シーズン2は全10話。
このドラマの面白さは、世界中が知ってるイギリス君主、エリザベス女王2世がヒロインであること。
ここまで赤裸々に暴露していいの感。フィクションを踏まえた上でのドラマですが、ワイドショー的で面白いですし、苦悩も伝わり、イギリス王室に親近感も湧くドラマです。
#1 誤算 Misadventure あらすじ
妻エリザベスの影の存在に徹することが受け入れられず、葛藤するフィリップ。夫婦仲も不安定だったが、オーストラリアでのオリンピック開会宣言を含む5ヶ月間の公務を任せられ、夫婦仲も戻りつつあった。だが外遊出発直前、エリザベスは知りたくない事実を知ってしまう。
一方エジプト、ナセル大統領にスエズ運河会社を占拠されたイーデン首相はその対処を誤る。
相関図
まとめ
王室船の夫婦
1957年2月16日、リスボン沖を航行中の王室船内。
”結婚継続の危機”をスクープされたエリザベスは外遊中のフィリップを追い、「腹を割って話す時だ」と言うが、当のフィリップは、妻だが女王であるエリザベスの影となることを受け入れられず、不平不満を言い続けていた。とうとうエリザベスは、「あなたは自分の役割も自分自身のことも見失っている。普通の夫婦なら”離婚”と言う逃げ道があるけど、私たちにはない。結婚生活を続けるには何を変え、何が必要なのか、あなたの意見を聞きたい」と言うー・・・
フィリップ単独外遊(1956年9月)
フィリップの単独公務、外遊を前にエリザベスとの関係は修復されつつあった。
見つけてしまった写真
エリザベスは長期外遊に出るフィリップの手荷物の中に”8mmビデオと手紙”を忍ばせるサプライズを仕掛けるが、カバンの中に”バレリーナの写真”を見つけてしまう。動揺を隠せないエリザベス。
ぎこちない見送り
5ヶ月に渡る外遊にフィリップが出発する日。
エリザベスはフィリップにぎこちない別れの挨拶しかできなかった。
その後フィリップはカバンの中に、8mmと手紙を発見。【家族がいることを忘れないで】と書かれていた。
妻は納得できず、娘の誕生日に電話の1本すらかけて来ない夫に愛想尽きる
政治問題 ①
ナセル大統領は、「スエズ運河は我々のものだ。英仏が我々から盗んだのだ。”フェルディナンド・レセップスに会いたい”。誇りを持って宣言する。我々はスエズ運河をエジプト人の手に取り戻した。スエズ運河を運営するのはエジプト人だ」と国民に演説。
待機していた兵士たちはナセルの暗号で、スエズ運河会社に突入、占拠した。
※ 【フェルディナンド・レセップスとは】スエズ運河を建設したフランス人の名前
イーデンの報告
エジプト軍スエズ運河会社占拠を受けイーデンは、「ナセルのやったことは泥棒と同じ。まずパイロットたち(運河の水先案内人)を離職させる。エジプト人は船に不慣れで技術も人材も不足している。パイロットなしでは運河は機能停止する。ナセルは占拠を後悔し、許しを請うことになる」と楽観的な見通しを報告した。
運河閉鎖作戦の失敗
イーデンは大蔵大臣ハロルドを呼ぶと、「ナセルがソ連を頼った今、いつナセルがスエズ運河を封鎖、石油供給が絶たれるやも知れん。先制攻撃するしかない」と発言、ハロルドは、「正しい判断だ。あなたのとってもチャーチルを超えるチャンスだ」と賛同。
保守党議員たちも”軍事行動に出る”と言うイーデンに賛同する中、外務担当国務大臣ナッティングは、「国連の支持を得ていない。独断で戦争はあり得ない」と反論する。
外務担当国務大臣ナッティングの行動
このままでは戦争がはじまると考えたナッティングは、マウントバッテン卿を頼る。
ナッティングは、「ナセルの暴挙を容認する気はないが首相が対抗措置を急ぎすぎてる。私情を挟んでいる。国際的連立を待たずに軍事介入する気だ。今日、フランス政府と諜報機関の職員が首相官邸に来て極秘会議をし、来週はイスラエルの政府関係者が来る」と言う。
マウントバッテン卿
外務国務大臣ナッティングの相談を受けたマウントバッテン卿はエリザベスと謁見すると、「イーデン首相が戦争へ急ぐ理由は、レガシーを残したい野心だ。カレはナセルとの憎しみ合いに皆を巻き込もうとしている。議事録を読み、イーデンの話しを聞き、観察し、陛下の本音を話していただきたい。国家の安全がかかっている」と進言する。
帰り際、外遊中のフィリップから一切の連絡がないと知ったマウントバッテンは、「奔放な伴侶を選んでしまったのは私も同じ。飼いならすのは不可能だ。インド総督時代、妻は私の交渉相手ネールと公然と不倫した。あれ以上の屈辱はなかったし離婚も考えたが悟った。絶望的なほどに誰かを愛したから耐えるしかない」とエリザベスの気持ちを汲み、アドバイスを送った
プリマ:ガリーナ・ウラノワ
王立ロイヤルバレエ団の観劇の公務をこなすエリザベス。
プリマは大評判のガリーナ・ウラノワ。フィリップの不倫相手だった。
ガリーナもエリザベスを意識している様子で、スタンディングオベーションを受けながらエリザベスを見て不敵な笑顔を見せたのだった。
イスラエル軍の侵攻
マウントバッテン卿の助言に従い議事録や極秘情報を確認するが、会見でイーデンは、「平和的解決策を探る」とした。
だがイスラエル軍はエジプトに侵攻した
すぐさま報復準備に入るエジプト軍。交戦は時間の問題だった。
イギリス政府は、期限付き武装解除を両軍に要請、英仏の平和維持軍を配置すると通達。
イスラエル軍は、「エジプトが従うなら受け入れる」としたが、ナセル大統領は要請を拒否した。
イーデン首相は謁見で、「明朝軍事介入します。平和維持のための正当な行為です」と報告するが、エリザベスは、質問があると言い、「イスラエルは決して単独で全面戦争を仕掛けないはずなのに今回攻撃に及んだ。イスラエル軍が侵攻したのは、何か取り決めがあったのでは?」と切り込む。
そこには、イスラエル軍がスエズ運河の付近のエジプト軍を攻撃、その後、英仏軍の軍事介入を受け入れるシナリオが書かれていた。
セーブル協定にサインしたと聞きエリザベスは、「議会も国際連合も知らないことではないか」と言うが、イーデンは、「明朝、空爆を開始する。迅速かつ徹底した正当な行為で進める。ご支持いただけますか」と言う。
エリザベスは黙ったままイーデンを見つめ続け、「君主は常に首相を支持します」と握手。
エザベスはそう答えるしかなかったのだ。
戦争
エジプトへの空爆がはじまった。イギリス軍は地上作戦も開始、逃げ惑うエジプト市民。
イーデンは薬に頼る。
そしてエリザベスはフィリップとの関係に区切りをつけるのかのようにフィリップの部屋のドアを閉めた。
感想
シーズン2に突入。
ここまで見てきて、エリザベスにとって1番ツライときがこの時だったのかなと思います。
もちろん未来にも多々の苦難がエリザベスを襲うのでしょうけれど、当時30才、結婚9年目のエリザベスにとって女王を支える夫と言う立場をいつまで経っても理解せず、好き勝手やった挙げ句の浮気・・・しかも冒頭の会話どおり、どれだけ結婚生活が破綻しようとも、【離婚】と言う選択肢がない夫婦だったわけですからどれだけツラかったか・・。
邦題は、「誤算」になっていますが、原題は、「Misadventure」、災難とか不運とか言う意味かなと。
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