ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ 2 #13 人生の終わりに

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どんな人生の終わりを迎えるか。
「緩和ケア病棟」を開設するために奮闘するマックスのエピソード

 

#13 人生の終わりに in the Graveyard  あらすじ

マックスは終末期の患者たちの問題に対処するため、緩和ケア病棟を開設しようとする。

 

まとめ

大学病院から見放されたマリアン・ハリス

ニュー・アムステルダム病院に打診もなく大学病院はマリアン・ハリスを病院の玄関前に放置して立ち去る。
心臓移植を受けたマリアンは、「設備が充実した病院でより良い治療を受けるよう言われた」と言うが、実は激しい拒絶反応で手の施しようがない状態だった。大学病院は病院の死亡率を下げるためにマリアンを見放したのだった。
「私は死ぬためにここに連れて来られたの?」と問うマリアンにかける言葉がないマックス。

納得できない家族

母の突然の転院に駆けつけた娘レジーナは、母親を放り出した大学病院のやり方に苛立ち、「穏やかな死を迎えさせるんじゃなく、治療して!」と迫るが、実際、マリアンにできることは何もなかった。
その時、レジーナが破水してしまう。
分娩室へ運ばれる娘を見て、「私、孫が見られるのね」と笑顔を見せるマリアン。

蘇生措置拒否同意

アリアンは娘の分娩に立ち合おうとして、転倒してしまい、頭を切ってERへと戻って来た。
マリアンはブルームから手当を受けながら、「おばあちゃんになるのが夢だったの。その時間があるかと思ったけど・・・」と話している途中で心停止を起こしてしまう。

ブルームは蘇生しようと言うが、「マリアンは蘇生措置拒否してる」とレイノルズ。
マリアンは”蘇生措置拒否”に同意していたのだった。
しかしブルームは、「彼女の意思は孫を見ることよ!今なら彼女は蘇生拒否を撤回するわ」と蘇生するべきだと主張する。
レイノルズは、「同意書がある以上法的には拒否してる。蘇生は患者の権利を侵害する行為だ」と言う。しかしブルームはレイノルズを無視して蘇生をはじめてしまう。

何が正しいのか

アリアンは蘇生した。
ブルームは、「これでマリアンは孫を見られるのよ」と言うがレイノルズは、「脳死になれば安らかな死を彼女から奪うことになった」とブルームの行為を批判する。
ブルームは、「私だけじゃない、あなた以外はみんな規則を曲げてる。ここで浮いてるのは私じゃない」とレイノルズを非難するのだった。

ERのベッドでマリアンは、生まれた孫を抱きしめ涙を流していた。

 

新事業「緩和ケア病棟」開設

アメリカでは、治療の選択肢がなくなった患者は、ホスピスへ行くか、在宅医療を受けることが現状だった。
マックスは、最期まで医師が患者をケアし、より良い最期を迎えさせられる「緩和ケア病棟」を開設するために動き出す。
実際、ニュー・アムステルダム病院もこの半年で30人以上の患者を転院させていた。
マックスはホスピスに患者を迎えに行くが、そこにはまともなケアを受けられていないホスピスの現状を知り、すべての患者をニュー・アムステルダム病院へと連れて帰る決断をする。

早速マックスは、ERへ向かう廊下に簡易の緩和ケア病棟を作り、それぞれの医師に患者ひとりを担当するよう指示する。

マック担当のアデル

余命4~6ヶ月の肺腺がん患者アデルは、元市議会で苦情処理の仕事をしていたと言う。
するとマックスはアデルに、「ボクのアシスタントになって」とオファーする。
アデルはマックスに苛立つブラントリーに素晴らしい対応力で丸く収めてみせる。

緩和ケア病棟開設の準備

マックスはアデルを車椅子に乗せ、最適な病棟を探し回り、「緩和ケア病棟」を開設するのにふさわしい1フロアを見つける。
「快適な場所を提供したい」と言うマックスにアデルは、「私たちは皆、死にたくない。生きる場所が欲しい」と言う。

その言葉にヒントを得たマックスは、
セラピスト、ソーシャルワーカー、ハリ師、ヨガ講師、マッサージ師、そして2匹のワンコも用意した。
アデルは、「素晴らしい」と評価するが、問題は経費のこと。
マックスは、オジーからの寄付500万ドルを当てにしていた。

しかしブラントリーは、「100万ドルはない。オジーは逃げた。カレはいつも口だけ。あなたが話せば結果は違ったかも知れないけど。あなたはありもしない100万ドルを使ったの。緩和ケアは閉鎖よ」と言う。
呆然とするマックス。

マックスの知恵

マックスはオジーを半ば強引に”緩和ケア病棟”へと連れて行く。
そこにはブラントリー、患者たち、メディア数社が集まっていた。
驚くオジーにマックスは、「患者さんたちは残された時間をここで過ごします。あなたの寄付で夢が実現した。あなたの協力なしで成しえなかった。だから病棟の名前は、”オジー・コブ緩和ケア病棟”です」と紹介する。
驚くオジーに、多くの拍手が贈られ・・・オジーはサインせざるを得ないのだった。

シャープ担当の数学者ジーク

白血病で余命数日の数学者ジークに、「何かできることはあるか?」とヘレン。
ジークは、「死は理解不能なのに確実にやって来る。助けたいなら”死”を解いて欲しい」と言う。

対処に困ったヘレンはフロムから、「マジックマッシュルームで幻覚を起こさせてみては」とヒントをもらう。

ヘレンは幻覚剤を使用したいと部長のカストロに打診するが、「ヘロインに懲りず今度は幻覚剤?私の科では使わない」と却下されてしまう。

困ったヘレンはナースのケイシーの協力で、ジークに幻覚剤を飲ませる。
中々効果が出なかったジークだが、最期は解放されたように死を迎えた。

フロム担当のピーター

明らかにピーターに死期が迫っていた。
「何か出来ることはないか」と聞くフロムにピーターは、「12年音信不通の親父に会いたい」と言う。

フロムはピーターの父親を探し出した。
だがピーターは父親に、「あんたがキライだ。ずっとキライだった」と言ったあと、亡くなってしまう。

呆然と立ち尽くすピーターの父親にフロムは、「私も父がずっとキライだったから同じことを言った。でも同時に愛し続けてもいた。ピーターも同じだと思う。あなたを呼んだのはピーターだ。憎しみだけではない」とフロム。
しかし息子は亡くなってしまった今、伝える術はないとピーターの父。
フロムは、「ピーターには終わりでもあなたには違う。会話は終わってない」と言う。
ピーターの父親は亡くなった息子の手を取り、息子への愛を伝えた。

カプール担当のデボラ

強皮症を患っていたデボラは、2ヶ月前に突然悪化、臓器不全になってしまった。
カプールはデボラに生前葬を提案するが、デボラは、「死んでもイヤ」と言う。
カプールがその理由を聞くと、「病気が悪化してからは、残りの時間をひとりで過ごしたくて愛犬のビバリーさえ手放した。私はずっと自分の感情を抑えて生きてきた。今の私を見たら皆が動揺する。だから生前葬はしたくない」と言う。

しかしカプールは、「それなら尚更生前葬をするべきだ」と言い、勝手にデボラの家族や友だちを集め、生前葬をはじめてしまう。

突然の呼び出しに集まった家族や友だちも、どうして良いかわからない。
カプールはデボラに、「言いたいこと、伝えたい思いを話して」と促す。
躊躇するデボラ。
その時、デボラの姉夫婦がビバリーを連れてやって来た。
デボラをビバリーを抱きしめ、ビバリーを世話してくれている姉アンナと義兄に感謝を伝えた。そして、ジェレミーに、「ずっと好きだった」と気持ちを伝えた。

しかしカプールはデボラの話しから、デボラは治療可能な病気だと気づく!
デボラと愛犬ビバリーは、レストスピラ症だった。
抗生剤で治療できると聞きデボラは、「皆の前で感情を出してしまった・・・」と動揺するが、無理強いして悪かったと謝るカプールに、「生前葬は私の人生最良の日になった」と感謝する。

経過が良好のデボラ。
ジェレミーがデボラを見舞う姿が・・・。

レイノルズの決断

レイノルズはサンフランシスコの病院(イエルバブエナ)から胸部外科部長のとして招きたいとオファーを受けるが、決断できず、返事を保留していた。
しかし、ブルームとの一件もあり、その夜、レイノルズはオファーを受けると返事してしまう。

 

カプールとエラ

エラを世話したくてたまらないカプールは、朝からお手製の朝食を用意し、シリアルで済ませようとするエラを止める。
それだけに終わらず、「昨夜は帰りが遅かった。21時過ぎだった」とエラの行動に口を挟み、挙げ句、お手製弁当まで(しかもインドカレー)を持たせる始末。
そんなカプールの行動にウンザリ気味のエラ。

エラはその弁当を、「ご自由にお食べてください」スタイルにしてスタッフルームに広げしまう。
それを見たカプールは、エラの職場に行き理由を尋ねる。
「先生の支援はやり過ぎ。息が詰まりそうなの。上手くやるには境界線が必要。私のやり方があるし、好きなものを食べたい。帰りは起きて待たないで」とハッキリ言う。

死に向き合った患者デボラのこともあり、カプールは自分の行動を考え直し、エラの気持ちを受け入れるのだった。

 

感想

緩和ケア病棟は今の時代、絶対必要なものだと思います。
患者でマックスが雇ったアシスタントのアデルが指摘したように、緩和病棟は病院ではなく、最期の時まで患者とその家族が幸せを感じられる場所であるべきですね。
いずれ私も、これを読んでくれてるあなたも、この病棟にお世話になることがあるかも知れません。
今よりより充実したものになればいいなと思います。

レイノルズは怒りに任せてサンフランシスコの胸部外科部長のオファーを受けたようですね~。
あの時の判断は、ほんとうに難しいものだと思います。
今回は、無事に赤ちゃんが生まれ、それをマリアンが見ることが出来たから良かったものの、本来はレイノルズの判断が正しいでしょう。
ブルームひとりが判断することじゃほんとうはない。
しかし!心肺停止状態で一刻を争う状況の中、実際は誰かに相談する時間などないんですけどね。

 

コメント

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