今回のエピソードも深いです。
#9 命の尊厳 He’d really like to put in a Central line あらすじ
患者のワイアットは房室ブロックでペースメーカーが必要と判断されるが、オペを拒否、状態がみるみる悪化して行く。トレバーはワイアットにオペをするよう説得するが、うまくいかず苛つく。
リーラは外科医として独り立ちする試練に立つ
相関図
まとめ
デヴォン
臨床から離れ念願の研究をはじめることになったデヴォン。
休日に提案書を作ろうとするが、アーヴィンから、「朝だけでもERを手伝ってくれないか?」とメールが届き、デヴォンは仕方なく出勤する。
ERが一段落し、デヴォンは帰宅しようとするが、「あなたの欠員を雇わなければならない。面接してひとり選んで」とヴォス。
デヴォンは数人の面接するが、どの医師もチャスティンには不向きだったー。
リーラ
患者:ブリット
腹部の痛み、めまい、吐き気で受診してきたブリットは、CT検査の結果、肝血管腫と判明する。
肝血管腫が腹部の痛みの原因と判断したリーラはオペを予約すると言うが、ベルは、「肝臓のオペはリスクも高い。痛みだけなら薬でコントロールできる。オペか温存かそれぞれの利点とリスクを説明し、患者が選ぶべきだ」と言う。
治療方針を決定するスキル
リーラの説明を聞いたブリットだったが、「私は医者じゃないから決められない。先生に決めて欲しい。担当医の言う通りにする」と言われてしまう。
治療方針を迷うリーラは、「直感を信じろ。経験と学習の基づいて考え、良心に従え」とベルからアドバイスをもらう。
リーラは、「私ならオペする」と言い、リスクについても話すが、ブリットはオペすると言う。
やり抜いたリーラ
ベルの指導でリーラが執刀することに。だがベルの様子がおかしくなり、「失礼する。すぐに代わりを呼ぶ」とオペ室を出て行ってしまう。
リーラは動揺するが、「先生なら出来ます」と看護師ジェシカ。
オペ中、動脈からの出血で危険な状態となったもののリーラは肝切除で止血し、オペを終わらせた。
術後の経過も順調なブリットは、「先生を信じて良かった」と言う。
コンラッド
ワイアット・バーンズ
クルマ5台が関係する事故が起き、チャスティンに次々と患者が搬送されて来た。
コンラッドはトレバーを助手にワイアット・バーンズを担当する。
ワイアットのケガは軽症だったが、事故はカレが自転車で突っ込んだことが原因だった。
だがワイアットはそれを覚えておらず、「ボクは運がいい。これまでも何回も危険を回避してる。何かに守られてるんだ。サルコイドーシスと診断されてるけど薬は飲んでない」と言う。が、その会話の途中、ワイアットは意識を失って倒れてしまう。
治療を拒否するワイアット
意識消失の原因はサルコイドーシスのせいで房室ブロックが起こったことだった。
コンラッドはAJを呼び、ペースメーカーを植え込めば問題ないと説明するが、「身体に異物を入れたくない」とオペを拒否するワイアット。
もちろんコンラッドもAJも、これから先も突然意識を失い事故を起こす可能性があるし、突然死もあると説明するが、それでもワイアットは、「ボクの身体だ。ボクが決める。オペはしない」と言う。
コンラッドはワイアットをICUに入院させ、説得するが、ワイアットはネット情報を持ち出し、頑なに拒否し続ける。トレバーは、思わず声を荒げてしまう。
納得できないトレバー
コンラッドは、「時には引くことも大切だ。強く押し付けすぎるとこっちが正しくても信用を失う」とトレバーを指導するが、納得できないトレバー。
そこでコンラッドは精神科医マルコ医師にワイアットを診察を頼む。だがマルコは、「うつ病でも自暴自棄でもない。カレに治療を選ぶ権利がある。カレの意思を尊重して」と言う。
「諦めるんですか?ルールに従うんですか?」納得できないトレバーは食い下がるが、「無理に治療はできない。患者が望まないことはしない」とコンラッド。
激しい腹痛と吐き気がワイアットを襲った。
心拍が遅すぎて腸が虚血してしまったのだ。
診察したベルは、「このままでは腸は壊死する。だがあの心臓ではオペは無理だ」と言う。
諦めきれないトレバーはワイアットに、「あなたを救えるのはボクたちです」と説得するが、「ひとりにしてくれ」と言われてしまう。
我慢できなくなったトレバーはAJに、「ペースメーカーワイヤーを早く入れるべきです」と掛け合うが、「本人が拒否してる。カレに権利がある。病室に戻れ。疑念を抱くんじゃない。ホーキンスから学ぶんだ」とAJ。
患者の意思に寄り添う
コンラッドはワイアットの手を握り、「私はあなたの意思を尊重します。でも神が医者を使ってあなたを救おうとしているのかも知れない。ワイアット、救わせてくれ。愛する人と時間を過ごしたいだろ。親友と笑い合うこともできる。人生を諦めることはない。幸せが待ってるんだ」と説得するが、ワイアットは、決して治療をしてくれと言わない。
コンラッドは、無理矢理ペーシングワイヤーを入れることも考えたが、やはり、患者の意思を無視することはできなかった。
それでもトレバーは、「ペーシングをやりましょう」と言うが、コンラッドは、「救いたかった。だが今は最期を見届けてやりたい」と、息を引き取るまで手を握り続けた。
患者の死を経験するのがはじめてのトレバー。コンラッドは、「患者の死は毎回ちがう。だから慣れることはないが、今日はよくやった、Dr.ダニエルズ。患者の道義を最期まで見守った。そしてオレたちの道義も守った」と声をかける。
1日の終わりに
デヴォン
医師の面接をしたデヴォンは、「全員ダメです」と書類をヴォスに返すと、「だけどカレらを批判しながら気づいた。ボクも同じです。研究に逃げようとしてる。毎日に忙殺され研究する心の余裕さえ失くしてた。もう同期の半数は医者をやめてる」と医師の激務と現状を嘆くデヴォンに、「私もそう思う」とヴォス。
虚しさ
ワイアットが去った病室に座り続けるコンラッドにベルは声をかける。
「キツイ1日だった。オペをしたかったがルールは破れない。判断は正しかったが、後悔はある」とコンラッド。トレバーを心配するベルにコンラッドは、「カレは賢いが、自信過剰で自制が効かない。だけど今日のことで何かは学んだはず」と言う。
ベル
ベルは思い切って病状をコンラッドに相談する決意をする。
ベルは、「このことは絶対に秘密にしてほしい」と前置きした上で、「深刻な状態かも知れない。明日、時間を空けた。診察してくれ」と頼む。
感想
今シーズンのレジデントは深いなぁと思います。
どのエピソードもほんとうに深い。
良い医療ドラマに変わってきてうれしい限りです。
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