Netflixリミテッドシリーズ全7話の「私のトナカイちゃん(Baby Reindeer)」
#6
ドニーの気を引くため、ドニーの大切な人を傷つけようとするマーサ。警察が何もしないことに業を煮やしたドニーは、自らの手で事態を収拾しようとするが。
まとめ
脅された両親
警察の警告を受け入れたかに見えたマーサだったが、今度はターゲットをドニーの両親に変え、すでに行動をはじめていた。
ドニーに両親はマーサから、ドニーが事故に遭ったと連絡を受け、パニックに。
ドニーは急いでスコットランドの実家へと戻るが、あろうことかマーサは父親のケータイに連日電話をかけ、父親を脅し続けていた。その上、ドニーの父親の会社に電話し、ドニーの父親が小児性愛者で、マーサは被害者だと言うタレコミ電話までしたのだ。
母親は、何かあってからでは遅いとドニーにパブの仕事を止めるように言うが、ドニーと父親は、マーサを勝たせてはイケナイとそれを拒否。
ドニーは両親とスコットランドの警察署に被害届けを出すが、ドニーの被害届けとは別案件と言われてしまう。
マーサの嫌がらせ電話に疲れ切った両親を見てドニーはマーサと対峙する覚悟を決めロンドンへ戻ることに。
マーサとの対峙
ドニーの作戦
ドニーはマーサのアパートで待ち伏せ、戻ってきたマーサに、「家族に嫌がらせするな。止めると約束するなら、”今夜、キミの部屋にカーテンを吊りに行く”。オレは荒っぽいのがいい、どうして欲しいかきわどいメールを待ってる」とリクエスト。マーサは、「わかった」と。
それはドニーの作戦だった。
ドニーは送られてきたマーサのメールをカルバー刑事に送信する。
上手のマーサ
カルバー刑事に呼ばれたドニー。
マーサの検察送致でも決まったかと期待したドニーにカルバーは、「あなたは昨日マーサと会い、性的な脅迫メールを求めましたか?」と発言、音声録音を聞かせる。
その音声は昨日のドニーとマーサの会話の録音だった。それ以外にもこれまでマーサを冗談で口説いている音声や、性的なジョークを言ってる録音まであった。マーサはすべてを録音していたのだ。
「これはちがう」と必死に説明するドニーにカルバーは、「あなたがマーサをハメたようにも見える。しかし彼女は被害を訴える気はないと言ってる。まず彼女に謝罪を伝え、今後はふたりで解決して」と言い出す。
マーサは法に触れないでドニーに近づく方法を熟知している前歴のあるプロストーカーだったのだ。
テリーとの別れ
ドニーがマーサをハメようとして失敗したと聞きテリーは、「あなたバカなの?」と怒り心頭。
「あなたが精神を病んでいるマーサを甘やかしたのよ、あなたは楽しんでる。あなたは、理想とする自分を見てくれるマーサがいることが心地いいの。マーサはあなたの抑圧された感情をひとつに凝縮した存在なのよ。私はもうたくさん」と終りを告げる。
再びパブにやって来たマーサ
警察がマーサとドニーの揉め事から手を引いたや否や、マーサはパブにやって来た。
ドニーは、「キミは出禁だ」と追い返そうとするが、そんなことはお構いなしのマーサ。
「キミには何も出せない」と拒否しても、マーサは水を飲みながらパブの客相手に、「カレの女の趣味は最悪よ、キワモノが好きなの。カレ、売れない面白くもないコメディアンよ」と言うとドニーのパフォーマンスを客と一緒にYouTubeで見始める。
ドニーは必死で堪えていたが、客から、「これは酷いパフォーマンスだな」と言われた途端、「それなら”連続ストーカー犯、法廷弁護士の難聴の子どもを苦しめる”で検索してみてくれ」と言ってしまう。
次の瞬間、マーサはグラスでドニーの頭を殴り両目で目を潰そうとする。ドニーも反撃、店員が割って入るがマーサは、「全部あんたが悪いんだ」と騒ぎながら店外に出される。
その夜、マーサからありとあらゆる悪態をついたメールが届くが、追伸には、愛していると書かれていた。
ドニーは被害届けを警察に出すこともできた。しかし店長から、「営業できなくなる。警察に通報しないでくれ」と懇願され、ドニーはそれを承諾した。
実は今夜、コメディアン大会の決勝だったのだ。
コンテンスト
グラスで殴られ、ケガをしたままコンテスト出場となったドニー。
客席は満席で、仕事仲間3人も観に来ている中ドニーは拍手で迎えられるが・・・全然ウケない。
ウケない、ウケない・・・そしてドニーはパフォーマンスを止める。
ドニーはイスに腰掛けると、「オレは世間知らずだった。何も知らないあまり脚本家から、”才能がある、有名にしてやる”と言われ信じてしまったんだー・・・」とエディンバラ・フィスティバルで出会ったプロデューサー:ダリアン・オコナーとの過去を話しはじめる。
「気づかないうちに手懐けられ、ありとあらゆるドラッグをやらされた。GHBで意識を失い弄ばれているとわかっても、オレはレイプされるために通い続けた。自分に自信がないあまりイカれた女にもつきまとわれてる。彼女がさみしそうに泣いていたから、慰めようと紅茶1杯を奢った。その日から彼女は毎日のように通って来た。オレは執着されているって気づいていたけど、拒まなかった。自分のちっぽけな承認欲求を満たしたいために。その結果がこれだ。彼女に殴られケガさせられた。これが性被害の影響だ。彼女は異常だし危ないとわかってた。でも褒めてくれて嬉しかった。これからどうなるのか検討もつかない。どっちかが死ぬまで終わらないだろう。オレはトランス女性と出会った。彼女はほんとうにキレイなひとだ。でもダメだったオレは彼女を愛せなかった。オレが愛してるのは自分への憎しみだ。憎しみを愛し中毒になってる。神はオレが幸せになることも禁じてる。彼女を本気で愛してた。オレはずっと逃げてばかりだ。この大会も完走できない。もう走るのはやめる。もう走れない」と胸の内をぶちまけたのだったー。
感想
これ実話なんだよね?脚色はあるだろうけど。
人が生きていく上で、自尊心ってすごく大事なもんだと思う。
イヤなことイヤだと拒否できることそれができないと、地獄へ向かってしまう。
失った自尊心を取り戻す方法ってどうすればいいんだろうね。
コメント