見終わりました~
これで「ミスター・ロボット / Mr.Robot 」完結です。
全力で最終話をまとめます。
【感想】で熱くコメントしてるので、よろしかったら読んで下さい
#13 やぁエリオット Hello, Elliot あらすじ
リアルエリオットを殺害してしまった空想エリオットは、リアルエリオットを全消去するために動きはじめるが・・
まとめ
リアルエリオット全消去
リアルエリオットを殺害した空想エリオットは、(共存できないんだ。仕方がなかった)と理由をつけ、全消去のために行動を開始する。
まず、リアルE所有のクルマをパーキングから出して自宅前に駐車する。
(※パーキングはタイレルのクルマで意識が戻ったエリオットがいた駐車場)
その時、リアルEのケータイに電話がかかる。
結婚パーティーの写真撮影のために皆、コニーアイランドで待っていると言う。
”すぐに向かう”と返事したエリオットは、急いで自宅に戻り、殺害の後始末をする。
タキシードに着替えはじめた時、「どこへ行くんだ?」とミスター・ロボットが現れた。
空想Eは、「今からオレの結婚式だ。あり得ないと思ってたけど、ホワイトローズのマシンは本物だった。ここはより良い世界なんだ」とうれしそうな笑顔を見せ報告するが、「カレの立場を奪い取ったんだ。簡単にはいかない」と警告するミスター・ロボット。
それでも空想Eは、「俺たちにはこの戦略しかないんだ。”見た目は一緒”じゃないか」と言うが、「ハッキリ言っておく。お前はカレじゃない。もう止めるべきだ。盗人はどっちかよく考えて見ろ。上手く行くわけがない」と説得する。
しかし空想Eは、「これだけはアンタに奪わせない」と言うと、死体を入れた段ボールを部屋から運び出す。
エリオットがクルマに段ボールを載せようとした時、「悪いけど見逃せない。消火栓の上に停車してる」と注意してきたのは警官のドミニク。
身分証の提示を求められ、リアルEのIDを見せた空想E。
しかし警官ドミニクは、「これはエリオット・オルダーソンのよ?全然ちがう」と言い、箱の中を見せるよう求める。
空想Eは、引っ越し中だと誤魔化すが、警官ドミニクに段ボールから流れ出た血を確認すると、銃を向け、ひざまずくよう指示、応援を呼んで段ボールの中を確認した瞬間、「これ、一体どういうこと?」と・・・・その時、また地震が起きるー。
隙を見たエリオットは逃走、警官らを振り切り、地下鉄に駆け込む。
空想エリオットが作り出した世界
しかし車内にはミスター・ロボットがいて、「もうムリなんだ。気づいてるだろ?説明するから話しを聞いてくれ」と言う。
「ほっといてくれ!」と空想Eが車両を変えても、変えても、そこにはミスター・ロボットが。
「止めないでくれ。アンジェラと結婚する。オレの望みは1つだけなんだ!」と言う空想Eにミスター・ロボットは、「アンジェラは死んだ。話しを聞いてくれ」と尚も言うが、「イヤだ。消えてくれ!ずっとあんたに消えて欲しかったんだ」と話しを聞こうともしない。
コニーアイランドに着いた空想Eがビーチへ行くと、結婚式場が準備されていた。
しかし空想Eが見たのは、f・ソサエティのマスクを被った参列者。
「コイツらなんなんだ?どうなってんだよ?アンジェラは?」と動揺する空想Eに、再び姿を現したミスター・ロボットは、「彼女は来ない。そもそも結婚式なんかないんだ」と説明するが、この世界はホワイトローズのマシンが作った世界だと信じて疑わない空想E。
ミスター・ロボットは、「お前の選択でマシンは停止した。これはお前が生み出した世界だ」と言う。
「じゃぁ夢みたいなもんか?」と聞く空想Eにミスター・ロボットは、「ちがう、監獄だ。お前が作り上げた再帰的ループだ。1年ほど前にカレをここに留めることでカレを押さえ込もうとしたんだ」と言う。
そのカレこそ、本物のエリオットのことだった。
「あんた何言ってんだよ?エリオット・オルダーソンはオレだ」と言う空想Eに、「オレたちはカレの一部でしかない。解放してやらなきゃカレは人生を取り戻せない」とミスター・ロボット。
「だったらオレは何者なんだ?」と言う空想Eに、「もう知ってるハズだ」とミスター・ロボット。
その時、空想Eは近くにいたウェディングドレス姿のアンジェラを見つけ、逃げる彼女を追って、「f・ソサエティ」の最初のアジト、ゲーセン跡へと入り込んだ。
アンジェラはエリオットに言う、「そもそも結婚式なんてない。あなたはエリオットじゃない、黒幕よ」と。
その瞬間、タキシードからいつもの黒フードパーカー姿に戻った空想Eは、町を歩く人々の顔がすべて、ミスター・ロボットの顔にしか見えなくなり、タイレルに銃で撃たれ、倒れるー。
クリスタ風の女性との面談
「エリオット、起きて。目を覚まして・・・」
ダーリーンらしき声が聞こえ、意識が戻った空想Eは、なぜかクリスタのオフィスにいた。
しかし、目の前の女性はクリスタではない。
「ちがうわ。でもあなたの信用を得るには、彼女が登場させろってみんなが」とクリスタ風。
「アイツの声が聞こえた。ダーリーンと話さないと」と言う空想Eに「ダーリーンはいない。現実世界にいる。あなたを目覚めさせようとしてる。彼女はエリオットと絆が強い。だから今のカレと現実との唯一の繋がりなの。彼女はこの空想の世界から意図的に排除されてる」とクリスタ風。
エリオットはこの部屋から去ろうとするが、部屋から出ても、またクリスタ風の前に戻ってしまうループで立ち去れない。
「オレもこの悪夢を終わらせたい。目覚めたい。オレの人生を返せ!」と空想E。
「聞く気があるなら説明する」と言われ、ソファーに座ったエリオット。
エリオットの世界
エリオットは、「解離性同一性障害」で、自分用の家族を作り上げていた。
1 | ミスター・ロボット | 保護者的人格 | 窓からの落下事故で生まれた。 ツラい状況から自分を守るための人格 |
2 | 母親 | 迫害者の人格 | 虐待をエリオット自身のせいで、仕方ないことだと思わせる存在 |
3 | 少年エリオット | 身代わり者 | 虐待の時に身代わりをしてもらう存在 |
4 | 部外者 | 部外者 | 部外者のフリをして覗き見してる存在 |
5 | 空想エリオット | エリオットの怒りを背負う者 | 最近生まれた。 カレがサイバーテロを主導 |
5番目の空想エリオットは、
●本物エリオットの周りにいる悪の存在を倒すべく「f・ソサエティ」を作り、エリオットを愛するが故に良い世界を作ろうとした。
●空想エリオットは、エリオットをツラい現実から隔離して良い世界が整うまで空想の世界に埋めた
●精神科医クリスタが診察していた相手は、ずっと本物のエリオットではなく、空想Eだった
●空想Eはエリオットの怒りをすべて背負う人格
●自警団ハッカー(本物のエリオットの憧れの存在)で復讐のために戦う戦士
しかしそれが故に空想Eは、あらゆる場面で支配的になり、自分のひとつの人格であることを忘れてしまった。
クリスタ風は、「あなたはエリオットじゃない、黒幕。そして今、持ち主【本物のエリオット)に支配権を返す時よ。目覚めたらまたエリオットの人生を盗むことになる」と言うが、空想Eは、「イヤだ。返す必要はない。オレの人生だ。今後もずっと!」と立ち上がり、怒りを見せる。
また地震が起こるー。
目覚めたエリオット
心電図モニターの音が聞こえる・・・
目覚めたエリオットはそこが、「JFK記念病院」と気づく。
手首のタグには、「エリオット・オルダーソン」と。
ベッドサイドにはダーリーンがいた。
「ダーリーン」と声をかけると、「やっと目覚めてくれた」とダーリーン。
エリオットはダーリーンの手を握ると、「これは現実?夢じゃないと言ってくれ。お前はここにいるんだよな」とエリオット。
「これは現実だよ。私はここにいる」と言うダーリーンの言葉に、安堵の表情を見せるエリオット。
ダーリーンは、
●エリオットが、ワシントン・タウンシップ発電所のメルトダウンを止めたが、発電所は爆発した
●エリオットは、シェルター機能の部屋にいたため、助かった
●ホワイトローズは死体で発見された
●瓦礫の下からホワイトローズのマシンが粉々状態で発見されたこと
を伝え、「あなたが世界を救ったのよ」と言う。
しかしエリオットは繋いでいた手を離すと、「やっぱりダメだ。できない。今のオレは本物じゃない」と言う。
ダーリーンはエリオットの手を取ると、「私が現実だって気づかせてあげる。これは現実よ。私もすべてを見届けた。f・ソサエティ、Eコープのハッキング、5/9攻撃、あなたのムショ行きも、サイバー爆破にクソどものカネを盗み敵まで討った。アンジェラ、モーブリー、トレントン、ロメロもシェイラも死んじゃったけど。これはあなたの空想じゃない、現実なのよ」と言う。
「でもオレはちがう。カレじゃない。ダーリーン、オレはエリオットじゃないんだ。カレの一部なんだ」と告白する。
「知ってる。兄貴と違う人だもん。f・ソサエティ設立の時から分かってた。最初は性格が変わったのかな?と思ってたけど、私を忘れてると知った時に確信した」
「なんで何も言わなかった?」と聞くエリオットに、「ふたりで過ごす時間が増えて、やっと仲良くなった気がした。このままで良いかなって思ったんだ」と言う。
ダーリーンは解離性同一性障害となったエリオットとの接し方が分からず、エリオットの前から逃げてしまった過去があった。
「戻ったのはその償いをしたかったから。でも戻った時には兄貴は消えてて、あなたになってた。兄貴は大丈夫なの?」とダーリーン。
「安全な場所にいる。カレの理想の場所に」と空想E。
「会いたいな・・」と呟いたダーリーンに空想Eは、「オレはカレの一部に過ぎないけど、お前のことは愛してる」と伝えた。
支配権を返す
空想エリオットは、本物のエリオットの一部であることを認識し、エリオットを手放すことに決めた。
「手放すんだ、行くぞ」と明けた扉の先は、映画館。
座席に座ってるのは他のキャラ(父、母、少年)。
エリオットも皆と一緒に座るー。
目が覚めたエリオットにダーリーンがエ言う、「やぁ。エリオット」。
感想
【解離性同一性障害】がキーワードだったんですね、やっぱり。
【解離性同一性障害】は、以前は【多重人格障害】と呼ばれてました。
過去を遡ると、ダニエル・キイス著作「24人のビリー・ミリガン」も、解離性同一性障害を扱った現実を踏まえた小説だったと思います。映画にもなったと思うし、「ファイト・クラブ」もそれを扱った映画ですね。
個人的には、ミスター・ロボットが架空の存在と分かったあたりから、エリオットは”解離性同一性障害”なんだろうと想像はつきましたが、まさか、シーズン1の最初から、エリオットの一部(エリオットが作ったキャラ、空想E)を見せられていたとはね?
ほんとうのエリオット・オルダーソンじゃなかったってことでしょ?コレ。
私たちが【本物のエリオット】を観たことあるのかな?
もしかしたら最後の最後、ダーリーンが「Hello,エリオット」と呼びかける前の【目】だけなんじゃないの?本物エリオットって
正直難解なドラマではあったけれど、エリオットは、解離性同一性障害だと分かって見直すと、いろんなところに伏線があることに気づくんだろうなと思います。
これまで見たことのないタイプのドラマだったことは間違いありません。
そして、IT、AI、コンピューターなど、2015年以降だからこそ作れた作品であることは間違いなく・・・。いつかこのドラマのITシーンが、「古っ!あり得ないよな」なんて言われる時が来るんだろうなーと思いつつ、感想を締めたいと思います(笑)
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