ダイアナと婚約したチャールズ
#3 おとぎ話 Fairytale あらすじ
ダイアナにプロポーズしたチャールズ。一挙にマスコミの注目の的となったダイアナを守るため、バッキンガム宮殿に引っ越ししてきたダイアナだったが、チャールズは6週間もの長い外遊へと出発、ダイアナは孤独と王室のしきたりに困惑する。そんなダイアナを助けたのは意外な人物だったが・・・
相関図
感想
婚約
1981年チャールズはダイアナにプロポーズ、自らが選んだセイロンサファイアを贈られふたりは婚約。
その報告に王室の女性陣(エリザベス、マーガレット、アンそして王太后)たちは大喜びする。
チャールズは連日マスコミに追いかけらるダイアナを心配し、バッキンガム宮殿に引っ越ししてくるよう言い、同時に皇太子妃になるためのレッスンを受けるよう提案。ダイアナを”若すぎる”と憂慮していたエリザベスも賛成、講師にはダイアナの祖母ルース・ロシュを選ぶ。
引っ越し
アールズ・コートのフラット(アパート)でのルームシェア生活から一転、バッキンガム宮殿へと引っ越してきたダイアナは早々王室の洗礼を受ける。王室一家に挨拶する階級と席次、爵位の区別さえわからないからだ。その状況に、「ルースの指導にかかっているな」とエリザベスとフィリップ。
婚約発表と不安な影
チャールズとダイアナはマスコミの前で婚約を発表するが、「心から愛し合っているようですね」と言う記者の言葉にダイアナは、「当然そうです」と答えるが、チャールズの返事は、「愛にも色々あるので」だった。
ダイアナはチャールズから愛されていないのでは?と不安を覚えるが、「照れ隠しじゃない?」と友人たち。
翌日、外遊に出発するチャールズを見送りに空港へ行ったダイアナにチャールズは、「6週間だ、すぐに終わる」と言うが、寂しそうな表情を浮かべるダイアナに、「パーカー・ボウルズ夫人にキミのことを頼んだ。彼女は面白い人だ。寂しいとき話し相手には最適だよ」と言うとキスし機上の人となった。
宮殿のダイアナ
厳しいレッスン
ダイアナの講師に選ばれたのはルース・ロシュ。
ルースは、「王族に加わるのだから先日のような失態は二度と許されない。王室の歴史、作法を徹底的に叩き込む」と言うが、ダイアナは、大好きなデュラン・デュランを聞いてダンスしたり、ローラースケートを楽しみたい18才だった。
スピーチの練習をするダイアナにルースは、「ジェスチャーは不要。不安、興奮、苦悩どれも見せるべきじゃない。王族は感情を隠して話すもの。メアリー女王は腕を縛って練習なさった」とダイアナの両腕をロープで縛る。
慰め
チャールズからは電話もかからず、友だちと会うどころか電話さえままならない孤独の日々の支えは、国民からの手紙やお花、贈り物だった。多くの国民がチャールズとダイアナの婚約に好意的で、ダイアナは子どもたちに返事を書くことで孤独を慰める。
孤独
チャールズから1本の電話がないことに納得できずダイアナは皇太子秘書に電話、「殿下と話がしたい」と言うが、「不在です」と言われ、「陛下とお話がしたい」と電話しても秘書官に、「ご都合が悪い」とエリザベス女王に電話さえ取り次いでもらえない。
とうとう孤独に耐えきれなくなったダイアナは摂食障害を起こしてしまう。真夜中、ひとりキッチンへ入ったダイアナは、冷蔵庫の中のものを貪るように食べると嘔吐を繰り返すように。
カミラ
誘い
厳しいレッスンが続く毎日、3週間経ってもチャールズから1本の電話もかからないことに淋しさに不安と不満が募るダイアナは友だちに愚痴の電話をするが、友だちにわかるはずがなかった。
そんな時カミラから、「挙式が楽しみね。ランチに行きましょう。指輪を見せてね」と書かれた手紙を受け取る。
思い知らされる
カミラはダイアナと会うなり、「6週間も離れ離れと聞いたから誘ったの。若くて美しいフィアンセを家でひとりっきりにするなんてひどいわ」とフレンドリーに接する。
慣れた様子で料理をオーダーするカミラと違い、高級レストランで食事をした経験がほとんどないダイアナはオーダーの方法がわからない。結局、カミラと同じものを注文する。
カミラは、「殿下は半熟卵が大好きでニンニクが嫌いよね」とか、「殿下は尊師の影響でランチを食べない」とか、「カレのあだ名は”フレッド”で私は”グラディス”と呼ばれてる」とか、ダイアナとのデートの一部始終など全部を知っており、自分が如何にチャールズのことを知らないかを思い知らされるダイアナ。
愛がない
ダイアナの摂食障害は悪化の一途だった。
ダイアナはチャールズの秘書部屋を突撃、「殿下と今すぐ話しがしたい」と直談判するが、「殿下は今飛行機の中です。予定どおり今夜戻られます」と秘書。帰国は明日と聞いていたダイアナは驚くが、今度は製図を見つけ、「これは何?」と尋ねる。秘書は、「殿下のブレスレットのデザイン画です」と答えるが、誰へのプレゼントかとの質問には言い淀む。ダイアナは製図に、”フレッド&グラディス”の文字が刻んであることに気付いた。
カミラとの関係が終わっていないとわかりダイアナは女王秘書に、「今すぐ女王陛下と話す必要がある。この結婚は進められない。誰も幸せにならない」と訴えるが、非情にも女王秘書の返事は、「ご不在です」だった。
結局その夜、チャールズが宮殿に戻って来ることはなかったー。
挙式リハーサル
6週間の外遊を終えたチャールズとダイアナが再会したのは挙式リハーサルの朝、セント・ポール寺院でだった。
女王に挨拶したあとようやくダイアナの元へとやって来たチャールズに開口一番、「空港から直行したのはグロスターシャ?よほど重要な用事なのね。グラディスね?ブレスレットも見た」とダイアナ。
カミラからいろんなことを聞いたのだと知ったチャールズは、「ブレスレットはお別れの品だ。直行したのはカミラに別れを告げるためだ。終わったんだ。そしてこれをキミに贈る」とあるものを渡す。
それはウェールズ皇太子の記章が入った指輪だった。
「皇太子妃にだけ贈るものだ」とチャールズは言うが、ダイアナは蓋を閉じると、そのまま去ってしまう。
叔母マーガレット
リハーサルの様子を見たマーガレットは、「チャールズは別の女性を愛してる。この家族は同じ間違いを何度繰り返す気なの?許してあげたら?結婚を強制すべきじゃない」と言うが、「結婚は決定だ。ダイアナは成熟すれば自信を身につけより美しくなる。そうなればチャールズは夢中になるさ」とフィリップ。それでもマーガレットは、「今なら引き返せる。君主制のことは一旦脇において、今はあの子たちのことを考えるべき。この結婚はやめるべきよ」と言う。
女王である母と皇太子である息子
ロンドンの街では挙式を祝う花火が打ち上げられていたー。
エリザベスは、曾祖母メアリーは好きでもなかった皇太子の弟と結婚。(婚約者だった兄が病死したため)それは愛よりもっと重要な責務のための決断で、努力し、戦時中の国を安定させ、王室を盤石にしたと言うと、「たとえ今、惨めでも迷ってたとしてもいつかきっと愛も幸福も手に入る」と言うが、チャールズは何も言わずエリザベスを見つめ、涙を流した・・・
挙式の朝
バッキンガム宮殿からセント・ポール大聖堂までの沿道を埋め尽くすイギリス国民。
チャールズとダイアナは挙式に臨む。
感想
婚約会見でも、挙式前夜でも本当にツラそうな息子チャールズを見て、結婚を取りやめることができなかった母親であり女王のエリザベスの気持ちはどんなもんだったのかな。
ドラマだし本当の現実とは違う部分があるとした上で、最初から悲劇になることがわかっていた結婚だったなんてほんとうにチャールズもダイアナも気の毒でしかない。
皇太子の義務を説いたエリザベスは息子のあの表情と涙を無視できたことが不思議でならない。
マーガレット王女の言葉こそ、真実であり大切だったのに。
そう考えるとチャールズ王は今、カミラ夫人と暮らす毎日が幸せなのかも知れない。
ドラマで描かれるふたりの関係は本当に気が合う関係のようだし。
賛否はあるだろうけれど、チャールズ王が今、カミラ夫人といて幸せなら良かったとも思う。
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