「レジデント」のファイナルシーズン、「6」全13話をレビュー中です。
#3 一発の銃弾 One Bullet あらすじ
事故災害現場に派遣され、患者処置に当たったコンラッドとケイドは、撤収作業中、銃声を聞く。
駆けつけると、ひとりの男が腹部を撃たれ倒れていた。
チャスティン(病院)で薬物検査が行われることになった。焦ったイアンは細工をする。
パドマは帝王切開日を迎える。
相関図
まとめ
アメリカと銃と医療問題
銃創患者と搬送拒否
事故災害現場で救助、処置を行っていたコンラッドとケイドは、現場近くで数発の銃声を聞く。
駆けつけると、腹部を撃たれた男性が倒れており、猛スピードで立ち去る1台のクルマが・・・。
男性の出血はひどく失血死寸前だった。
一刻を争う状況に、ケイドのクルマで男性を近隣のイエーツ大学病院に搬送しようとするが、空きがないことを理由に断られてしまう。
仕方なくコンラッドとケイドは20分かかるチャスティンに運び込む。
イエーツ大学病院は銃創患者と聞き無保険患者と判断、受け入れを拒否、公立病院のチャスティンに押し付けたのだった。
実際、男性はID、財布、スマホなど身元確認できるものを持っておらず、腕のスケルトンのタトゥーを頼りに身元を捜すことに。
コンラッドたちは名無しの銃創患者を”ユーカリ”と呼ぶことに。
輸血の不足と高額医療費
ユーカリの身体には射出口がなく、銃弾はまだ体内にあるらしかった。
失血がひどいため輸血が行われたが、胸部で出血していることが判明、AJとリーラが呼ばれる。
AJとリーラが執刀するが、男性は以前にも撃たれ、オペを受けていたようで、身体の内部は癒着がひどく、脾臓がない上、臓器の場所もむちゃくちゃの状態だった。損傷した下大静脈の止血はできたものの弾が見つからない。失血も多いため輸血し、状態を安定させてCTで弾の位置を確認後、再度オペすることに。
CTの結果、弾は脊髄の近くにあり、早急に弾を摘出する必要があった。
だがユーカリの容態が急変、腎不全に陥り透析をすることに。医療費はどんどん加算されていく。
そしてまた、腹部から出血が・・・。
既にユーカリには50単位に及ぶ大量のABマイナスの輸血が行われており、ABマイナスの血液が不足、予定していた冠動脈バイパス術の患者のオペが延期されることに。
緊急事態
ビリーはユーカリのオペ中のリーラに代わり、オペに入ることに。
「先に行け」とリーラを送り出したAJはビリーとユーカリのオペに入る。
AJも止血に成功。ビリーは、「あとは私がする」とパドマの元へ行くよう言うと、弾摘出に入るが、弾は脊髄を貫通していた。
これがアメリカの現実
銃創患者ユーカリの容態は落ち着いたが、二度と歩くことは不可能だった。そしてカレにかかった医療費は、総額44万ドルになっていた。
長く虚しい1日が終わった。
コンラッドやハードリーが日勤を終え、帰ろうとしたとき。
またも銃で撃たれた10代の黒人男性がERへと担ぎ込まれた。
その青年もまた、「名前不明、身元不明」。
コンラッドとハードリーはすぐさま処置に入るー・・・。
パドマの出産
パドマの不安
帝王切開で双子を出産することに不安が募るパドマは、「人生を変える大きな決断を急いでしてしまったから何か起こるかも」と遺書を書き始める。そんなパドマにリーラは、「子どもたちを守ると約束する」と励まし、デヴォン、AJは寄り添う。
しかし緊急オペ(銃創患者)が入り、AJとリーラはオペに入ることに、パドマの帝王切開術も1時間後に変更されてしまう。
ようやくオペかと思われた時、またユーカリの緊急オペが入り、待つことに。
そしてAJとリーラも呼び出しされてしまう。
胎盤剥離
再び待機となったパドマだったが、突然、「何かおかしい。下腹部が痛い」と苦しむだす。
ジョンソン医師は、「胎盤剥離が起こっている。緊急オペが必要」と。
デヴォンはビリーに掛け合いオペ室を用意するとパドマを搬送する。
ジョンソン医師は帝王切開で双子を取り上げたが、パドマの子宮からの出血が止まらない。
だがABマイナスの輸血は”ユーカリ”が使用したため、クロスマッチテストができていないものしか残っていなかった。仕方なくそれを輸血することに。
リーラの活躍
ジョンソン医師から止血目的で呼ばれたリーラだったが、大量出血を見て固まってしまう。
だがデヴォンから、「リーラ、何度もやった処置だろ?キミならできる」と励まされ、処置に入る。
リーラは見事に子宮動脈の結紮に成功する。
術後パドマは順調に回復、双子の赤ん坊も元気だった。
AJは無事に生まれた我が子を抱き、よろこびを噛みしめる
イアンの問題
薬物検査
チャスティン記念病院で薬物検査が行われることになった。
焦ったイアンはベンゾジアゼピンの痕跡を消すためナイアシン錠剤を服用、1時間のベンチタイムのあと、自己テストをするが、ベンゾジアゼピンは陽性。そこでイアンは自分の処方箋で”オキサプロジン”を処方、腰痛を理由に薬局で薬を受け取る。
ケイドの苛立ち
父親イアンの薬物依存疑惑をコンラッドに相談した翌日の”抜き打ち薬物検査”に、「ヴォスに話したの?」と苛立つケイド。コンラッドは、「イアンの名前は出してない。だが薬物依存の医者がオペしていたら倫理違反だ」というが、「私の気のせいで父は問題ないかも。自分の父親なら同じことをしたかしら?」と怒ってしまう。
陽性
薬物検査の結果、イアンの尿からベンゾ陽性が出た。
ヴォスに呼び出されたイアンは、「腰痛でオキサプロジンを服用したからそのせいだろう」と説明するが、ヴォスから、「それなら納得よ。でも病院規則で陽性が出た医師は執刀できない。来週もう一度再検査して」と言われてしまう。
イアンはケイドがこの件を知る前に自分の口から説明するべきと判断、「ベンゾが陽性だったが、腰痛で服用したオキサプロジンのせいだ。来週もう一度検査を受けるが心配ない」と説明するが、父親を信用しきれないケイドは、この事実をコンラッドに打ち明ける。
感想
ますます社会派ドラマになって来ましたね。
1発の銃弾によって撃たれた人の命が脅かされるだけじゃなく、100人以上の医療従事者が関わり、予定されていた患者の検査やオペが予定をズラされ、命に関わることもある。名前も住所もわからないジョン・ドーンを治療する虚しさ・・・
そして以上なほどの高額な医療費・・・。
まさにお金がないと助からない現実を見せてくれました。
日本の医療は恵まれているといつも思います。これだけは世界に誇れる。だからこそ、必要最低限に病院にかかるような方向で維持していきたいなと思います
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