ザ・クラウン 3 #7 月の正体(相関図)

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今回の主役はフィリップ殿下

#7 月の正体  Moondust あらすじ

人類史上初となる月面着陸を達成した宇宙飛行士たちに触発されたフィリップは、これまでの人生で誇れる功績hが何もないことに悩み、苦しむ。

相関図

まとめ

信仰心のない男

信仰心のないフィリップにとって毎週の日曜礼拝が苦痛だった。ことに老いた主席司祭の説法は面白くもなく、「日曜礼拝は今日限りだ」と見切りつけてしまう。

 

1969年7月16日、アポロ11号の打ち上げ

今、世間を騒がしているのはアポロ11号が有人月面探査に向かうニュースだった。
ご多分に漏れずフィリップも興味津々だ。
アポロ11号がフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられた。
バッキンガム宮殿に集まりTV中継で見守っていた子どもたちが打ち上げ成功に歓声をあげる中、「素晴らしい、なんて勇敢なんだ」と感動するフィリップ。フィリップは皆が寝静まったあともひとりTV中継を見続けてた。

 

新しい主任司祭ロビン・ウッズ

エリザベスの指示で新しい司祭ロビン・ウッズがやって来た。
ウッズ司祭はフィリップに相談があると謁見を願いでると、ウィンザー城内の使用されていない建物の1つを”学びの場”として使いたいと言う。
ウッズ司祭は、「ある程度の年齢になると目標を失いスランプに陥る。行き詰まりを感じている中堅聖職者も多い。そんな悩みを抱える神父を集め、英気を養い成長できる場を作りたい。話したり、本を読み、考えたりする場です」と。だがそれを聞いたフィリップは、「それで立ち直れるとは思えない。必要なのは行動だが、建物の使用は認めよう」と許可する。

 

1996年7月20日、人類初月面着陸

アポロ11号は人類史上初めての月面着陸に成功する。
真夜中にも関わらず、アンドリュー王子とエドワード王子、エリザベスを起こしたフィリップは、その瞬間を食い入るように見つめると、「素晴らしい」と興奮する。

皆が寝静まったあともひとりで中継を見続けるフィリップは、その偉業に涙する。

 

焦燥感

仕事をしていても虚しくて仕方のないフィリップは公務のため自家用機で移動中、月を見つけた途端、「操縦を代わろう」とパイロットに交代を申し出ると、月に向かって上昇しはじめる。機体の許容範囲を超えた高度まで上昇、警報が鳴り続ける中、フィリップが見たのは静寂が広がる空だったー。

アポロ11号の宇宙飛行士たちは月面滞在1時間6分で地球への帰還。
虚しさにTVをオフしたフィリップ。

 

学びのコミュニティ

日曜礼拝に出ることもなく、焦りを払拭するかのように敷地内をランニングするフィリップ。
ある日、ウッズ司祭はクルマで出かけようとするフィリップに、「今、仲間が集まっています。ご挨拶だけでもお願いできませんか」と声をかける。フィリップは気が進まない中、”回復と更生の場”だと言う集まりに参加することに。
ウッズ司祭は仲間を紹介すると、「皆、ここに来た理由を明らかにし、それぞれが何を成し遂げたいのか宣言しているが、多くが結果が奮わず方向性を見失い、失望感、虚しさが生まれている。人々が教会に背を向け始めている。かつて教会から得ていた団結、連帯意識、科学が畏怖の念や神秘性をものをTVから受け取っている」と言い、どう思いかとフィリップに問う。

フィリップは、「自己憐憫はナンセンスだ。悩んでいる暇があるなら行動すればいい。生きた証を残すことはあらゆる者の義務だ。行動あるのみ。宇宙飛行士たちは努力を重ね、世界とつながり神ともつながった。ボクからのアドバイスだ。3人の宇宙飛行士のように行動力のある人間になれ。暗い部屋の中で劣等生が集まって何になる」と苛立つように言い放つと席を立ってしまう。フィリップの焦燥感は高まるばかりだった。

 

宇宙飛行士との面会

無事に宇宙飛行士(アームストロング、オルドリン、コリンズ)たちが帰還、世界中を凱旋することに。
エリザベスから、「宇宙飛行士に会ってみないか」と言われ目を輝かせるフィリップだがバッキンガム宮殿の滞在は30分程度だと言う。にも関わらずフィリップは、「ボクと宇宙飛行士たちだけで話しがしたい」と言い出す。

バッキンガムにやって来た宇宙飛行士たち

従者たちも興奮する中、アームストロング、オルドリン、コリンズがやって来た。
フィリップに与えられた時間は15分。新聞記事や資料から宇宙飛行士たちへの質問を考えたフィリップだったが、
3人を前にフィリップは、「私は本当にやりたいことをできずに来た。男として冒険者としてキミたち英雄のなし得たことを夢のようだと思った。私は本当に聞きたいのは月面着陸したとき何を思ったのかだ」と問う。

だが3人は風邪を引いている上、フィリップの質問に対して、「考える時間がなかった。ルールや命令、作業、手順を確実にこなすことで必死だった」、「ヘトヘトに疲れていたのに冷水機が壊れ、その音がうるさくて眠れなかった」と言うだけ。それどころか、「私たちから質問してもいいですか?」と言い、宮殿の暮らしはどんな感じか、部屋数はいくつあるのか、職員は何人いるのかと世間一般の質問をすると、フィリップが見飽きた宮殿内をキョロキョロと眺め、階段を駆け上がったり、記念写真を撮りはじめる・・・その姿は普通の若者と変わらず、フィリップが崇拝していた英雄の姿ではなかった。

 

落胆

「宇宙飛行士に超人的なものを期待していたが、実物はちっぽけな人間で風邪まで引いていた。凡人にしか見えず、独創性、自発性も皆無でガッカリした。天性の宇宙飛行士でも人としては期待はずれだった」と言い、心底落胆したフィリップ。だがエリザベスは、「それでも彼らは最高の資質を持ってる。人類初の月面着陸をしたことでもうそれ以前の生活には戻れない。残りの人生を注目の中で生きることになる。迂闊に話せば誰かを失望させるかもと怯えながら・・ね。同情すべきよ」と自分と重ねるかのように若者の未来を憂いだ。

 

ウッズ司祭の存在

結局フィリップが頼ったのはウッズ司祭の学びの場だった。
「いつから始まったのか不平、不安、疲弊が少しずつ積もり苛立っていた。若き宇宙飛行士たちに嫉妬に近い感情を抱き、過剰な運動をしたが心は休まず満足も達成感もなかった。どうやら私はスランプの真っ只中にいるらしい。回復手段だと言われていることは試してみたが・・・。先日母が亡くなった。母には私に欠けているものを見抜いていた。信仰だ。信仰心を失った代わりに残ったのは孤独感や空虚さだ。つまり私の問題を解決するのはロケット発明、科学技術ではない、勇気でもない。答えは信仰が宿る場所にあると思う。私はウッズ司祭やここにいる方々をバカにした。だが今はこの取り組みに心から敬意を払い、称賛したい。そして必要だから私はここに来た。”助けて欲しい”。もうひとつ白状すると、ここに戻るのが怖かった」と心の内を吐露した。

フィリップ殿下とウッズ主席司教の友情は生涯のものとなった。
「セカンド・ジョージハウス」の使用は50年以上続き、フィリップが「私の人生の中でも最も良き行いだった」と振り返ったと言う。

感想

これまでもいくつかのエピソードでフィリップ殿下について語られてきました。
エピソードで知る限り、デンマーク、ギリシャの王子であったフィリップがギリシャ内戦で国を追われ、不遇な少年時代を過ごしたあと、エリザベスと結婚、女王の影の存在となりました。自分の価値を認めてもらうこともなく・・です。自分を特別な存在だと信じ、常に男らしさに価値観を見出すフィリップが中年期を迎え、苛立ちや不満を抑えきれなくなった気持ちは理解できます。
【人は置かれた環境を受け入れて生きることを強いいられるし、それもまた人生である】と私もこの年齢になりわかるようになりました。
私も人生で何もなし得ていません。まだ子どもたちを育て上げたと言うことが1つの結果となっていますが、それ以外はない。でも多くの人がそうなのでは?
この世のどのぐらいのパーセンテージの人が何かの偉業を達成するのでしょう。
フィリップ殿下、エディンバラ公爵でさえそう思うんだなと言うエピソードでした。

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