ドゥーガルの命令で地代集めの旅に同行することになったクレアは、史実で習った出来事が起きようとしていることを知る。
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#5 秘められた使命 Rent あらすじ
クレアは、地代を集めるドゥーガルに同行し、領地中を旅することに。
そこで、ネッドという帳簿係と出会う。学識の高い彼との会話に、道中の楽しみを見出すクレア。しかし農村に着くなり、困窮する人々の姿を目の当たりにする…。
相関図
まとめ
領地をまわる旅
村から村へ地代徴収を続ける旅が始まった。
野宿が続き、まともな食事は出ず、ハイランド戦士は毎日、毎晩下品な話しと喧嘩ばかり。最もつらいのは、ゲール語で話されること。のけ者にされているようで、ますます孤独を感じるクレアにとって、旅に同行している帳簿係のネッド・ガウアンとの会話だけが楽しみだった。そしてクレアは、(クレイグ・ナ・デューンへ行く)と言う目的も忘れていなかった。
エディンバラ大学で法律を学んだ弁護士。弁護士をしていたが、冒険に憧れ北へ向かったと言う。
そこでコラムとドゥーガルの父親ジェイコブ・マッケンジーと知り合い、ジェイコブに仕えたいと考えて今に至ると言う。
そんなクレアの気持ちに気づいたジェイミーは、「たいした話しはしてない。ハイランド人がゲール語で話すのは、用心のためだ」と言うが、「あなたも私をスパイだと思っているの?」とクレア。
するとジェイミーは、「思ってない。だが何か秘密がある。それに城から逃げようとしたし、まだ諦めてない」と図星をつく。
ハイランドの村
村々を周り地代を徴収しつつ、彼らはマッケンジー一族と会うことも楽しみにしているようで、笑いが耐えなかった。
クレアはその村で、女性の歌声を聞き、興味を惹かれる。
「羊毛を仕上げるときの歌だよ」とドナルダ。
ドナルダはクレアを紹介するが、突然やってきた異邦人に冷たい態度を見せる女たち。
驚くことにウールを早く染め上げるために、尿をかけるのだと言う。驚いたクレアだが、手仕事の輪に加わる。
一緒に仕事をしたことで、クレアは女性たちの仕事合間の秘密の酒盛りに加えてもらえることに。
クレアは、「クレイグ・ナ・デューンを知っているか」と尋ねる。
女性たちは口々に、「妖精のいるところだ」と言うが、村からクレイグ・ナ・デューンまでは3日はかかると言う。その一方でクレアは、夫が地代に山羊を差し出したせいで、赤ん坊のミルクがないと困る現実を知る。
そこにアンガスがやって来た。姿が見えなくなったクレアを捜していたらしい。
乱暴にクレアを引張り、怒りをぶつけるアンガスにムカついたクレアは、「赤ん坊にはミルクが必要よ、飼い主に返す」と徴収した地代の山羊を1頭を連れ出そうとするが、ドゥーガルは、「山羊は地代だ、返さん」と言うと、ふたりを遠巻きに見つめる村に、「サセナッフは飲みすぎたようだ」と笑いで誤魔化そうとするが、「レディ、だいじょうぶですか」と声がかかる。
ドゥーガルはすかさず、「一族の客人だ。構うな」と言うが、「客人に手荒なマネですか?」と言い返す男。
だが、マッケンジーの男たちに凄まれ、引き下がるしかなかった。
ハイランド人の大義
夜の集会
地代を集めながらドゥーガルは、毎晩、夜に村人を集めた。
楽しい飲み会かと思われたが、ドゥーガルが皆の前にたった途端、空気が変わる。
ゲール語で熱弁を振るうと、毎回最後にジェイミーの服を破き、背中のムチ打たれた傷跡を村人に見せつける。すると村人たちが献金するのだ。
ゲール語がわからないクレアには、集会の意図も献金の意味がわからなかった。
翌朝クレアは、「ドゥーガルは甥を利用して懐を潤してる。コラムが知ったらどう思うのかしら?集金袋は2つある」と指摘するが、ネッドは、「さすがに鋭い、弁護士に向いてる」と言うだけ。
領地を巡る中、毎夜、集会が開かれ、ドゥーガルは熱弁を振るい、ジェイミーの服を破いてムチ打ちの傷痕を晒してカネを集めた。クレアは逃げ出すチャンスさえなく、2週間が経過、絶望感が募り、(もう200年前の過去の世界で生きていくしかないのか)と諦めの気持ちさえ持ち始めていたー。
民兵ウォッチ
そんなある日、家を燃やされた村人が男たちと揉めているのに出くわした。
村人を襲っているのは民兵のウオッチ(非正規軍)で、カネ取って家畜を守っているが、カネを払わない者からは略奪し、家を燃やして警告するのだと言う。
マータフいわく、「噂じゃ揉めているあの家族はイングランド軍の協力者らしい」と言うが、「ウワサだけで襲うなんて間違ってる」とクレア。だがネッドは、「褒められたことじゃないが、スコットランド人は敵に協力する裏切り者を許さない」と言う。
ドゥーガルたちは数名で現場に行き、2羽の鶏を受け取るのを見て、「どうして分前をもらうわけ?」と批判するクレアに、「これは商いなんだ」とネッドは言うが・・・。
民兵ウォッチが懸賞金目当てでジェイミーを売る可能性があるため、ジェイミーは身を隠す。
ハイランド戦士との軋轢
ドゥーガルたちは民兵ウォッチからせしめた鶏を料理し、クレアにも分前を渡すが、苛立ちが募っているクレアは、「盗んだものは食べない。みんな泥棒よ」と言い放ってしまう。
怒ったアンガスは、「何だと?このイングランドの娼婦め」とクレアに短剣を突きつける。ジェイミーが間に入り、アンガスをなだめ騒ぎは収まったが・・・。
苛立ち喧嘩を売ったクレアに、「どうしたんだ?」とジェイミー。クレアは、「クソッタレだからよ」と答えるが、「確かにアンガスはイヤなヤツだが喧嘩を売ることじゃない。ここはあなたの故郷じゃない。ハイランドだ」と諭す。だがクレアは、「だから傍観してろって言うの?」と言い返すが、「何も知らないのに批判するのはよせ、首を突っ込むな」とジェイミー。
だが次の村の地代集めで、またクレアが納得できないことが起こる。
その村は、2日前にイングランド軍の略奪を受け、地代は払えない村人が続出したのだ。
「毎年義務を果たしてきたが、今は、家族の食べ物さえない」と言う村人たち。
ドゥーガルは地代を免除し食料を配ると、「夜、一緒に飲もう」と声をかけたのだ。
我慢できなくなったクレアは、「汚いわ。恩を売っておいて夜にむしり取る魂胆ね」と言い放つ。
「私がどんな悪いことをした?」と言うドゥーガルに、「あなたは地代の徴収より自分の懐を温めてる」とクレア。だがドゥーガルは、「我々の問題だ。口を出すな」と言いきる。
気づいた大義
その夜もドゥーガルはクレアの忠告を無視し、村人を集めてゲール語で熱弁を振るい、ジェイミーの背中の傷痕を見せるパフォーマンスをした。
だがその時クレアの耳に、「スチュアート王朝、万歳」と言う言葉が聞こえた。
追放されたカトリックの王ジェームズ2世を復位さえようと支持した人ハイランド人たちにチャールズは活動資金を集めさせた。
クレアはドゥーガルたちが政治活動をしているのだと気づいた。
カトリック王の復活を望み、国に戦いを挑もうとしている戦士たちなのだ。ジェイミーの痛々しい背中の傷痕を見せるのは、人々の同情を引くためではなく、イングランドへの憎悪を掻き立てるため。
ジェイミーの苦悩
ドゥーガルが集めていたのがジャコバイトの活動資金だとわかったその夜、ジェイミーとドゥーガルが言い争っている声が聞こえた。身を潜め様子を伺うクレア。
「もうオレを利用するな」と怒るジェイミーに、「お前はコラムに服従を誓ったろ。我々の望みは1つだ。我々の王を復位させる。スチュアート王朝が復活すればお前の首も・・・」と言うドゥーガルの言葉を遮り、「オレの首もオレの背中にも構うな」とジェイミー。だがドゥーガルは、「旅の間はオレに従え」と言う。
苛立ちを抑えようと木を殴り続けるジェイミーに、「ドゥーガルはまたあなたを利用する」とクレア。
ジェイミーは、「あぁ、目的を果たすためにはやるな」と言うが、クレアがそれでもいいのかと問うと、「叔父だ。それに男は大義のために戦うものだ。わかるだろ」とジェイミー。
だが史実を知っているクレアは、敗北に終わることを知っていた。
虚しい戦いだと伝えたかった。敵わぬ夢だと言うべきだと思ったが、その伝え方がわからなかった。
赤服軍の仕業
だが翌日移動中、ドゥーガル一行は十字にかけられている村人を見つける。
死体には、”裏切り者”と書かれており、赤服軍の仕業だった。
ドゥーガルたちは2人を埋葬した。
その夜、開かれた集会でドゥーガルは、”さらし死体”の話しをし、ジャコバイトへの協力を訴えた。ジェイミーの背中を利用しなかったのだ。
ジェイミーの優しさ
真夜中、クレアの部屋へ近づく足音を聞き、道具(電灯)を握りしめドアを開けたクレアだが、ドアの前に居たのはジェイミーだった。「こんな時間に何なのよ」と言うクレアに、「男たちが酒盛りしてるから」とジェイミー。
クレアはジェイミーの優しさに、「ここでは眠れない、部屋に入って」と言うが、ジェイミーは、「できない。あなたの名誉にかかわる」と全力で拒否、「ここ(ドアの前)にいるから」と言う。
クレアはジェイミーのおかげで安心して眠ることはできた。
ネッドとクレア
真実を伝えるべきだと決心したクレアはネッドに、「あなたたちは泥棒じゃなかった。ドゥーガルの演説を聞いてわかった。”スチュアート王朝」と言う。ネッドは、「知らないままの方が良かったのに」と言うが、「もし勝ち目はないと言ったら何か変わる?いくら資金を集めてもイングランド軍には勝てない」とクレア。だがネッドは、「既に未来が決まっているような言い方だが闘志は負けてない」と言い切る。それでもクレアは、「闘志があっても大砲には勝てない。あなたたちは負ける。事実なの。私を信じて。スチュアートの王はこのあと歴史には現れない。絶望的な戦いの中、数千ものハイランド人が命を落としてしまう」とまで言ってしまう。
ハイランド戦士の気持ち
その時、クレアに対してゲール語で何やら下品なことを言い笑っていた村人にアンガスがキレ、殴ったことからルパート、ドゥーガル、マータフたち皆が参戦する大喧嘩になってしまう。
ケガの手当をしながら、「喧嘩の理由は何なの?」と聞くクレアに、「あんたを娼婦呼ばわりしたからぶちのめした。あんたはマッケンジーの客人だ。オレたち以外のヤツが侮辱することは許さない」とマータフ。
クレアは彼らが自分の尊厳を守ってくれたことを知り、彼らへの気持ちが変化するのを感じる。
出発の準備をしながら、相変わらず下品な会話で盛り上がるルパートに、下ネタで返したクレア。
男たちは一瞬静まり返るが、「そんな冗談を言う女ははじめてだ」と大笑いしはじめる。
クレアはほんの少しだけ、彼らに近づけた気持ちになるのだったー。
史実とのリンク
「ここから長旅だ。3日でカローデンムーアを越える」とジェイミーに言われ、史実が蘇るクレア。
広大な平地の草原地。
1746年4月16日、カローデンムーアの戦いが起こった。
剣だけで戦いに望んだハイランド軍は無防備なままマスケット銃、大砲、追撃砲で襲撃され、1時間足らずでジャコバイト2千人が戦死したと言う。
その後、氏族(クラン)の領地はすべて没収され売却された。
政府はタータンの着用、剣の携帯、ゲール語使用をすべて禁じたため、戦いを機に氏族(クラン)制度は解体、ハイランドの文化も消え去ったと言う。
クレアはフランクとカローデンムーアを訪ねたとき、マッケンジーの石碑を見ていた。
カローデンの戦いまであと3年・・・クレアはハイランド戦士の運命を思う。
イングランド軍との遭遇
クレアが史実に絡む話しをして以降、ネッドはクレアに冷たい態度を取るようになっていた。
途中休憩でクレアが川にいると、「あんたは何者だ?」とドゥーガル。
ドゥーガルは、「政治に詳しいようだがあんたはこの旅で色々知った。それを密告されたら困る」と言うが、毅然とした態度で、「私はスパイじゃない」と反論するクレア。だがドゥーガルは、「あんたの魂胆は我々の士気を下げることだろ。オレたちの使命に疑問を抱かせようとしてる」と言う。
「警告してるだけ、死なせたくない」とクレアが言った時・・・「マダム」と声が!
気がつけば、ドゥーガルとクレアは赤服軍に囲まれていた。
「先日お会いした。もう一度尋ねます。大丈夫ですか」と言うフォスター中尉にドゥーガルは、「あなたには関係がない。私は領主の弟、ここは我々の領地だ」と反論するがフォスターは、「領地でもイングランド女性を拘束する権利はない。マダムは望んで彼らといるのですか?」とクレアに返事を求めるー・・・
感想
このドラマの面白さの1つが、クレアがどんどん歴史で学んだ過去を体験していくところ。
史実を知っているが故、スコットランド戦士が大意を掲げ、政治を動かそうとしているその行動(ジャコバイト)を見過ごせない。ムダに死なせたくないと思うのだけど、それをどうやって伝えればよいのか、実際、止められるとして、止めていいのか?歴史を変えていいのか?クレアは1743年の世界でその問題と向き合い続けるわけです。
最初は早くクレイグ・ナ・デューンからフランクの元へ帰りたいとしか思っていなかったクレアが、ハイランド戦士を助けたいと思う気持ちの変化が好きです。
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