのだと告白、「疫病が蔓延する中、ふたりの孫(アゼルスタン、エルフィン)が彷徨っている。あなたは道を外れている」と苦言を呈すると、マーシアとの同盟を重んじた結果だと言い訳するエドワードに、子どもたちを政治に巻き込んではならないと強く反対する。
エルフィン姫を追うエルドウルフ
エルドウルフは兵士と共にエセルフリーダと姫を追い、近くまで来ていた。
朝、ウートレッドたちが出発の準備をしていると、野宿しているエルドウルフたちを発見、慌てて走り逃げるウートレッドたち。
しかしエルフィンの体調は悪化し、とうとうエルドウルフに見つかってしまう。
ウートレッドたちを追い詰めたエルドウルフは、妹イーディがいることに驚くが、「エルフィン姫、来なさい。さもなくばこの者たちだけじゃなく母上も死ぬことになる。仲間の命を救い、私の妻になるのだ」と言い、兵士が間合いを詰め始める。戦う覚悟をするウートレッドたち。
その時、兵士の前に進み出たイーディが、「兄がエセルレッド様を殺すのを見た。聖書に誓う」と言い出す。
エルドウルフは、「アバズレの戯言だ」と混ぜ返すが、「姫との結婚を認めてもらえず殺した。テテホールの戦いに遅参したのも兄がウソをついたから。そんな男に仕えるの?証拠もある。兄の胸の袋の中に死んだエセルレッド様から奪った指輪があるはず」と言う。
エルドウルフは、「姫を捕らえろ!オレの従え!」と言うが、それまで従順だった兵士たちはエルドウルフに剣や矢を向け、「言い訳は無用、潔白だと言うなら袋の中身を見せて」と迫る。
エルドウルフの持ち物の中からイーディの言ったとおりエセルレッドの指輪が出てきてしまう。
もう誤魔化せなくなったエルドウルフはそのまま逃げ、兵士も去ったが、エルフィンの容態は悪かった。
そこでウートレッドは、シトリック、息子ウートレッドにエセルフリーダの捜索を頼み、オフファースとイーディにはウルフランタム(現ウォーラントン)でエルフィンを匿い、世話を頼むことに。
デハイバース王国 ウェールズ
テテンホールの戦いでデーン軍に勝利、大量の戦利品を手に入れたハウエル王は祝宴を開くが、その席で巡礼の旅に出ることを発表、王国統治を弟ロードリに任せると言う。
そのロードリーは捕虜となった女戦士ブリーダを目の敵にし、奴隷としてこき使うだけでなく、首に鎖をつけ動物のように扱うが、祝宴の翌朝、両耳を切り落とされた民兵から、「アイルランドからデーン人が西の海岸に上陸した。皆殺しにするが、まずはロードリー卿の首を獲ると言ってる」と聞かされる。
ほくそ笑むブリーダ。
感想
なんとな~くイーディが意地悪そうに見えて、強欲なオンナなのでは?と思っていたら、強欲なのはむしろ兄エルドウルフで、イーディはとっても常識的な心のきれいな女性でした人を見た目で判断してはダメですね
出番は終わったかと思っていたブリーダが三度登場。
ブリーダは妊娠しているはずだけど・・・
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