バーナード・コーンウェル氏の小説「サクソン・シリーズ」原作の、デーン人(ヴァイキング)の支配下となる9~10世紀のイングランドを舞台にした史実ドラマです。
# 4 あらすじ
アルフレッド王に忠誠を誓ったウートレッドは、領土と財産を手にするためにアルフレッドが勧める相手と結婚するが、その婚姻にはウラがあった。
一方デーン軍は、ウェセックス侵略のために動きはじめる
相関図
まとめ
べバンバーグ領主に返り咲くために
アルフレッド王が勧める結婚を決断、支度金(銀33枚)を支払ったものの名前も顔も知らない女性と結婚することに不安を抱くウートレッド。だがレオフリックは、「そんなもんだ。この結婚はべバンバーグ領主に返り咲くために必要だ。領主となり、領地と兵と富を手に入れれば、いずれリベンジの時が来る。それまでは生き延びるんだ」と助言するが、結婚相手のミルドリスを一目見て気に入るウートレッド。
挙式後ウートレッドはレオフリックを伴いミルドリスの領地へと向かうが、美しいミルドリスがこれまで独身であったこと、自分の妻になったことに秘密=借財があるのではと考え、ミルドリスに確かめる。
やはりミルドリスには王と教会に2000シリングもの借金があったのだ。
一方オダの息子はミルドリスを妹のように思っているのかウートレッドとの結婚に納得ができない。
ウートレッドの領地、リスカム(現:リスクーム)
リスカムは豊かな土地だが建物は荒廃、貧しい村だった。
ミルドリスは民たちの出迎えに笑顔を見せるが、アルフレッド王に騙され、借金を背負わされたウートレッドは不機嫌で、祝宴を断り、責任者オズワルドにも冷たい態度を見せる。それでもミルドリスは支度金の銀を村人ひとりひとりに配る。
ミルドリスの家は小屋だった。「屋敷を想像していたのに」と言うウートレッドに、「だから言ったろ、アルフレッドは頭がキレる」とレオフリック。
ウートレッドはミルドリスが、支度金の銀を18枚しか受け取っていないことを知り、「俺たちは騙されたんだ」と怒りをつのらせ、結局、初夜を別々に過ごすが、翌朝、冷静さを取り戻すと、「キミは貧しいのに村人に銀貨を配る心優しい女性だ。必ずオダから残りの銀を支払わせる。借財のこともキミは悪くない。すっかりアルフレッドにハメられたがキミに心奪われ気づかなかった。一緒に食事をしよう」と気持ちを伝え、ミルドリスも、「夫婦になったのも神の思し召し」と応える。
デーン軍の行進
1年あまりが過ぎた。ミルドリスは身ごもった。
そんな中、ウートレッド、レオフリック、オズワルドは丘からデーン人が大軍で移動するのを発見する。その数は優に200人を超えていた。ウートレッドはすぐさまレオフリック、ミルドリスと共にウィンセスターへと向かう。
ウィンセスター(現:ウィンチェスター) ウェセックス王国
デーン軍がウェアラム砦に向かっていると聞き、「進軍を見てなぜ戦わなかった?」と責めるオダとアルフレッド王に、「20人の農民兵士で何ができる?兵士を無駄死にさせる気はない。ウェアラム砦が陥落したら船で数千の敵が押し寄せる。今すぐ進軍するべきだ」と意見するウートレッド。アルフレッドは進軍を決める。
進軍
進軍を前にウートレッドは、「襲撃を受けたら、教会じゃなく丘や森へ逃げろ。オレがお前を探し出す」とミルドリスに言い、出陣する。
エルスウィズ王妃
ミルドリスが教会で神に祈りを捧げていると、そこへアルフレッドの王妃エルスウィズがやってきた。
同じくアルフレッド王の子どもを身ごもっているエルスウィズは、「異教徒の妻にされつらいでしょう。カレが戦死することを祈っている」と言う。
王妃が去ったあと、神に、「私の夫は敬虔な神のしもべではありませんがお守りください」と祈るミルドリス。
ウェアラム砦への道
密偵から、アイルランドでアバの弟が殺害されたとの情報を得たアルフレッドは、「アバはグスルムを見捨てアイルランドへ行くと思うか?グスルムはアバなしでも戦うと思うか?」とウートレッドの意見を求める。
「アバはリベンジのためにアイルランドへ行くだろが、グスルムはアバなしでも勝つ力はある」とウートレッド。
ウートレッドはアルフレッドが多額の借金があるミルドリスとの婚姻を勧めたことについてアルフレッドを責めるが、アルフレッドは、「借財はウェセックスとイングランドへの忠誠の証だ」と言い切る。
陥落したウェアラム砦
デーン軍はウェアラム砦を陥落させたが、アバが弟の敵を討つためアイルランドへ向かったため、兵力が低下、計算が狂い、襲撃できない状況にあった。
停戦交渉
密偵の情報から、グスルムが襲撃して来ないと読んだアルフレッド王は、砦から出てきたグスルムと交渉することに。
グスルムは自分を、「イーストアングリア王」と名乗り停戦を申し出るが、「停戦したいなら直ちにウェセックスから立ち去ってもらおう。拒否するなら砦を包囲する」とアルフレッド王。
グスルムは立ち去る条件として船15隻を呼ぶ許可を取り、アルフレッド王は食糧を提供する代わりに1ヶ月以内に撤退しろと言い、交渉が成立する。
人質交換
冷酷なアルフレッド王
アルフレッドは、停戦を保証する10人の人質交換に、セルビックス神父とウートレッドを選ぶと、怖がるセルビックス神父には、「グスリムが改宗、洗礼を受けるよう導け」と指示。
ウートレッドには、「アバの情報を集めろ。ヤツが戻ると分かったら砦から逃げ、丘の上の”狼煙”に火を点けろ。それを見てウェセックスの全軍が集結する」と命じるが、そのあまりに冷酷な命令に、「逃げられるわけがない。アバが戻れば人質は殺される。なぜオレの忠誠を試すことばかり要求する?」と憤る。
だがアルフレッド王は、「それはお前が私を自分の王だと思っておらず、敬意を払わないどころか、我々の神を信じていないからだ。グスリムはアバがアイルランドから戻る知らせを待っている。我々もその知らせを直ちに把握したい。その役目を果たせるのはお前しかいない。お前もだが我々の命もかかってる。サクソンの人質として行くのか、ヴァイキングの仲間として行くかは任せる」と命じる。
覚悟を決めたウートレッドは、人質となる代わりに子どもの誕生を知らせて欲しいと条件を出し、それを承諾したアルフレッドは、「人質として死んだら借金は帳消しにする」と約束する。
ウェアラム砦
人質
砦に入るなりウートレッドたちはヴァイキングから物を投げつけられる洗礼を受けるが、グスルムはそれを制し、「ルールは1つ、日暮れとともにかんぬきをかけた教会で眠ること。それ以外が自由だ。オレはいずれは貴様らの王となる」と宣言、ウートレッドには、「お前をアバに引き渡す。アバが戻らなければ、アバの兵はオレが引き継ぎ、お前を殺してアイツへの手向けにする」と言い切る。
再会
ラグナルとの再会を喜ぶウートレッド。そこにはブリーダの姿も。
今、ブリーダはラグナルの恋人だと言う。
久しぶりのヴァイキングの宴に、「こんなに笑ったのはひさしぶりだ」とウートレッド。しかしウートレッドは人質であり、仲間ではない。その事実に、「アルフレッド王に忠誠を誓い、結婚、領土を得て妻は妊娠しているのに人質にされるはずがない。あなたはスパイなの?」とブリーダ。
ウートレッドは、「アバが戻る気配があれば知らせろと言われてる。でもアバが戻れば人質は皆殺しされるだけだ」と言うが、「それなら私たちの仲間に戻ればいい」とブリーダ。
ラグナルも、「いつか一緒に父の敵を討とう。キャルタンを殺そう」と言うウートレッドに、「お前はあの時、オレたちと来るべきだったんだ」とアルフレッド王との約束を取ったウートレッドの選択を責める。
知らせ
セルビックス神父はグスルムを改宗させるため、毎日教会で神について説き続けていた。
そんな中、砦にやって来た諜報員が、「アバと兵がアイルランドから戻り近くまで来ている。グスルム船団も数日前にロンドンを出発した」と報告、グスルムは、「良い知らせだ」と言うと、躊躇なく神父を殺害。
兵士たちに、「戦いの準備をしろ!サクソンの人質は全員殺せ!」と指示する。
アバがやってくると知ったウートレッドは砦から脱出しようとするが、ヴァイキング兵士に囲まれてしまう。
万事休すと思われたその時、「やめろ!そいつに触れるな!」とウートレッドの前に立ちはだかったのは義兄ラグナル。
ラグナルは、「そこをどけ」と迫るグスルムに、「こいつを殺すならオレを殺してからだ」と立ちはだかる。
しばしの沈黙のあとグスルムは、「一度だけだ」とウートレッドを逃がすことに。
「行け!子どもが待ってる」と言うラグナルに、ウートレッドは、「また会おう」と言い残し脱出する。
近づく脅威
義兄ラグナルのおかげでワンチャンスを得たウートレッドはウェアラム砦から逃げ出すが、丘の上であり得ない数のデーン船団を発見してしまう。
ウートレッドはアルフレッド王の指示どおり、丘の上の狼煙をあげる。
感想
淡々と話しは進むのだけれど、な~んかまとめにくい(笑)
でも史実なので、興味深く見ています。
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