20年の時を経て、クレアは200年前のスコットランド、エディンバラにタイムスリップ。
ジェイミーとの再会を果たす。
ジェイミーは印刷業を営んでいたが、副業でウィスキーなど酒の密輸をしており、娼館で暮らしていた。
ジェイミーが仕事で出かけたあと、クレアが娼館にいると、謎の男が部屋に侵入し、部屋をあさり・・・
#7 すれ違い creme de menthe あらすじ
謎の男と揉み合いになったクレアはジェイミーの命を危険にさらすことになると知りながらも、外科医としての良心に従う。
同じ頃、違法な商売のことで目をつけられたジェイミーは、迫り来る王国の役人の手を逃れようとするが…。
相関図
まとめ
侵入してきた謎の男


クレアは乱暴しようとする男にナイフで対抗、足を切られた男は、「殺してやる」とクレアに襲いかかるが、床に散らばっていた服に足を取られ転倒、床に頭を打ちつけて意識を失ってしまう。
そこへ戻ってきたジェイミー。男が倒れている状況に、「一体何があった?」と・・・

「下の階から戻ったら男がいて、あなたの物を物色してた。襲いかかってきたらから無我夢中で」とクレアが説明した時、男が唸り声をあげた。クレアは男に駆け寄ると、「まだ息がある。助けないと」と言い出す。ジェイミーは、「キミを襲った男だ、そのまま死なせよう」と言うが、「私は医者よ」と譲らない。
そこへ揉めた音がしたとマダム・ジャンヌとファーガスもやって来た。倒れている男を見て驚くふたりにジェイミーは、「正当防衛だ」と説明。
男の状態から硬膜外血腫と診断したクレアは、マダム・ジャンヌに”トレフィン”を借りてきて欲しいと頼むと、男をベッドに運ぶ。
男の身元
男が持っていたメモから男は、【ジョン・バートン、収税吏】と判明。パーシヴァルが送り込んだ男だった。
この状況にジェイミーは、「バートンが戻らなければ、パーシヴァルがここを調べる」と判断、ファーガスに仲間を集めるよう指示するが、クレアは、「トレフィンを借りて来て欲しい」とマダム・ジャンヌに頼むと、薬草店へ行ってくると言い出す。
ジェイミーは、男を治療し、警察に引き渡すと言うクレアに、「情をかける価値はない。この時代の法を信じるな。キミは娼館でこの男といた。警察が来たら逮捕される」と言うが、それでもクレアは、医者として放置はできないと引き下がらない。
ジェイミーは仲間と共に酒樽を娼館の地下から運び出すと、「損が出てもいいから売りさばけ」と命じる。

薬草店で出会った男
クレアが薬草店に行くと先客が。クレアは、「急を用しているんです。先に薬草を買わせて欲しい。その代わりに診察する」と約束。アーチボルド・キャンベルと名乗る男は、「ヘンダーソンの宿にいる。妹のマーガレットを診てくれ」と言う。

絶対絶命
やって来たパーシヴァル
クレアが娼館に戻るとバートンが暴れていたが、そこへ予想どおりパーシヴァルが手下の隻眼の男を連れてやって来た。
パーシヴァルは、「隠しているものがあるだろ。屋敷を捜索させてもらう」と早速地下室へと降りるが、そこには何もない。証拠を掴めなかったパーシヴァルは、「覚悟しろ。目を離さんぞ」と捨て台詞を残して去った。

一方クレアはウィロビーの協力で治療に入るが、バートンを助けることができなかった。

救えなかった命
「これで良かったんだ。神のご意思だ」と言うジェイミーに、「神は関係ない。私が失敗した。ボストンの病院なら・・。私はこの14年間、人の命を救うことに捧げてきた」と言うクレアにジェイミーは、「キミの知識や技術がまた役立つ時が来る」と言う。その言葉に冷静さを取り戻したクレアは、「私は迷惑な女ね、いきなり戻って来てあなたの生活を危険にさらした」と後悔を口にするが、ジェイミーは、「200年もの時を超えてきたんだ。どんな犠牲を払おうともオレは幸せだ。二人で居られるなら何も惜しくない。キミが去ってからオレは闇の中を生きてきた。キミが戻ってくれて闇は消え去った」と気持ちを伝える。

マーガレット・キャンベル
約束どおりマーガレットを訪ねたクレア。
マーガレットはウトウトしており、「アヘンチンキを使った」と兄アーチボルド。だがクレアが脈を測ろうとすると、突然目を見開き、「ゲロゲロ、アマガエルの子守歌が聞こえるか?気をつけな、アバンダーウェイに食われる!アバンダーウェイ、アバンダーウェイ」とワケがわからないことを言うとまた眠ってしまう。

アーチボルド曰くマーガレットは占い師で未来が見えるらしいが、説明する能力がないため、アーチボルドが解読し、カネを稼いでいるらしい。だが診察したクレアは、「マーガレットは占い師じゃない。彼女は精神的な病です」と言うが、「あぁ子どもの頃から頭が弱い」とアーチボルド。
クレアはいくつか薬草を教えると、「明日また様子を見に来る」と言うが、アーチボルドは、「明日はもう船の中だ。西インド諸島へ行く」と言う。
イアン
ファーガス
良い値で酒樽を売りさばくことに成功したイアンとファーガス。
「叔母さんの昔を知ってるの?」と尋ねるイアンにファーガスは、「あぁ、威勢がよくて勇敢だ。戦いを恐れず、剣で半分に斬られた兵士、大砲で吹っ飛んだ兵士も治療した。でも奥様はすぐに面倒を起こす」と言う。

イアンは酒場で働くブリジットに一目惚れ。まだチェリーボーイで初なイアンにファーガスは、「女を落とすワザを伝授してやる」と言うと、ブリジットをテーブルに呼ぶ。
恋と侵入者
イアンは照れながらもブリジットにアピール。ブリジットと良い感じになり、寝泊まりしている「A.マルコム」の店でいちゃついていると、そこへ侵入者が!隻眼の男だった!
イアンはブリジットを逃がすと、「叔父さんの店で何をしてる!出ていけ!」と隻眼の男にイアンは立ち向かうが・・・。

イアン・マーレイとの再会
クレアは改めて、「住む場所を捜しましょう」と提案するが、「ここなら家賃もいらない。稼ぎのほとんどを仕送っている」と賛成しないジェイミー。クレアは、「私も治療師として働く。印刷屋の一部を診療所にしてもいい」と言うが・・・

そこへイアン・マーレイが娼館にジェイミーを訪ねてきた。クレアはイアンとの再会に笑顔を見せるが、「ヤング・イアンがここにいることは内緒にしてくれ」とジェイミー。
クレアとの驚きの再会に、「キミは死んだと思ってた」とイアン。ジェイミーはカローデンの戦いで互いが死んだと思い込み離れ離れになっていたと説明、ボストンに渡ったクレアは最近ジェイミーが生きていてエディンバラにいると知り、やって来たと言う。

やはりイアンは息子のヤング・イアンを捜しに訪ねてきたのだった。だがジェイミーは、「ヤング・イアンはここにはいない」と言い切る。イアンはもしもここにヤング・イアンが来たら、送り帰してくれと頼むと帰って行くー・・・。
だがイアンは見送るジェイミーに、「クレアに話をしたのか?隠し通せる話じゃないぞ」と忠告する。

すれ違い
燃えたA.マルコムの店
火事の知らせで駆けつけたジェイミーが見たのは炎に包まれた店だった。だがジェイミーは店の奥で寝ているであろう甥のイアンを救出すると、燃え盛る印刷所の中へと入っていく。
ジェイミーは店内で意識を失い倒れていたイアンを見つけると、「もう大丈夫だ」と声をかけ、大切な宝物(息子ウィリーの肖像画)を手に取り、イアンを背負って脱出する。

マズイ状況
イアンが無事に助かったことに安堵するクレアたちにイアンは、パーシヴァルの手下、隻眼の男が酒樽を見つけようと印刷所に侵入、追い出そうとしたイアンと揉み合いになり、運悪く隠していた”扇動活動の冊子”が見つかってしまった。イアンは冊子を持ち出そうとした隻眼の男を阻止しようとしたが、隻眼の男が発砲、反れた弾がきっかけで火事になったと言う。それを聞き、「あの冊子がパーシヴァルの手に渡れば密輸以上の大罪だ。死刑になる」とファーガス。実際、パーシヴァルが扇動行為を告発すれば大金を手にできるチャンスだった。

これから
ジェイミーは、「イアンを安全なラリーブロッホへ」と言うクレアの意見を受け入れ、ラリーブロッホへ向かうことに。ジェイミーはウィロビーに仲間(レズリーとヘイズ)の分も含め分け前を渡すと、「目立つことはするな」と警告、ファーガスには、「隻眼の男とパーシヴァルを接触させるな。それとネット・ガウアンをラリーブロッホへ呼んでくれ」と命じるが、「もうひとりの妻のことは話したんですか」とファーガス。ジェイミーは、「安全な場所で落ち着いたらすべてを話す」と約束、焼け落ちた「A.マルコム」の店を見つめるのだった。

感想
原題の「creme de menthe(クリーム・デ・メント)」は、甘いミント風味のアルコール飲料だそうです。
相変わらず自分の信念を絶対に曲げないクレア。20年ぶりに再会したジェイミーも呆れ返る反面、そういうクレアが好きなんでしょうけれど。
医者としての倫理観はわかるけど、200年前なんですよ、クレアさん。
燃えたA.マルコムの店を見てツラそうな顔をするジェイミーが可哀想だったなぁ@ ここまでにするのに、苦労したはずだもんね
気になるのは姉ジェニーの夫イアンの、「クレアは納得したのか?隠し通せることではないぞ」と言うセリフ。ファーガスの、「もうひとりの妻の話」、これらから推測されるのはクレアが確実に傷つくだろう内容だってことですね。でもね、仕方ないですよね、20年以上の時が流れているのだし、時代は17世紀、男が結婚しないで生きれる時代ではないですしね。




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