ファイナルシーズンであるシーズン6全13話をレビューしています。
#2 希望と不安 Peek and Shriek あらすじ
ジョージア州知事選の投票所で暴力事件が発生。複数の被害者がERへと運び込まれる。
ヴォスはデヴォンの多発性硬化症(MS)の臨床試験の治験者を担当することに。同じ病気で苦しむベルと重なり冷静さを欠く発言、行動を取ってしまう。
相関図
まとめ
ジョージア州知事選
知事選はマーク・ベッツが優勢だったが、ベッツは医療予算削減を掲げているためチャスティンのCEOのヴォスは、頭を悩ませる。
そんな中、新しい投票システムのため大混乱する投票所にいた看護師ハードリーは、立った市民が起こした暴力事件と関わることに。
暴力事件を起こしたスチュアート
苛立ちエンリケ・メンデスを殴ったスチュワートは眼窩骨折の疑いでERに搬送された。
しかしスチュアートは診察しようとしたビリーにメスを向け、暴れはじめる。
コンラッドは咄嗟にビリーを庇い、スチュアートを拘束する。
スチュアートの苛立ちの原因
スチュアートは退役軍人で、「時々イライラしてしまう」と言う。
スチュアートの妹からも、「最近、イライラが酷くなってる」と聞いたコンラッドは検査し、スチュアートとの会話から、”禁煙薬バレニクリン”の副作用だと診断。バレニクリンを中止し、ニコチンパッチを処方する。
知事選の結果
ヴォスが懸念したとおり、ジョージア州知事はベッツに決まった。
ヴォスは予算削減を覚悟する。
チーフレジデントのリーラとレジデントのマヤ
スチュアートに殴られERに搬送されたエンリケ・メンデスは腹痛を訴えていた。
エンリケは骨折した肋骨が肺を突き破り気胸を起こした上、腸閉塞も見つかる。
AJとリーラから緊急オペが必要と言われたエンリケだが、突然のことに動揺、「怖い」と本音を漏らす。
研修医のマヤは、「大丈夫です。麻酔から覚めれば終わっている」と励まし、オペ承諾書にサインをもらう。
エンリケのオペがはじまった。
AJとリーラ、そしてマヤも立ち会うが、腸閉塞は腹膜播種が原因だった。
AJは、「このまま閉腹する」と言い、「ガン末期のカレにすることは何もない。覗いて終わり」とリーラ。するとマヤは、「カレには妻と子どもがいる。オペすれば良くなると話したのに何かしてください。簡単に諦めないで」と感情的になり、オペ室を出て行ってしまう。
AJからマヤをフォローするよう言われたリーラは、「患者を見捨てたワケじゃない。気持ちを切り離さなければやっていけないこともある」と言い、マヤと共にエンリケとその妻に、ガンの末期でオペはできないこと。今度治療はガン専門医に引き継ぐと告げる。
ヴォス
患者ベン
多発性硬化症(MS)の臨床試験を行っているデヴォンから、「治験者のベンがひどい腰痛で歩けなくなっている。治療は順調だが歩くことができないなら対象者から外れてしまう」と相談を受けたヴォス。
検査の結果、ベンは第11胸椎を骨折していた。
ビリーは、「骨折はMSの治療薬ステロイドが影響している可能性が高い。骨粗鬆が進んでいればオペで麻痺が起きるかも知れない。温存治療がベターだ」と言うが、「オペしなければ歩けない。カレならリハビリも頑張るはず。良くなる可能性があるならその機会を与えるべき」とヴォス。ビリーは、「リスクを説明してベンに選択してもらおう」と提案する。
強行
ヴォスから、「オペすれば歩けるようになり臨床試験も続けられる」と説明されたベンは、”歩けるようになるなら”とオペに前向きだがデヴォンは、「保証はできない。前のように歩けず、臨床試験も続けられないこともある。MSの進行度から考えて歩けなくなる可能性もある」と厳しい現実を説明する。ベンのパートナー:ジャスパーは、「考えさせて欲しい」と言うが、ベンはオペを受けると言う。
この状況にデヴォンは、「ベンはまたテニスができると思ってる。オペのリスクも十分に説明してない。統計的に考えても回復は難しいと思う」とヴォスに意見するが、「患者に選択肢を与え、彼らの決断を尊重するのが医師の役目」とヴォスは意見を変えない。
オペで
ベンのオペはヴォスとビリーが執刀することに。
だがビリーが懸念したとおりベンの骨は多発性硬化症(MS)の治療薬ステロイド剤のせいで骨粗鬆症が進んでおりオペに難航する。その上、ステロイド剤のせいで心臓も弱っており、血圧低下、心房細動が起きたが、ヴォスはオペを続行、ビリーも、「心停止する前に終わらせましょう」と冷静に対処する。
ベンのオペは無事終わり、状態も安定した。
だがヴォスは自分の判断を反省、「ステロイドを考慮するべきだった。MSは酷な病気で常に危険が差し迫ってる。気持ちは整理してたつもりだったけどできてなかった。怖い」と言う。デヴォンは、ベルを思うヴォスの気持ちを理解し、「でも希望はあります」と励ますのだった。
パドマ
胎児間輸血症候群(TTTS)のオペを受け順調に回復しているパドマはまだ入院中だ。
AJは、パドマから頼まれたスナックや水晶、オイルなど差し入れるが、パドマはドキュメンタリー動画にハマったかと思うと、占星術をはじめるなど相変わらず自由奔放だ。だが、それらは全部、不安や恐怖を取り払うための行動だった。
「自由に生きてきた私は親に向いてないかも知れない」と泣き出すパドマにリーラは、「ひとりじゃない。私がそばにいる」と励ます。
リーラはAJに事情を説明、ふたりでパドマを励ます。
コンラッドとビリー、そしてケイド
ビリーの哀しみ
帰ろうとするビリーに、「大丈夫か?」とビリーを心配するコンラッド(スチュアートにメスを向けられた件)。
コンラッドの優しさにビリーは笑顔になるが、「親友だったキミを通してニックが見てる気がする。ケイドのことも色々踏み切れない」と胸の内を吐露するコンラッド。
ビリーは、「あなたが幸せならそれでいいの。ニックも同じ」とアドバイス。「話せてよかった。ニックのことはキミが1番詳しい」と笑顔を見せるコンラッドを見て、ビリーはコンラッドとの恋愛は実らないと気づく。
ケイドの抱える問題
ケイドはこれまで一度もコンラッドの家に泊まったことがなかった。
今夜も真夜中に帰ろうとするケイドにその理由を聞くコンラッドのケイドは、父親イアンの不安を話す。
「父は管理できてると言ってるけどわからない。でもこの前、父が薬を飲んでいるところを見てしまった。それに今日、額にケガをしていて落ち着きがなかった」とケイド。
もしもイアンが仕事中に薬を服用していたら・・・それはかなりマズイ状況だったー。
感想
多発性硬化症(MS)を患っているベルを愛するヴォスの苦悩がわかるエピソードでした。
残念なことに医療、教育にシビアな立候補者がジョージア州知事となったようです。ヴォスの苦労は続きそうです。
ビリーは完全に失恋したようですね。
「ニックが親友だったキミを通してオレを見ているような気がする」と言われてしまった以上、ビリーとコンラッドとの恋愛は成立しないですよね。ツラいだろうな、ビリー。
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