#11 秘密と過ち Fractured あらすじ
ショーンにとって父との別れは、あまりにも残酷なものになってしまった。いろんな感情に押しつぶされそうになりパニックのショーンをリアは抱きしめ、一緒に眠ったが、朝、リアから、皆が誤解するから内緒にしようと言われるが・・・。
クレアは腸閉塞の患者をルカを担当するが、アレックスが様子はおかしいと気づき・・・。
まとめ
ワイオミングで迎えた朝
結局、ショーンはリアと抱き合って一緒に眠り、朝を迎えた。
ショーンもこの状況にやや動揺が隠せないが、リアは、皆が誤解をするから、この件については内緒にしようと提案。ショーンも了承する。
が!
帰り道、リアがいない隙に、「リアと寝た。抱き合って眠った。セックスはしてない。ボクが動揺し、リアが慰めた。カーリーとは違った」とグラスマンに打ち明けるショーン。
グラスマンはショーンがリアとカーリーとの間で気持ちが揺れているのでは?と考え、「早く見極めろ。誰かが傷つかないうちに」と言う。
モーガンの反応
カーリーではなくリアと帰省したことについてモーガンは、カーリーと別れるつもりか?と聞くが、「カーリーとは別れない」とショーン。
モーガンは、「リアは信用できない。連絡なく突然舞い戻り、出て行くと言いながらショーンと同居。前にも酔ったキスしたくせに、”ただの友だち”って」と言う。
カーリーの反応
ショーンは戻って来てから初めて会うカーリーに、「キミに会えてうれしい。キミが恋しかった」とセリフのように言って、仕事を依頼する。
カーリーはたまらず、「メールの1通もなかった。人の気持ちを察するのが苦手でも、私が傷つくことぐらい分かって欲しい」と言うが、ショーンは、「何て言えばいいのかわからない」と言うだけだった。
気まずいままのふたりは、たまたまエレベーターで居合わせる。
「私の何がイケナイの?距離感がわからないの。最大の恐怖を話してくれたのに、私に触れるのがイヤで逃げたりする。リアと何かあったの?」とカーリー。
「違いがある。ボクはキミが好きだ。キミといると好かれなければって思う。でもリアにはそれを思わなくていい」ショーンはそう言うとエレベーターを降りていった。
アンドリュースのアドバイス
患者の経過観察で病院に残っているショーンは、頭の中で、カーリーとリアについて分析する。
その時、「あとはモーガンに任せて帰って休め」とアンドリュース。
突然ショーンはアンドリュースに、「どうして奥さんが結婚すべき相手だとわかったの?」と尋ねる。
アンドリュースは、「ときめきを感じたからだ。今も感じる」と言う。
自宅に帰ったショーンはリアの隣にいる自分の脈拍を測り、自分の気持ちを確かめる。
ショーンの告白
カフェにいるカーリーに突然ショーンは、箇条書きにした”カーリーの好きなところ”を読み上げ、「キミがボクの彼女で幸せだ。ボクと別れるつもりなの?」と聞く。
カーリーは、「別れる気はない。ケンカはするけどカップルなら普通のことよ。でも、不安なの。私に何でも話せないなら意味がない」と言う。
「そのとおりだ。キミには何でも話すべきだ」とショーンは、ワイオミングでのリアとの一夜を告白する。
見る見るうちにカーリーの瞳は涙で潤み、「私と横になるのは何週間もかかったのに、リアとはひと晩なのね」と。
リアは友だちだし、彼女はボクを支えようとしただけと言うショーンの説明も、それが真実でも、カーリーには言い訳にしか聞こえず、「少し距離を置きたい。しばらく顔を見たくない」と行ってしまう。
呆然と座り続けるショーン。
動揺
グラスマンの部屋の中で熊のように歩き周り、自分の頭を叩きくショーンはパニック状態だった。
「正直でいたかった。カーリーは何があったか話せって。黙ってろって言ったリアが正しかった。もうすぐオペなのに集中できない。ツラすぎる。みんなボクから離れていく。父さんはボクを拒んだ。母さんもボクじゃなく父さんを選んだ。カーリーに嫌われた。リアも愛想を尽かされる。そのうち先生もだ。みんな腹を立ててキライになるんだ!」。
取り乱すショーンにグラスマンは、「私を見なさい、ショーン、私を見るんだ!2度とそんなことを言うんじゃない。大丈夫だ、乗り切れるよ、オペだってちゃんとできる。キミは優秀な外科医だ。私はキミを心から誇りに思ってる。キミをキライにはならない」と必死に気持ちを伝える。
思わずショーンはグラスマンに抱きつくー。
グラスマンはショーンをしっかり抱きしめ、「キライになるもんか、私からは離れられんぞ。ずっと側にいる。話さない」と伝え続けた。
カーリーの要求
ベンチでショーンを待っていたカーリーは、出会った日のことを覚えている?とショーンに尋ねる。
ショーンは覚えていた。
カーリーは、「ほんとうのことを話してくれてうれしかった。だからあなたを好きなの。あなたを失いたくない。だけど、また同じようなことで傷つくのが怖い。リアとあなたがルームシェアしている限り、難しいかも。考えてみて。今すぐ答えなくていいから」
そう言って立ち去ろうとしたカーリーの腕を掴んだショーンは、「OK。ボクはキミと一緒にいたい。愛してるカーリー」と。
ショーンがカーリーの気持ちを優先したのだった。
ケリー
自転車競技中転倒しERに運び込まれたケリー。
重度の粉砕骨折で、オペが必要だと思われたが、バイコディンアレルギーがあると言い、鎮痛剤は使わず治療をして欲しいと言う。
麻酔を拒否する理由
検査の結果、靱帯も剥離されていたため、オペが必須だった。
それでもギプスで治して欲しいと要求するケリー。
実はオピオイド依存症で苦しんだ過去があったのだ。
「止めて10年経つけど麻酔を使うことで逆戻りしてしまうのが怖い。夫は私が依存症だったことを知らない。治療法は任せるけど、麻薬性の強い薬は絶対に使わないで!」と言う。
麻酔なしの治療
ショーン、モーガン、アンドリュースは麻酔なしでできる治療を考える。
アンドリュースは、ショーンの意見(音楽で麻酔効果を得る)を取り入れ、オペを断念し、創外固定法をすると言う。
夫ボイドは麻酔なしでの処置に疑問を呈するが、モーガンは病歴からこれがベストと判断したと説明。
ケリーは処置に臨むが、それは壮絶な痛み、それに伴う血圧上昇があり、大変な処置となった。
ケリーは耐え抜き、乗り越えたが、脚が腫れるコンパートメント症候群となってしまった。
「当初の計画どおりオペをする。急がないと脚を切断することになってしまう」
と言うアンドリュースに、治療は任せるが、”麻酔は拒否する”とケリー。
「さすがにソレはムリだ。麻酔管理はしっかりやり、万一の時はカウンセラーをつける」と説得するが、「イヤ」とケリー。
するとショーンは、「愛する人に隠し事することは関係にとってマイナスでは?」と言い出す。
モーガンも、「薬物依存は病気よ、恥じることなどない」と言うが、それでもケリーは、「どんな関係にも秘密はあるわ。夫と娘を手放さないためなら、何だってする。たとえ身体の一部を失っても」と意志を曲げない。
アンドリュースの策略と治療
「医師には守秘義務があり患者の情報をたとえ夫にも話すことはできません」アンドリュースはわざと夫がケリーにその理由を問いただすように仕向ける。
ボイドから本当のことを話してくれと言われたケリーは、オピオイド依存だった過去、ボイドに出会い救われたこと、麻酔を受ける事で元に戻ることが何よりも恐ろしいと告白する。
「麻酔をしてオペを受けろ。たとえ何があってもボクがついてる」とボイドは説得するが、ケリーは、「私は弱い人間なの、麻酔はダメ」と言い切った。
壮絶な痛みをケリーは耐える。
血圧は上昇し、意識喪失寸前だった時、ケリーはショーンの手を掴んだ。
アンドリュースとモーガンは驚き、「マーフィー先生をヘルプして!」と指示するが、「大丈夫。これで痛みが紛れるなら」とショーンはそれを受け入れた。
ケリーは見事に麻酔なしのオペに耐え抜いた。
ルカ
腸閉塞症状のルカの担当となったクレアとアレックス。
検査、治療が必要だと言うふたりにルカは、「失業中で保険がない。薬だけ欲しい」と言う。
クレアはルカの気持ちを尊重し、CTなしで投薬、しばらく入院するよう指示を出す。
運び屋
しかしクレアはERから呼び出される。
ルカが、投薬後逃げ出そうとして嘔吐して倒れたと言うのだ。
アレックスはルカが、運び屋だと見抜く。
「失業して金に困って1度だけならって・・・バカだった」とルカ。
クレアは通報しないと約束し、CTを撮るが、回盲部に50個以上の風船があることがわかった。
それはヘロイン2キロ分に相当する量で、摘出して麻薬捜査課に通報をするようメレンデスは指示する。
「通報しない約束で入院させたんです」とクレアは言うが、それは病院方針だと言う。
それを聞いたルカは、「約束と違う!」と言い、退院しようとする。
クレアは、「私はトレーラー育ち。でも負けなかった。力になるから1時間だけ待って。通報せずに治療する方法を探る」と言う。
「1時間で。それで出て行く」とルカ。
ルカを助けるために
クレアは、メレンデスとアレックスに、「医療廃棄物としてヘロインを処理し、通報しないでオペできないか?失業して金に困った末のことで、ルカはギャングではなく初犯」と言うクレアに、「真っ当に努力して来たキミこそルカを怒るべきだろ?」とアレックスは言うが、「それは違う・・・」とクレア。
ネグレクトを受けていたクレアは、ひとりでお金もなく食べるものさえないことが頻繁だった。
たまらず食べ物を万引きしたある日、警備員に見つかったが、警備員はクレアの姿や様子を見て、見逃したと言う。
「あの時、捕まっていたら、今の私はいない」。
その言葉にメレンデスは、「ルカの人生も病院の方針も守れる方法がある」と言う。
それは、ルカのオペをし摘出した医療廃棄物(風船)を検査物としてラボに提出する。
その結果報告が出る前にルカを退院させると言うものだった。
ルカの腸内で風船は割れておらず、無事オペは終わった。
「迷惑かけた。ずっと人間不信だったんだ。キミはまともにボクを扱ってくれた。この恩は必ず誰かに返すよ」とルカ。
クレアは充実感を感じる
結末
呼び出されたクレアが病院に駆けつけると、警察が捜査を・・・。
検査室前で、ふたりの男が芝居を打ち、ルカの腹から摘出したサンプル(ヘロイン風船)をすべて奪い逃走、ルカも逃げた。
そして、ルカと言う名は偽名だった。
最近セラピーに通いはじめ、少しずつ回復していたクレア。
セラピストからは、治したいと望むから、母親から罵倒された言葉と向き合うべきだと言われたクレア。でもまだその勇気がなかった。
クレアに寄り添うメレンデス。
「母からいつも言われたんです。”あなたは私と同じ。信じる相手を間違えて利用される。私以外、誰もあなたを愛さない”と」っていつも言われてたと話すクレアにメレンデスは、「人を信じることは悪いことじゃない。今日は失敗したが、善意ある人間は時々バカをみるもんさ。だけどボクはキミと働けてうれしいよ」と。
クレアは「ありがとうございます」と言う。
感想
ショーンはほんとうにカーリーのことが好きなんだなって今回のエピソードでわかった。
そしてカーリーもそうなんだって。
でも、こういうしっくりこない関係って、現実にもある。
お互い好きなのに、すれ違ったり、ギクシャクする関係。
若い頃は分からなかったことが、今ならわかる。
まさしくショーンとカーリーはそういうカップルだわ。
ん~・・なんかこの先もハッピィ、ハッピィとはならない予感。
今回感動したのは、グラスマンとショーンのシーン。
グラスマンの愛に溢れて、泣きそうになった。
ショーンから抱きつきにいったのも良かったな。
ケリーから手術中の手を握られてもショーンはそれを受け入れたし、少しずつ対人関係は成長してる。
アンドリュースから毒気が抜けて、すっかり善人なんだケド。
しかもモーガンまでショーンを完全に受け入れてるし。
クレアの幼い頃の傷は、深いよね・・
何とか立ち直って欲しいな。
コメント