70才のドクチュルが、人生を賭けて闘うバレエ。
このドラマはほんとうに心に響きます。
#9
道で見当識障害を起こしたドクチュルをこのまま見知らぬフリができなくなったチェロク。
チェロクはドクチュルの夢を叶えようとする。
相関図
まとめ
真実を隠すドクチュル
突然の見当識障害に公園で立ち尽くしていたドクチュルは、チェロクのバレエを見て、意識を戻した。
チェロクはドクチュルの口から病気のことを聞きたくて、「さっきはナゼ、ボクに気づかないふりをしたの?」と聞くが、ドクチュルは、「考え事をしてぼぉーとしてたんだ」と本当のことを語ろうとしない。
チェロクは、このままドクチュルをひとりで家に帰らせるワケにはいかず、「ハルモニのご飯を食べたい」と言って、ドクチュルを家まで送る。
そこへ荷物を取りに来たとソングァンが居合わせた。
告白
チェロクはソングァンに告白することを決め、外へ呼び出すが、中々言い出せない。
そんなチェロクにソングァンは、「ハッキリ言っていいぞ」と促す。
その言葉にチェロクは、”ドクチュルがアルツハイマー認知症”だと告げる。
思わぬ告白にソングァンはタバコを手から落としてしまうほど動揺し、「お前の勘違いじゃないのか?」と言うが、「手帳を見たんです。今日も道でぼんやり立ったままボクを認識できなかった。ボクが知ってるだけで2回目です。家族に知らせるべきか悩みました。ボクはハラボジから話してくれるまで待つつもりです。ハラボジはバレエを続けたいんです。そうさせてあげたい」とチェロク。
ソングァンの決断
衝撃の事実にショックを隠しきれないソングァンは、兄ソンサンに電話し、「もし自分が病気になった時、ウノ(娘)にそのことを話すか?」尋ねる。
何の話しだ?と言いながらもソンサンは、「親なら何もないフリをするのが当然だ」と。
長兄の言葉にソングァンは、”70才にしてバレエを始めたシム・ドクチュルの挑戦”ってタイトルで、ドクチュルを主役にしたドキュメンタリー映画を撮ると言い出す。
驚くドクチュルにチェロクも、バレエにプラスになると賛成したためドクチュルはOKする。
この日から、ドクチュルのアルツハイマー認知症は、ソングァンとチェロクだけが知っている秘密となった。
ソングァンの覚悟
チェロクから話しを聞いたソングァンは、父の手帳をコッソリと見た。
そこには、アルツハイマー痴呆症であることや道に迷ったこと、そしてバレエが楽しく、最後までやり遂げたいと言う思いが綴られており、思わず涙するソングァン。
主治医とも面会し、父がアルツハイマー認知症であり、今後、急激に悪化する可能性もあると聞いたソングァンは、「”24時間密着取材”するから」と実家に戻って来た。
一緒にスタジオまで通う日々がはじまりドクチュルは、「お前と一緒でうれしい」と言う。
相手を想うばかりに・・・
ソングァン
ドキュメンタリー撮影がはじまったー。
難しい動作に果敢に挑戦する父を撮影しながら、ソングァンは父が手帳に記していた言葉を思い出す。
ドクチュル
ソングァンは年中サンダルを履いている。
それは、自分が助けられなかった患者の手術をした時に履いていたサンダルで、オレにも何かできると錯覚して医師として復帰しそうな自分を戒めるためだった。
練習を終えたドクチュルは途中で買物をして帰宅すると、ソングァンにプレゼントする。
買ったのは、”ボアサンダル”。
「お前が冬でもサンダルを履いているのはずっと気がかりだった。何か理由があるんだろうと思いながらも父としては心穏やかではなかったんだ」とドクチュル。
ソングァンは、「手術で助けられなかった時、無力さを痛感させられやるせなかった。その時履いてたサンダルを脱げないんだ。心の整理がついたら、履くよ」と父に伝えた。
チェロク
こっそりドクチュルのケータイに位置情報アプリを入れたチェロクは、時々位置情報を確認して安心する。
そして、【舞台に立ちたい】と言うドクチュルの願いを実現させたいと、身体が覚えるぐらい練習しなければと厳しいレッスンをしてしまう。
ドクチュルはかなりムリをしていた。
その様子にソングァンは、「黙って撮影するつもりだったが、あまりにも厳しすぎないか?」と意見するが、「ボクはハラボジが病気でも手加減はしない。病気であることを隠してまでバレエを続ける理由は、たったひとつ、やり遂げたいからですよ」とチェロク。
オ整形外科医
身体が悲鳴をあげているドクチュルは、オ医師の診察を受ける。
「身体が限界にようです。やはりムリし過ぎなのかも。チェロクに申し訳なくて、続けて良いかと迷う」と言うドクチュルにオ医師は、「この辺で諦めてはどうですか?」と意見する。
舞台に立つために
人生を賭けた挑戦
近々ソウルで公演するプロバレエダンサー:ファンフイがスンジュを訪ねてやってきた。
ファンフィはチェロクの舞踊院の先輩だ。
チェロクが老人を指導していると聞くとファンフィはドクチュルに、「趣味を楽しんで下さい」と言うが、その言葉に納得できないチェロクは、「先輩、ハラボジは趣味ではないです。年齢的に厳しいし、限界があるのは分かってますが、本気なんです。残りの人生をかけて挑んでるんです」と反論すると、「趣味と言われてどうして反論しなかったの?ハラボジにとってバレエって何?」と尋ねる。
ドクチュルは、「誰が何を言おうと構わない。諦めるもんか。私はそんな弱くない。自分の好きなバレエを上手に踊りたい」と言い切った。
チェロクの願い、ドクチュルの願い
いろんなタイプのいるバレエ団にスンジュは興味を持ち始めている。
突然、「ハラボジを舞台に出してほしい。バレエ団のガラ公演ならゲスト出演できるでしょ?」と申し出るチェロクに、「舞台に立てる段階じゃないだろ。学芸会じゃないんだぞ?舞台を甘く見るな!」とスンジュは怒るが、それでも、「1度だけチャンスをください。お願いします」と頼むチェロクに、【規定どおりオーディションに合格するなら】と言う条件で承諾したスンジュ。
「オーディションに合格したら舞台に立てます」
チェロクからそう言われ、「本当か?ありがとうチェロク、恩に着る。ありがとう」と最高の笑顔を見せるドクチュル。
演目を決めると言うチェロクにドクチュルは迷わず、「白鳥の湖の白鳥を舞いたい」と言う。
しかしそれはかなりの難易度。
「できる役を選ばないと」と言うチェロクの提案も聞かず、「死んでも白鳥の湖を踊りたいんだ」と全く譲ろうとしないドクチュル。
呆れ気味のチェロクにご機嫌のドクチュルは、「コーヒーを奢る」と言い出し、オーダーを聞いて買いに行くが、戻って来たドクチュルは、まったく違う種類のものを購入していた。
言葉を失うチェロクとソングァン。
その夜、ソングァンは父に、「父さんは負けてばかりの人生だと思ってた。貧しかったのはそのせいだって。でも今の父さんは別人みたいだ。何かに打ち勝とうとしてる。”やり遂げるまで諦めない”って気持ちがレンズ越しに見えて、感動したよ。必ずオーディションに受かってくれよ」
ソングァンの言葉に笑顔で、「任せておけ」とドクチュル。
チェロクと父
息子のケガを聞き、息子のために何かしてやりたいとムヨンは休暇を取りソウルへ。
家に向かう途中、ムヨンは教え子のセジョンと偶然に再会する。
セジョンは勇気を出して、チェロクがケガはホボムのせいだと伝える。
父の料理
チェロクが自宅に帰ると、そこにいたのは父。
「ケガはどうだ?」と心配し、参鶏湯を振る舞う父にチェロクは、「いつか一緒に銭湯に行こう」と言い、帰ろうとする父に、「1泊していけば?」と声をかけるのだった。
翌朝、ムヨンはチェロクと別れたあと、ホボムに会いに行く。
見当識障害
発表の日。
楽しみにしていたはずのドクチュルがスタジオに来ないことを心配するチェロクにスンジュは、トイレに行ったと言う。
イヤな予感がしたチェロクが探しに行くと、トイレの個室にカギをかけ、立てこもりながら、「しっかりしないと。思い出すんだ」とパニックを起こしているドクチュルが!
「チェロクだよ、ドアあけて!」と声をかけてもオーダーが入らないドクチュル。
チェロクがドアを蹴破ると、頭を抱え、涙を流しながら苦しむドクチュルの姿が・・・
感想
このドラマ、ほんとに心に響く。
記憶を失くしていくのってツラいだろうな。
想像さえできないけれど。
実は義母がアルツハイマー型認知症でした。
ドクチュルとは違って、それをわかっているようで、ほぼわかっていなかったけれど、見当識障害を起こした時、とても苦しそうでした。
突然襲う、ここが何処で何をしていたのかわからない現実は怖いんだろうなと。トイレで苦しむドクチュルはあのあとチェロクを認識できたのかな。
夢の舞台に見ている私まで立たせてあげたくなるドラマです。
あ、現役ダンサー、ファンフイ役でソ・イングクがゲスト出演してましたね!
私の娘がソ・イングクの大ファンなので、すぐに分かりました。
チェロクの父親はホボムに会いに行きました。
これが良い方向になれば良いのだけど。
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