「レジデント」のファイナルシーズン、「6」全13話をレビュー中です。
#4 うしろめたい思い It won’t be like this for long あらすじ
薬物検査でベンゾ陽性になったイアンは再検査を受けるためベンゾジアゼピンの服用を止めるが、禁断症状に苦しむ。そんな中、ヘロイン中毒の母親から生まれた赤ん坊に神経管閉鎖不全障害が見つかり緊急オペを余儀なくされるがー。
相関図
まとめ
薬物問題
薬物再検査とイアン
薬物検査でベンゾ陽性となったイアンは再検査を受けることに。
イアンは再検査に備え、ベンゾジアゼピンの服用を止めるが、手の震え、息苦しさ、瞳孔散大などの禁断症状に苦しむ。その上、再検査が午後4時からと聞き、イアンは秘書に検査時間の変更を頼むが、変更は不可だと言われてしまう。
薬物依存症ダイアナ 21才
昨夜出産したダイアナはヘロイン依存症で、そのせいで細菌性心内膜炎を起こしていた。
「ドラッグは胎児に悪いと言われたのに止められなかった。あの子には私が必要。クスリを止める」と言うダイアナにインターンのマヤは同情するが、「禁断症状が出たら変わってしまう。覚悟しておいて」と警告するケイド。
ジェーンドウ(名無し)のベイビー
ダイアナの赤ん坊(ジェーンドウ)は、新生児薬物離脱症候群で苦しみ、泣き続けていた。
イアンはジェーン”神経管閉鎖障害”を発見、検査を依頼する。
検査の結果、ジェーンに脊椎奇形も見つかってしまう。
「すぐにオペするべき」と言うビリーに、「午後4時から」とイアン。だがオペを遅らせる意味がわからないビリーは、「感染のリスクを考えれば早い方がいい」と主張。結局イアンは正午からのオペに同意する。
薬物検査をごまかすために
手の震え、息苦しさ、瞳孔散大、吐き気、発汗・・・禁断症状で苦しみ、その上、高度なオペをすることになったイアンは、ベンゾジアゼピンを服用しても陽性にならない方法をネットで検索、人工尿を至急で購入する。もうイアンはベンゾジアゼピンなしにはオペできないほど依存状態だったのだ。
父と娘の確執
赤ん坊にオペが必要と説明され、「葉酸が必要なんて誰も教えてくれなかった」と言うダイアナに、妊婦健診を受けなかったことを指摘し、厳しい態度を見せるイアン。だがケイドは、「子どもと家に帰れる?」と質問するダイアナに、「それは回復してから話しましょう」と丸く納める。
そんなケイドにイアンは、「ヘロイン中毒者は子どもを連れて帰れないと言うべきだ」と言うが、ケイドは、「彼女は反省してる」と擁護する。するとイアンは、「お前は依存症の怖さをわかってない!」と苛立ちを見せる。
急変
ケースワーカーのウィンストンから、薬物依存を克服するまで赤ん坊を一時的に里親に預けることになると説明を受けたダイアナは、物を投げつけ、「私の子どもを奪わせない!」と怒りをあらわにするが、その直後、心内膜炎による敗血症ショックで意識を失ってしまう。
検査の結果、脾臓が膿瘍になっており、ケイドは危険を承知の上で、摘出術をリーラに依頼する。
リーラはノーランの助手でオペに入るが、ノーランはリーラにひとりでオペを執刀させる。
途中、危険な状況があったものの、リーラは見事にひとりでオペをやり遂げる。
絶体絶命、限界のイアン
人工尿が届くのを今か今かと待っていたイアンに、”配達時間は17時過ぎに変更”の連絡が入る。
もう人工尿は使えず、絶体絶命だった。
その上、イアンの禁断症状はピークに達する。
そこへ、「今すぐ赤ん坊のオペしましよう。脳炎の症状が出てる」とビリーがオペの催促にやって来た。イアンは、「10分まで待ってくれ。先にはじめてくれ」と言うと、検査室へ急ぐ。
時間は15:50だった。
イアンはすぐに検査して欲しいと言うが、「技師が渋滞で遅れている」と言われ待たされることに。
だがイアンの状態は、手は震え、問診表に文字も書けない状態だった。
その上、ビリーからはオペ室にすぐ来て欲しいと催促のメールが。
限界だった。
イアンはベンゾジアゼピンを服用するため部屋で引き出しの鍵を探すが、見つからない。
そこへ、「話しがあるの。様子が変よ」とケイドがやって来た。イアンは、「オペがあるんだ。後にしてくれ」と言うが、ケイドが、「オペはしない方がいい」と言った途端、「余計なお世話だ。過去の薬物問題を問いただす気か?父親らしいことを何もしなかったと認めさせたいのか?いつも自分が被害者だと思うな。お前の傲慢な態度は相手を苦しめる。そんな娘を持つ親の気持ちがわかるか?」とケイドを責め立ててしまう。
結局イアンはベンゾジアゼピンを服用し、オペ室へと急ぐ。
まだ薬の効果がなく、禁断症状が残るイアンに、「しっかりしてください!」とビリー。
イアンはビリーに執刀するよう言うが、ビリーから、「自信がない。死ねばあなたのせいです」と言われ、禁断症状が落ち着いたのを感じたイアンは、執刀。見事にオペを終わらせる。
ビリーから、「何があったんです?様子が変だった」と問い詰められ、「不調だったが回復した」とイアン。「あんなことは二度とごめんです」と言うビリーにイアンは、「もうない」と答える。
イアンのやったこと
しかしイアンは薬物検査を受けなれけばならなかった。
結局、ベンゾジアゼピンを服用し、人工尿も届かないまま検査を受けるしかなくなったイアンが廊下を歩いていると、患者から呼び止められる。
患者の部屋には尿器に入った尿が!
イアンは患者の尿を拝借し、検査を終わらせた。
ケイドの感情
意識が戻ったダイアナにケイドは、脾臓摘出が成功したこと、赤ん坊のオペも成功したことを知らせるが、ダイアナは感謝するどころか、「私のカバンを返して!子どもには私が必要。家に帰る」と言い出す。
とうとうケイドは、「依存症を克服しない限りあなたはジェーンと暮らせない。薬を乱用してる母親は必要ない。この先ジェーンは、なぜ母親が自分より薬物を選ぶのか思い悩み、人を信じられず、友だちも恋人も作れない。ジェーンを不幸にしないで」と言ってしまう。
デヴォン
重症筋無力症のマーティ
34才のマーティは6年前重症筋無力症の診断を受け、治療したにも関わらず寛解せず、症状が悪化、70代の両親から介護をされる毎日を送っていた。
今回、転倒し、ERに搬送されて来たマーティに、もう一度検査することに。
重症筋無力症には血漿交換療法が有効で、マーティは半年ごとに受けているが、まったく効果がなく、免疫抑制剤も効果がなかった。
そこでデヴォンは、「治療法が間違っているのかも知れない」と言う原点に立ち返り、マーティは重症筋無力症ではない前提で検査をもう一度することに。マーティも同意する。
しかし血液検査の結果は、やはり重症筋無力症を示すものだった。
デヴォンは、「筋肉ではなく神経が原因かも知れない。筋電図EMGをやって欲しい」とビリーに依頼するが、その検査は強い痛みを伴うかなりツラい検査だった。
痛みに耐えながら検査を受けるマーティを見てアーヴィングは、「実験ごっこのために患者を利用するな」とデヴォンに怒りを向ける。
だがEMG検査の結果も、重症筋無力症を否定できるものではなかった。
ツラい検査にマーティは、「これ以上は耐えられない」と言うが、デヴォンはコンラッドの言葉【お前のカンは何だって?調べ続けろ】の言葉どおり、全身スキャン検査をする。
マーティは肺小細胞癌で、重症筋無力症と似た症状は、腫瘍随伴症候群によるものとわかった。
デヴォンから、「がんは良いニュースじゃないが、ようやく闘うべき相手がわかった。治療ができるし、時間はかかるが自立した生活ができる」と言われたマーティは、「ずっと年老いた両親に迷惑をかけてきた。恩返しもしたい」と涙する。デヴォンはマーティの苦しみを思いハグするのだった。
コンラッドとジジ
朝、「風邪をひいた。学校を休む」と言い出すジジ。それが仮病と気づいたコンラッドは休暇を取り、ジジと過ごすことに。
ずる休みの理由はテコンドーの昇給審査を受けたくないことだった。
「板割りができない。みんなが失敗した私を笑った」と言うジジにコンラッドは、一緒にテコンドーの練習をし、「板が割れなくてもいい。挑戦することが大事なんだ」と送り出す。
ジジは昇給審査で見事に板割に成功、黄帯に昇格、仲間からも拍手を受ける。
感想
原題の「It won’t be like this for long」は、「長く続かないだろう」と言う意味になります。
依存症の怖さがわかるエピソードでした。
イアンとケイドの父娘関係もフクザツですね
突然豹変し、あれだけ酷い言葉を浴びせられたら、ケイドが人間関係を上手く作れない理由がわかる気がした。
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