大きな転換点のエピソードです
#8
捜査から外されただけでなく、警察バッジと銃も失ったラケルは教授の司令拠点を見つけるべく、ひとりで動き出す。
一方捜査指揮を執るプリエト警視監は、スアレスの反対も無視し、造幣局突入を決める。
造幣局の中ではデンバーが父を脱出させるため、必死で掘削作業を続けるが、モスクワは最期は近づいていたー。
相関図
まとめ
ラケル
捜査から外され、警察バッジと銃を取り上げられたラケルは、自らの手で教授を逮捕するため、”教授の司令室”を見つけ出そうと行動を開始する。
司令室は、ふたりで会っていたカフェ”ハノイ”へ徒歩5分の範囲(半径500m)と推定。
アンヘルの警察バッジを使い周辺の監視カメラ映像を集め、教授が映っているもの見つけ出し、的を絞っていく。
捜査本部
同じ頃、捜査本部でも教授の司令室発見のため、監視カメラの映像を集め始めるが、時はすでに遅し、すべての映像をラケルに回収されていたことが判明する。
プリエトは、「介入措置を取る。125時間も籠城された挙げ句、犯人を取り逃がしたら国の不名誉だ」と決断するが、「造幣局突入は危険すぎる。人質の安全を確保できない」とスアレスは異を唱える。
しかしプリエトは、「キミの意見は要らん」とスアレスの意見をはね除け、強行突入の命令を出した。
そして検事局から逮捕令状が出されラケルは指名手配犯となった。
王立造幣局内
モスクワとトーキョー
出血多量で意識朦朧とするモスクワは、トーキョーを妻と思い込み、「息子にお前への仕打ちを話したよ。おまえの息子に憎まれてる。母親を奪ったオレは憎まれて当然だ」と言い出す。
「あなたはいい父親よ。デンバーは強くて優しい。あなたがそう育てた。カレはあなたを愛してる」
トーキョーがモスクワに伝えると、「全力で育てたよ。もう一度お前と村祭りに行って踊りたかった。愛してる。許してくれ」と妻への気持ちを伝える。
「私こそごめんなさい、ごめんなさい」とトーキョーは、妻を演じながら自分の気持ちも伝えるのだった。
脱出路
セルビア人の協力で司令室側からも掘削作業続ける教授。
造幣局側から掘削を続けていたデンバーとリオはトンネルの反対側からの掘削作業の音に気づき、「教授!」と大声をあげながら作業スピードをあげる。
モスクワの最期
トンネル開通は目前だったが、モスクワの命は消えようとしていた。
掘削作業を止めようとしないデンバーをモニカが説得し、デンバーは父親の最期に立ち合う。
「あと少しでトンネルは開通する。父さんを憎んだことなんてない」と伝える。
モスクワはモニカに、「息子は厄介者だが、オレが巻き込んだ。頼む」と言い、仲間には、「自己紹介がまだだ。”アウグスティン・ラモスだ。楽しかった」と言うと、息子に愛していると伝え、逝った。
トンネル開通
父との別れを終えたデンバーは、黙々と脱出穴を掘り続け、見事に開通させる。
教授はトンネルから造幣局へと入ると、仲間とハグする。
そしてデンバーにお悔やみを伝えると、デンバーはモニカを紹介し、「始めよう」と言う。
ナイロビから9億8400万ユーロを見せられた教授は、計画の一部が予定どおり進んだことを噛みしめる。
突入準備に入った特殊部隊
プリエト警視監の命令で、特殊部隊の造幣局を包囲が始まった。
スアレスは地下の下水道にも特殊部隊を送り、犯人らを追い込み逃げ場のない下水道で捕獲する計画を立てる。
スアレスは特殊部隊を鼓舞し、「マスクの者には発砲するな」と指示するが、「唯一の指示は生きて出て来た犯人を殺すことだ」と逆の指示を出すプリエト。
特殊部隊配置につく。
ラケルの執念、教授の執念
造幣局から司令室に戻ってきた教授はモニターで警察の突入準備が進んでいることを確認するとベルリンに、「全員でカネを運べ。特殊部隊が準備してる」と指示し電話を切るが、「もう来てる」と教授の後頭部に銃を突きつけられた。
ラケルは見事に司令室を突き止めたのだ。
「立って!署に来てもらうわ」ラケルは銃を突きつけ、教授を連行しようとするが、掘削作業を手伝っていたセルビア人ふたりに銃を向けられ、逆に拘束されてしまう。
王立造幣局内で ②
脱出準備
カネは次々と造幣局から司令室へと運び込まれ、それらすべてはドラム缶に入れられて行く。
ヘルシンキはアルトゥーロに、「お前には大事な使命があるぞ」と言うと、身体中に巻かれたプラステック爆弾を剥ぎ取り捨てトンネルへと連れて行く。
アルトゥーロは爆弾がニセモノだったと知る。
モニカはデンバーと一緒に逃げることを決め、「あなたの名前を教えて。一緒に逃げる。離れたくない。銃の撃ち方も覚える」と言う。
デンバーはモニカに自分の名前を耳打ちし、キスした。
ラケルと教授
モニターで特殊部隊が配置についたことを確認した教授はリオに電話で、起爆装置の設定を指示する。
両手を拘束されても尚、教授逮捕に執念を燃やすラケルに教授は、「キミとのことがなければ違ってた。わずかな綻びが計画を狂わせた。この計画が成功に終わっても私は破滅する。キミとお別れだからだ。警部と恋に落ちることを計画できるワケがない。過去に何度も銀行のために”流動性注入政策”が行われてきた。それは前触れなく行われるんだ。ボクも同じことをしただけだ。銀行のためじゃない。本物の経済はここにある負け犬たちが担い手だ。すべてから逃亡する。キミも逃げないか?」と教授はラケルに問いかける。
その時ラケルのケータイに着信が・・・アンヘルからだった。
教授はアンヘルの名前を見た途端、「意識が戻ったのか?もしそうなら5分で警察がココに来る。電話に出て確認してくれ、お願いだ。頼む」と焦り、ラケルに協力を頼む。
しかし、「電話に出ちゃダメ。電話は盗聴されてる!」とラケル。
ラケルは教授が持っていた別のケータイからアンヘルに電話をする。
アンヘルの意識は戻っていた。
「目覚めたらまず最初にキミに電話したいと思っていた。キミは捜査から外されたんだろ?オレが目覚めたと人に言うな。まずキミに会いたい」とアンヘル。
「私だけがアンヘルを止められる。セルギオ、一緒に逃げるわ」とラケル。
ふたりは激しくキスする。
そして教授はラケルを信じ、解放した。
ラケルはアンヘルの病院へと向かうー。
捜査本部
ラケルのケータイに着信があったとわかった捜査本部。
プリエト警視監は、ケータイの位置を特定するよう指示する。
感想
たった5日の恋でも、それがすべてを捨てるに値するものになることもあるのかも。
教授とラケルの関係は、まさしくそんな感じですね。
強盗犯グループの中で1番常識的な考え方を持っていたのがモスクワが逝ってしまいました。
麻薬組織から息子を守るためにこの計画に息子を引き入れたことを、モスクワは何度か後悔してました。そりゃそうだよね、子どもには真っ当に生きて欲しいと望むもんだもん。
トーキョーの性格や選ぶ道に口出しして来たモスクワだけど、もしかしたらモスクワが愛した奥さんと似てたのかも知れないな。
なくなる寸前、モスクワは、【アウグスティン・ラモス】と本名を名乗りました。
カレらしい最期だったと思います。
1番死んで欲しくなかったキャラでした。
ラケルは本当に教授に協力し、一緒に逃げるのかな?
半信半疑だなぁ。
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