ペーパー・ハウス5 #10 (最終話) 家族の伝統 スペイン発、頭脳派強盗団ドラマ(相関図付)

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海外ドラマペーパー・ハウス

シリーズ最終話。
これにて「ペーパー・ハウス」は完結です!

 

#10 家族の伝統 Una tradición familiar あらすじ

警察の突入で、逮捕され降伏した強盗グループ。教授はタマヨと対峙するため銀行にやって来るが・・。
一方、教授から金塊を取り戻すよう頼まれたシエラは、ベンジャミンたちと、ベルリンの息子ラファエロの思考に思いを巡らせるー。

 

相関図

まとめ

スペイン銀行

優位

賛同者が、「教授、教授」とシュプレヒコールをあげる中、銀行内に入った教授を待っていたのは、逮捕された仲間とタマヨ警視監だった。

タマヨは教授の前に立ち塞がると、「金塊はどこにある?」と迫るが、「知らない」と教授。
タマヨは教授に手錠をかけると、首を掴み、リオ、モニカ、デンバーの前に突き出し、「お前のせいで彼らの人生がムチャクチャになった」と責め立てると、リスボンの前では、「お前がそそのかさなければ、母娘の側で幸せな人生が送れた」と罪悪感を植えつけた。
そして、「お前が金塊の在処を言わずとも、この中の誰かが言う。口を割ったものには新しい人生が待ってる」と司法取引を持ち出す。
しかし教授は、「喜んでいられるのも今のうちだ。金塊は戻らない。これはゲームの終わりではなく、始まりに過ぎない」と言い切る。

スペイン銀行強盗の最大の難関は、強盗グループをどうやって逮捕させずに銀行から出すかにあった。
教授はスペイン銀行に向かっている途中、情報拠点(パキスタン)のシャキールに「8分後にショーを開始してくれ」と指示を出していた。
ショーのはじまり

突然、すべての放送回線、ネット回線がジャックされ、強盗グループの動画が始まった。
動画は、「国庫の金塊を盗み出す方法を教える」と言うもの。
その動画により、「国は国庫を失った。43億5500万ユーロを失った」とパニックに。
もちろんCNNで流され、この事実は世界に知らされた。

国民に1番知られたくなかった【国庫強奪】を公表されたタマヨは、怒り心頭で銀行に戻ると、「お前の魂胆はわかってる。財政危機を招いて国家を破綻させ私を脅す気だろう。残念だが、私がそれを消し去ってみせる!」と言い、ひとりずつ尋問し、正直に話さない者は終身刑だと言い出す。

タマヨは、欧州中央銀行の後ろ盾で、資本注入や債券買収し、不況を乗り切れると考えていたのだ。

その時、「ふざけるな!ムリだったんだ!誰のせいでライフル銃を向けられてると思ってんだ!」と騒ぎ始めたデンバー。
リスボンは、デンバーを黙らせようとするが、デンバーは益々ヒートアップする。
タマヨはこの騒ぎを銃声で黙らせると、最初の尋問者にデンバーを選び、教授とリスボンを別室に連行する。

タマヨとデンバー

タマヨはデンバーに新しい身分証を見せ、300万ユーロの支度金、毎月2万5千ユーロの生活費の送金、国を選ぶこともできる上、特例で家族も同様の条件を認めると司法取引を持ちかけるが、「本当に金塊の在処を知らない」とデンバー。
そこでタマヨは、「計画の詳細をすべて話すなら同じ条件だ」と妥協するが、デンバーは白状するどころかふざけた態度を見せたため、逮捕、銀行の外へ出されてしまう。

モニカたち仲間はそれを見送ることしかできない。

タマヨに突きつけられた現実

マリオスペイン銀行総裁、大臣らから危機管理能力を問題視され、欧州中央銀行からの支援を得られなかった。「株価は暴落し国は崩壊する」と報告を受けたタマヨは、そのあまりの事の重大さに言葉を失う。

形勢逆転

四面楚歌のタマヨは、「金塊の在処を言わなければ死ぬまで殴り続ける」と迫り、教授を何発も殴りはじめるが、教授は、「数ヶ月後を想像してみろ。国は深刻な財政破綻に陥り金融危機で大混乱だ。その時勝つのは、私たちを投獄か殺害して金塊を失うタマヨか、金塊を取り戻し財政危機を救う英雄のタマヨか。受け入れがたいオファーだろうが、方法はひとつしかない。”共に勝つか、共に負けるかだ”。回避する方法はある。キミ次第だ」と教授。
しかしタマヨは何も言わず部屋を出て行ってしまう。

 

金塊の行方を追うアンヘル

地下金庫を検証していた専門家から、”このポンプなら上流に金を流すことも可能だった”との見解を聞き、アンヘルは上流の貯留槽を捜査することに。

アンヘルはアジトを発見、そこに金塊はなかったものの、いくつかの証拠が残っていた。
アンヘルはその証拠から、【金粒を金の延べ棒に作り変え、トラックで輸送した】と読んだアンヘルはトラックを追跡するとタマヨに報告。
金塊の行方について強盗グループから情報を得られず焦っているタマヨは、「衛星を使ってでも見つけろ!」とアンヘルに賭けることに。

教授の仕掛けた【親指トム作戦】

パサイア港でトラックを発見したアンヘルは、「金塊を積んだ船が出港し、海に積み荷を捨てていた」との情報を掴む。
金塊を海に捨てるなどにわかに信じられないタマヨだったが、それを裏付けるような証拠を提示したのはアジトを捜索した科学捜査班だった。
タマヨは海軍に海の探索を指示するー。

【親指トム作戦】
教授から指示されマルセイユはアジトを細工。トラックにブツ(金塊ではない)を積むとパサイア港まで輸送、一隻の船に積み変えて出港させると、”積み荷を海に捨てた”とウソ情報を流す。
アジトを捜索した科学捜査班は、その偽情報を裏付けるような分析結果を出し、ウソに信憑性を持たせ、警察を混乱させたのだった。

 

金塊の行方を追うシエラたち

シエラ

教授から金塊を取り戻す任務を任されたシエラは、秀才エンジニア=ラファエロの思考を推理、【金属探知で捜し出され、掘り返されない場所】は私有地だろうと推測。”スペイン銀行強盗事件が起こった5日前から今日までに購入された貯留槽に近い私有地”に焦点を当て、登記所へ向かう。

一触即発

登記所職員を脅し、協力を得たシエラたちは、とうとう家を見つける。
シエラたちが敷地内に立ち入ると、侵入を察知したタティアナ、ラファエロたちがクルマで駆けつけ、互いに銃を向け合う一触即発状態に!

タティアナは、「この計画を知ってる。金塊を脱出のための交渉材料にするんでしょ?そうはさせない」と言うが、シエラは、「あなたが教授の甥っ子さんね?叔父さんからメモを預かった」とラファエロに渡す。

【過去:父アンドレ、叔父セルギオ、そしてラファエロ】
5年前。父アンドレと叔父の教授がスペイン銀行強盗計画を立てていることを知ったラファエロは、「知識がある叔父さんが強盗する理由がわからない」と教授に疑問を投げかける。
父アンドレは、それが家族の伝統だと言い、教授は幼い頃、父親が強盗し、撃たれて亡くなるのを目の前で見たことを告白、”強盗の計画は父親との語らい”だと言う。

 

タマヨ vs 教授

タマヨは必死に金塊が盗まれた事実を隠そうとした
そのため、警察と強盗グループとの攻防戦が続いている演出(銃撃戦を装う)を続けていたが、それは”強盗犯の声明第二弾”により、既に国庫の金塊は銀行にないと明らかにされてしまう。
更に、海軍が海探索している映像も流され、【強盗の成功が真実】と証明することに。
「もう崩壊は免れない・・・」とマリオ総裁。

交渉

もうタマヨは教授と交渉するしかなかった
「キミの計画を聴こう」と促すタマヨに、「警察の捜索で金塊を発見したとあなたが記者会見する」と教授。
するとタマヨは、スアレス、カニーゾに強盗らに銃を向けろと指示し、「私を騙そうとしたら全員を処刑する」と宣告するが、教授は、「共に勝つか、共に負けるかだ。キミが皆の前で勝利を証明する」と言う。

【教授の計画】
タマヨは記者会見し、以下を報告することだった。
●警察の捜索で金塊を載せたトラックを押収、じきにトラックにより金塊が銀行に戻る
 (この言葉が合図でトラックが銀行へと入ってくる)
●強盗団は降伏条件を出したが、まだ強盗団が立てこもっている

タマヨは教授教授の計画どおり記者会見し、予定どおり2台のトラックが銀行へと入って来た。
もちろんトラックには金塊が積まれていた。
それを見た報道は、「金塊が銀行に戻った。債務危機は脱した」と報道した。

実は【教授の計画】作戦は、リスボンさえも知らなかった。
そもそも国庫は支払いに使うためのものではない。「43億5500万ユーロが国にはある」と言う心理的な後ろ盾に過ぎない。そこで教授は、金メッキ(真鍮)の金の延べ棒を用意。それを銀行へ返そうと考えたのだ。
究極の選択

しかしタマヨは血相を変えて銀行に戻って来る。
荷台の金が”真鍮”だと気づいたからだ。
スアレスとカニーゾに強盗グループの射殺準備を指示するタマヨに教授は、「真鍮だけが債務危機を止められる」と畳みかけるが、「国庫にカネを盗むのか?」とタマヨ。
教授は、「私は強盗だ。強盗の息子で弟で、いつか父になる。タマヨ、最後はキミの功績になる。キミは英雄になるんだ。ほんの小さな金属の違いは、国家機密の1つに過ぎない」と言い、リスボンも、「スペインらしい解決法よ」と説得するが、タマヨは、「私に真鍮を渡して無事に銀行を出られると思ったか?国庫を返せ!金の在処を言え!これが最後通告だ!」と迫る。
タマヨがカウントダウンをはじめる中、「撃てば真実を暴露する。そうなれば残るのは財政破綻と死体だけだ。金塊は戻らない。強盗団を守る鎧だからだ。市場も世界も受け入れた。あとはキミだけだ!」と教授。

銀行内に銃声が響いたー。

 

終結

記者会見に立ったタマヨは、「事件は終結した。特殊部隊により人質は無事解放されたが、抵抗した強盗団は全員銃弾に倒れた。事件解決に協力したデンバーには証人プログラムが適応される」と。
銀行からは8体の遺体が運び出され、銀行地下金庫には国庫の金塊が戻された。

しかし死体袋に入っていたのは生きている強盗団だったー。
教授はタマヨと締結した。
「最大の国家機密を暴露されたくなければ、永遠に死者を追わないことを」

24時間後

空港にいたのは教授、リスボン、パレルモ、ボゴタ、リオ、ヘルシンキ、モニカ、マティアス。
彼らには今後、軍の先鋭部隊が極秘任務として護衛につき、新しい身分(名前)が与えられ、新生活が始まることに。
理想どおりではなかったが、教授たちはやり遂げた。自由と大量の金を手にしたのだ。

デンバーの行動は、教授の作戦のひとつだった

そこへシエラがやって来た。
見事、金塊を取り戻したシエラは教授とハグすると、新しい身分(娘ヴィクトリアの分も)を受け取り、去り際に、「金塊は家ごとポルトガルに向かってる」と言う。

その頃、ベンジャミンはラファエロたちが用意した家ごと、トラックでポルトガルへと移動していたー。
教授のメモを読んだラファエロは、分け前を受け取る条件で、シエラに金塊を返したのだ。「家族の絆だ」と笑って。

(完)

 

感想

最終話は76分。これにて、「ペーパーハウス」は完結しました。
面白かったな~。
教授が主導し、【シーズン1~2の王立造幣局強盗 / シーズン3~5のスペイン銀行強盗】と2つの強盗事件を起こしたワケですけど、往々にしてある、(2つめのエピソードは前作を越えない)はこのドラマには当てハマらなかったと思いますね。
いろんな意見があるようですけど、私はスペイン銀行襲撃エピソードも十分楽しめました。

シーズン5では、8話、9話が面白かったなー。
デンバーの仲間を裏切るような行動は、「ペーパーハウス」でこれまでもあった方法だから、計画の一部だろうなと思っていましたが、やはりそうでした。

どうしても、教授らが絶対に成功すると思い込んで見ていたので、銀行から銃声が聞こえたり、遺体袋を見ても、(どうせ生きてるし)と思ってしまった故、ハラハラドキドキはなかったけれど、真鍮を銀行に返却する案は思いつきもしなかったので、面白かったです。

結局、タマヨは最後の最後で、真鍮の金の延べ棒で折り合いつけたんですねー。

ラファエロとタティアナが簡単に金塊を渡した点は都合良すぎる展開ではあるけれど、10話が最終話である以上、細かなエピソードを作れなかったから仕方ないとしなきゃならないですね。

王立造幣局襲撃のあと24時間後にはスペイン銀行襲撃を決めていたと言う教授。
今回、大人しくしてるとは思えないなー(笑)また、何かやってくれそう(笑)

あ、冒頭に、”これにてペーパーハウスは完結です”と書いたけど、スピンオフがあるんですって~。
しかも主役はベルリン
スペイン人ってベルリンのような男性に惹かれるのかしら???

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