離婚を加速させることとなったダイアナのBBCインタビューについてのエピソード
#7 どっちつかず No Woman’s Land あらすじ
BBCの人気番組「パノラマ」でダイアナのインタビューを放送するためジャーナリスト:マーティン・バシールは不正な手段を使いダイアナに近づこうとする。
一方チャールズとの関係は冷え切り、息子ウィリアムはイートン校へ入学、孤独を抱えるダイアナは王立プロンプト病院で患者を慰問する
相関図
まとめ
凍った関係

ウィリアムがイートン校に入学することになり、ダイアナと久しぶりに顔を合わせたチャールズだが、彼女のやることなすことすべてが気に入らず、言い争いになってしまう。

エリザベスと孫ウィリアム
孫
孫の成長にエリザベスは、「孫とお茶を楽しみたい」とウィリアムをウィンザー城へと呼びおしゃべりを楽しむが、その席でウィリアムが母ダイアナを心配していることを知る。

王室の中のダイアナの存在
エリザベスはマーガレットをランチに誘うと、「知恵を借りたい。面倒で人気者で少しばかり不安定な人について。ウィリアムがとても母親を心配していた」と言うが、「共感はしてる。はみ出しもの同士、複雑な感情なんだろうなとか、正直に生きたいのだろうなと。才能と個性、スター性があるのも同じだから。私たちのような人間は王室では苦労する。だからって馴れ合わないし秘密も共有しない。彼女が何を考えているかなんて私にはわからない」と言う。

ハスナット・カーン
出会い
ダイアナの鍼灸師ウーナ・トッフォロの夫が王立プロンプト病院で手術を受けることに。ダイアナはウーナのために病院へと駆けつけるが、そこでウーナの夫の主治医ハスナット・カーン医師と出会い、ひと目で気に入る。

病院慰問
ウーナの夫を見舞っていたダイアナは、自分の慰問で患者がよろこんでくれることを知り、院内の患者を慰問しはじめる。

ハスナットは、「お心遣いに感謝する。私は治療はできても皆によろこびを与えるような奇跡は起こせない」とダイアナの慰問に礼を言うと、「ランチをご一緒に」と誘う。
ハスナットが指定したのは、院内の自動販売機のある休憩所だった。
遅れてやって来たハスナットは自販機でポテトチップスを買うとダイアナと一緒に食べることに。ダイアナはパキスタンに外遊した経験からパキスタンを高く評価するが、「パキスタンの伝統に慣れることは大変です」とハスナット。だがダイアナは、「王室の暮らしよりマシ」と王室の不満を吐露する。

ハスナットが独身と知ったダイアナはハスナットを映画に誘うが、ハスナットは驚き、「あなたは無理だ。世界一目を引く女性だ。大騒ぎになる」と言うが、ダイアナは、「前にもやったから平気」と約束を取り付けてしまう。
デート
映画館に変装して現れたダイアナ。
ダイアナは映画の最中もハスナットを見つめ、手を握って来たハスナットの肩に頭を乗せ甘える。

その後自宅でふたりの時間を過ごしたダイアナは、ハスナットを好きだと言う気持ちを態度に出しつつ王室での生活がいかに過酷かを話すが、ハスナットは別れのキスさえしようとしない。
ダイアナは、「キスはしないの?」と問うが、ハスナットは、「私のどこに魅力があるのかわからない。私は並の男で人種も違う。社交性に欠け太めで仕事中毒だ」と言うが、「私は手の届かない存在じゃない。何もない。本当の友だちも目的も役割も家族もいない。王子様はいたけど心を壊された」とダイアナ。ハスナットはダイアナにキスする。

マーティン・バシール
「ダイアナ妃の真実(邦題)」で、数回の自殺未遂を告白したダイアナ。
ジャーナリストのマーティン・バシールはBBC「パノラマ」の制作関係者スティーブン・ヒューレットに会うと、「王室の仕打ちでツライ立場にあるダイアナにもチャールズのように話す機会を与えるべきだ。最も適しているのは国営のBBCだ」と企画を持ちかけるとある行動に出る。

スペンサー伯爵との接触
バジールはダイアナの弟チャールズ・スペンサー伯爵と面会。最近私的なやりとり(ダイアナの言動を批判する内容)を伯爵の警備責任者アラン・ウォラーよって新聞社にリークされた事件を引き合いに出し、「あなただけでなくダイアナ妃の秘書パトリック・ジェフソンの口座にも入金記録がある。カレの他にも側近がスパイをしている可能性がある。王妃の私生活を調査するためMI5やGCHQ、皇太子からもカネが流れているかも知れない」と、偽造書類を提示する。

BBCのスティーブン・ヒューレットは、「マーティン・バシールは信用に足る人物か」と言う伯爵の問い合わせに、受賞歴のある素晴らしいジャーナリストだと返答。
ダイアナと弟チャールズ
弟からの”早急に会いたい”との連絡にダイアナはクルマで向かうが、突然クルマのブレーキが効かなくなるアクシデントが!既のところで大事故は免れたが・・・。動揺を隠せないダイアナ。

弟とは2年ぶりの再会だった。
バシールからの情報を伝えると、「チャールズの秘書エイラードも姉さんの秘書パトリックも絡んでる。バシールは証拠があると言ってる。とにかくバシールと会って話してみないか?怪しい男だったら姉さんに勧めたりしない」とスペンサー伯爵。信頼していたパトリックまでが裏切っているかも知れない事実に酷く動揺するダイアナ。

ダイアナとバシール
弟スペンサー伯爵の自宅でバシールに会ったダイアナは、「弟から話しを聞いて腑に落ちた。これまで何度も電話を盗聴されているのでは?と疑ったことがあるし、盗聴してなければ知り得ないような内容が新聞に載る」と言う。ここがチャンスと見たバシールは、「スパイをしているのは警察とMI5でしょう。あなたは王室を知りすぎている。あなたの人気や影響力が脅威だから悪いイメージをでっち上げて発言力を削ごうとしているんです。調べたところ運転手のスティーブ・デイヴィスも関わっている。1年前からあなたを徹底的に攻撃するための体制が引かれた。あなたをこの国から追い出し移住させる目的です。最善策は王妃側の話しを公にすること。国民に真実を伝えるのです。ご決断されたらBBCの”パノラマ”が全面支援する」と畳み掛ける。
ダイアナは、「アメリカからも同じ話しがある」と言うが、バシールは、「存じているが世界の第一人者はBBCです。あなたをかならず守る」と言いきる。
ダイアナは決断を保留するが、最後にバシールの出身地を質問。パキスタンだと知ると、「興味深い」と言う。

バシールは早速BBCのスティーブン・ヒューレットに、「ダイアナはやる気だ。爆弾発言も辞さない。宮殿を壊す気だ。なぜかパキスタンに興味を持ってる。それが取っ掛かりになる気がする」と報告する。
決断
悩んだ末、パシールと会うダイアナ。

パシールは、「調べたところ宮殿の回線は3箇所盗聴されていて今週あなたはパパラッチを装った保安局の人間に2回尾行されている。それに秘書パトリックの関与は確実です。エイラードとの共有口座に支払いを受けてる。銀行明細書で確認できた」と偽造書類を見せると、「誰も信用しないことだ。ウルドゥー語で”口が増えれば話しは広まる”と言われてる。敵意を向けられる気持ちはわかります。白人贔屓のBBCでやっていくために人の倍は努力したが成功するほどの妬まれた。蔑視され迫害されるのがどんな気持ちか私は知ってる」とパキスタン情報でダイアナの興味を引き気持ちに共感することで懐柔しようとする。ダイアナは、「心強いわ。わかってくれて。やっと味方を見つけた。ずっと声を上げたかった。王室の一員でいることがどんなに孤独か。でも話せる人がいなかった。信用できる人も」と言うがパシールは、「私を信じて欲しい。どんなときもあなたを守る」と約束する。

1995年、ダイアナはBBCの番組「パノラマ」で王室の内部事情を赤裸々に語り、世界に衝撃を与えた。
感想
ダイアナの置かれた環境も孤独も知った上で、すごく恋愛体質な人だったんだな~と想いますね。
まぁ女盛りの30代ですもんね。あ、でもダイアナはイケメン好きではない(笑)
原題の「No Woman’s Land」は、どちらにも属さない曖昧な状態を指す言葉だそうです。
なので邦題は、「どっちつかず」。
1995年に「パノラマ」が放映したダイアナ元妃のインタビューは、イギリス国内で約2300万人が視聴。そのインタビューでダイアナは、自身の摂食障害、「この結婚には3人いる」とチャールズとカミラ・パーカー=ボウルズの関係を示唆したことで話題に。エリザベスはその後、離婚をするようダイアナに文書を送ったそうです。
でも結局バシールは偽造書類で皆を騙したわけです。BBCもバシールも認めました。
ウィリアム王子は、「パノラマのインタビューは人を欺くような方法で取られ、それがバシール氏に答える形で母の言動に大きな影響を与えている」と批判。ハリーも母の死後、「メディアの搾取の文化と不道徳な慣行による連鎖反応が母を死に追いやった」と痛烈批判したそうです。
調べたところ、ハスナット・カーン氏との恋愛に本気だったようですが、この恋は成就しませんでした。



コメント