毎週金曜日は「ハンドメイズ・テイル」の日。
このエピソードを入れて残り3話。佳境に入ってます
#7 崩壊
ジューンは世界が一変するような衝撃的な事実を突きつけられ、極限まで追い詰められていく。一方セリーナは新たな野心を胸に前に進もうとする
相関図
まとめ
背信棄義(もっとも酷い裏切り)
セリーナ宅にやって来たウォートンは、「義理の息子が自主的に捜査を進めレジスタンスの計画を突き止めた。今までカレを疑っていたが忠誠を示してくれた。カレのおかげで悪名高いイゼベルの店を閉鎖できた」とセリーナに報告。その言葉でニックの裏切りを知ってしまったジューン。

ニックは、「ジャニーンは拉致された。必ず探し出す。ウォートンはイゼベルの店を潰したがってた。オレはレジスタンスに彼女たちが関わっていたとは言ってない。カレがそこまでやるとは思わなかった」と言い、イゼベルの店の女性たち全員が銃殺された事実を告げる。ジューンは、「戻りたい」と言うのが精一杯だった。
ニックはジューンを国境へと送るが、ジューンはニックの裏切りを許せなかった。
ニックは、「キミやキミの友だちとキミの夫を守るために非のない守護者を殺した。ひとりは19才だった。キミはオレが司令官で”目(eyes)”だってことを都合よく無視する。オレの現実に向き合って来なかった」と言うが、ジューンは、「あなたは彼女たちを犠牲にした。自分の身を守るために。ヤツらと同類」と去ってしまう。

閉ざした心
ジューンが無事に国境を超えたと聞きリタは、「ツライでしょうけどいつかまた会える」と声をかけるが、「もう会うことはない。モンスターだと思われた」とニック。「あなたを昔から知ってる、いい人よ。友だちだし・・」と言うリタの言葉を遮り、「友だちじゃない。互いを恐れ、生き延びるためなら平気で裏切る。キミは家族と脱出したいだけだろ」とニック。リタは、「あなたは正しいことをしたくないの?」と問うが、「望んでもムリだ。ギレアドでは頼れるのは自分だけだ」と冷酷な態度を見せる。

メーデー本部
ルークは無事に戻ってきたジューンを抱きしめ、「銃撃事件を聞いたか?何が起きたのか調べてる」と言うが、「ニックが密告した。信用できると思った」と告白するジューン。その告白にルークは、「カレはギレアドの司令官だぞ?レジスタンスの味方じゃない。あの男が気にかけてるのはキミのことだけだ。キミが会いたがっているのは分かってた。気づかないと思ったか?ナチ野郎を断ち切れ」と怒りをぶつけるが、何も言い返せないジューン。

ジューンの行動のせいで計画を潰され、困惑するメーデー。ジューンに居場所はなかった。
だがモイラは、「ずっと信じてたからカレの正体を忘れてた」と言うジューンに、「信用して当然、ギレアドでカレはあんたを庇い、救ったし、私たちみんなカレがいなければ死んでた」と理解を示す。

ジューンの覚悟とルークの気持ち
「あなたをどれだけ傷つけていたかわかってなかった。あなたには同情で私と一緒にいて欲しくない。憐れんで欲しくない。幸せになって欲しい。あなたにふさわしい人と一緒になって」と別れを切り出すジューンに、「キミと別れるべきだ。でもできない」とルーク。「私もそう」とジューン。
「ハンナが恋しくてたまらない」と言うルークに、「私たちの唯一の絆はハンナだけ?」とジューン。ルークは、「それだけじゃない」と言う。

セリーナ
司令官妻たち
司令官妻たちがセリーナのためにブライダルシャワーを企画、セリーナは、「うれしい」と笑顔を見せるが、新ベツレヘムをよく思っていない妻たちは、「新ベツレヘムには安っぽい店しかない」、「住民は難民、監視もなくて危険」と否定ばかり。セリーナは、「新ベツレヘムはここよりも自由だけどギレアドの価値観は守られてる。平和的だし家族との再会をよろこんでる。ナオミのご主人の手柄、ローレンス上級司令官は新ベツレヘムを成功させた」とナオミを持ち上げるが、「夫は急進的すぎると言ってる」、「夫は無防備だと言ってる」と次々と夫の名を使い新ベツレヘムを批判しはじめる妻たち。夫任せの妻たちを前にセリーナは、「夫ではなくあなたの考えは?あなたがたはギレアドにどうなって欲しいの?私は新ベツレヘムに生殖能力センターを開き、赤ちゃんを増やしたい。それがギレアドの理念だわ」と言うが、「今のシステムで上手くいってる」とナオミ。

セリーナは新ベツレヘムに侍女はいないのだと説明するが、自分たちのことしか考えていない妻たちは、「侍女に近づきたくない」、「赤ちゃんを産んだらよそへ行って欲しい」と言い出す始末。セリーナは、「よそってどこへ行けと言うの?彼女たちは聖なる器、私たちの赤ちゃんを宿した。引退した彼女たちの行き先を考えないと」と言うが、ナオミは、「それを考えるのは司令官たちよ」と話しを切ってしまう。
権力を示すために
「今日、司令官妻たちに軽蔑され、新ベツレヘムは愚かだって嘲笑された。彼女の夫たちも改革を支持していない」と言うセリーナに、「キミがウォートン夫人になれば周りの扱いも変わる。司令官たちには誰を相手にしているのか示さねば。式はボストンで挙げよう。司令官、その妻、女中(マルタ)、侍女、おば、共同体の全員が集ってこそギレアド式だ。ギレアドの中心に私たちがいることを示そう」とウォートン。セリーナはそれに同意、理解ある夫ウォートンがそばにいることに幸せを感じるセリーナ。

リディア
知らされた吉報
ウォートンはイゼベルの店の女性たちを銃殺する酷いやり方で店を閉鎖。ジャニーンを失ったリディアは失意の日々を過ごしていたが、「ベル司令官がジャニーンを店から助け出し、自分の侍女にしたいと連絡があった」とのフィービーおばからの報告に、「主に感謝を、主に感謝を」と泣き崩れよろこぶリディア。

現実
リディアは侍女セットを持ってベル宅を訪れるが、ベルは荷物を受け取ると、リディアを門前払いしようとする。リディアは、「オブポールと会わせて欲しい」と言うが、「彼女は疲れてる。結婚式にも参列しない。人前に出られる状態じゃない」とドアを閉めてしまう。
ベル司令官の様子に不安を感じベル邸を見回したリディアは、2階の窓辺に立つジャニーンに気づく。その姿は暴行を受けたように見えたが、すぐにベルの妻がジャニーンを窓から引き離してしまう。胸騒ぎを感じるリディア。

ギレアド崩壊への計画
ローレンス
これ以上メーデーに関われないと判断、アラスカへ戻ることを決めたジューン。
そこへトゥエロと共にローレンスがやって来た。ローレンスは、「メーデーに司令官どもを殺させる約束だ、方法はある」と求めるが、「もう私にできることはない」とジューン。

だがローレンスから、「セリーナは決して諦めない。結婚してギレアドの女王になる。彼女の結婚式は世界中で中継される。幸せな新婦の周りを囲む侍女たちはベールで顔を覆い下を向いたままだ。花嫁の目を見ることを許されないからな、キミはそれに納得できるのか?ジャニーンは生きてる。変態野郎ベルの侍女にされた」と言う。その時、ジューンにある計画が浮かぶ。
計画
「セリーナは要人を全員招待し細部までこだわって演出はず。逆に彼女が見せたくないものは誰の目にも入らないようにする。侍女は全員ベールをつけて参列させられる。侍女が顔をあげることを許されない。だから私が侍女の中に紛れ込む」とジューン。モイラも加わることに。
ローレンスも、「イゼベルの店のクーデターを阻止し、油断してる今がチャンスだ」と言う。
ジューンは、「武器をラケルとレアセンターに持ち込んで侍女たちに手渡す。ギレアドを憎んでいるあらゆる人の助けを借り、セリーナの虚栄心を利用する」と言い、結婚式に守護者を配備するため町や国境の警備は手薄になると予想、計画を実行することに。

実行
リタ
トゥエロから爆弾入りバッグを受け取り、トランクにジューンとモイラを隠しギレアドへと戻ったローレンスは、途中でバッグをリタに託す。リタも計画に加わったのだ。

リディアへの指示
ローレンスは”ラケルとレアセンター”へ行くと、リディアに、「任務を終えた侍女の行く末について陳情できる場を設けた。今夜ボストンを発ち、明日D.Cで話してくれ」と言う。リディアは、結婚式に参列したいから延期できないかと言うが、「迎えのクルマが来る。今夜の便でD.Cへ向かってくれ」とローレンス。

協力者
その頃、ローレンスのクルマに近づくおばが・・・・。
トランクを開け隠れているジューンに、「革命をはじめましょう」と言ったのはフィービーおば。協力者だったのだ。

フィービーはジューンたちをセンターの地下室へと誘導すると「ほんとうに来てくれたのね、女中(マルタ)のネットワークは準備できてる。ベル司令官はジャニーンを参列させない。だから彼女は何も知らされてない」と言うが、「なんとかする。べルを見逃すわけにはいかない」とジューン。
ジューンとモイラはその時を地下室で待つことに。

だがリディアは地下室への扉から出てきたフィービーに違和感を持つのだった・・・

感想
結局のところ、ジューンvsセリーナの構図なんですね。
ジューンはニックに裏切られたと思ってるけど、「本当のことを言わなければ待っているのは処刑台だ」と言われて、自分を守ってしまったのは自然なことだと思う。ニックにとってはギレアド崩壊よりジューンとの人生が欲しかったのだから。「ふたりでパリへ行こう」って、それがニックの本当の望みだったんだし。
複雑なシチュエーションでニックと愛し合うことになったけれど、ニックのジューンへの愛は真実だったと思う。それを裏切りだと理解しないでほしい。ニックはいつもジューンを思い、ジューンを優先してきた。だからこそ身を引き、ジューンをルークに返したんだし。
なんかすごくそこが悲しかったな。
今、改めてシーズン1から見直しているんですけど、セリーナ、中々エグいんですよね。
ギレアドがセリーナをそうさせたとも言えるけど、本質的にセリーナは虚栄心の強い女性ですからね。
散々なことをセリーナにされたわけで、決してセリーナを許すことができないのだと思います。



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