ラスト・キングダム 5 # 4 (相関図)

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海外ドラマラスト・キングダム

IMDb 8.7 ですが、私には、「ラスト・キングダム」シリーズNO.3に入る素晴らしいエピソードでした

# 4 あらすじ

エセルフリーダに会うためにイーグリスバーグへ馬を走らせたウートレッドは、エセルフリーダとふたりで最期のときを過ごす。
エドワードはエドギフを伴いイーグリスバーグへやってくる。
娘ヴィビケの死を受け入れることができないブリーダは、ピヤリグ神父を捕虜にし、拷問を加え、ピヤリグの信仰について問いただす。

相関図

まとめ

弟ログンヴァルドルへの制裁 (エフォウィック)

 このエピソードの続き 

オーディン9つの夜

神々の審判を仰ぐため民衆の前で”オーディン9つの夜”を受けるログンヴァルドルは、煮えたぎった鍋から金属の棒を掴み出し、断末魔の声をあげながらも見事に9歩を歩き切るが、両手は焼けただれ酷い状態だった。
シグトリグルは、「3日目の夜明までにその傷が癒えなければ神々が見捨てたと言うことだ。その時はオレが殺す」と宣言。シグトリグルもまた、弟に制裁を加えるツラさに苦しむ。

【オーディン9つの夜とは】
”煮えたぎる鍋に手を入れ、金属の棒を掴んで9歩歩く”と言う制裁で、成功なら神々のご加護で恩赦を与えられるが、失敗すれば剣の制裁を受ける言うもの
苦悩する兄シグトリグルと妻スティオラ

氷点下の中、広場でうずくまる弟を見てシグトリグルは、「凍死は弟には不名誉だ。裁きを受けて生き延びだんだ。神々は許している。あいつは弟だ」と助けようとするが、「火傷が治るのが条件。カレの運命は神々に託されてる」と助けることを許さないスティオラ。

許し

3日目を迎えた。
ログンヴァルドルは生きており、両手の火傷も癒え始めていた。
「神々に許された」と言うシグトリグルにログンヴァルドルは、「兄貴はオレを許してくれるか?オレを信じてくれ。スティオラは半血(サクソンとデーン)だ」と言うが、シグトリグルは、「真のデーンなら家族を裏切りはしない。オレたちは兄弟だ。あとは時が解決する」と言い、ログンヴァルドルを迎え入れる

 

ヨークシャー丘陵ウォルズ ノーサンブリア王国

悲しみと狂気

ブリーダはピヤリグ神父を捕虜にし、仲間とヨークシャー丘陵にいた。
娘の死を受け入れられないブリーダはその怒りと悲しみをピヤリグ神父とキリスト信仰にぶつけ、連日ピヤリグを拷問、首に短剣まであてがい、「あんたの神はあんたを助けるのか?」と脅すが、ピヤリグ神父は毅然とした態度で、「私の運命を決めるの神だ」と言いきる。
とうとうブリーダは仲間の首に短剣をあてがい、「神に娘を返すように言え!娘を返さないならコイツは死ぬよ、神に変わってあんたが娘を返せ」と暴挙に出てしまう。

ピヤリグ神父はただ、「神よ、彼女に罪を重ねさせないでください。まだ悔い改めることはできる。天国で娘に会えるように」と祈り続け、常軌を逸したブリーダに、仲間は見限り去ってしまう。
ブリーダは、「あんたの神はヴィビケを救わずに死なせた。あの娘はひとりよ、私もひとり」とただ号泣し続けた。

死を受け入れるために

仲間に去られブリーダは、「ヴィビケは多くの生贄を選び殺してきた。大罪を犯しているから天国へは行けない」と言うが、「私は天国とヴァルハラに差はないと思っている。それぞれの教えに従っていれば死んだら良いところへ行ける。キミの娘は罪人じゃない。親に従ったまでだ。私はキミの痛みを癒せない。だがキミの娘は安らいでる。キミも安らぎを見つけ悔い改めればいい」とピヤリグ神父。

葬る

ブリーダは娘を葬る。
ピヤリグ神父はヴィビケのために神に祈りを捧げた。

 

イーグリスバーグ(現アリスバーリー)マーシア王国

女王として

一晩中、馬を走らせやって来たウートレッドに、「やっと来てくれた」とエセルフリーダ。
すっかりやせ細ったその姿にウートレッドは、「ベッドで休むべきだ」と言うが、エセルフリーダは、女王としての役目があると言う。
イーディスは、「女王に残された時間はわずかだ」と言うが、ウートレッドはエセルフリーダに病と闘うことを諦めて欲しくなかった。しかしエセルフリーダは、「もう闘った。諦めたのではない。これは神が私に与えた運命よ」と言う。

エセルフリーダが女王の役目として訪れたのは、ブルグレッド太守の家だった。
エセルフリーダはブルグレッド太守に書状を手渡し、「マーシアのためにするべきことをして欲しい」と頼む。その内容を見たブルグレッドは、「あなたは公平でした。感謝いている」と頭を下げる。

ブルグレッド太守とは、エセルレッド死後、王位継承で対立した太守。
エセルフリーダは自分の死後、自分名義の土地を国民に譲渡するよう書面にし、託した
最期のとき

エセルフリーダから、エドワードとの同盟を維持し、平和を保つにはエルフウィンが後継者にふさわしいと思っていると聞いたウートレッドは、「彼女とマーシアを守る」と約束するが、「これ以上あなたに頼れない」とエセルフリーダ。
エセルフリーダはウートレッドを警備が手薄な門から城外へと導く。

マーシアを見渡せる丘にエセルフリーダを休ませたウートレッドは、病気のことを隠さずに話して欲しかったと言うが、「私の苦しみを背負って欲しくなかった。でも。あなたと生きる道を選んでいたらと後悔の念に胸が張り裂けそうになることもある。あなたは?」とエセルフリーダ。だがウートレッドは、「マーシアの人々は安全だ。キミがしてきたことは正しかった。キミとの人生を夢みた。幸せな家族になることを。でもそれは正しい選択だったかと悩んだだろう。後悔のない人生などない。マーシアに平和をもたらせ守ることがキミの使命だったんだ」と言い切る。

やって来たエドワード王

エドワードが愛人エドギフを伴ってイーグリスバーグへとやって来た。
しかしエセルフリーダは不在(ウートレッドと一緒にいる)だった。
母王エセルフリーダから後継者に選ばれ、覚悟を決めたエルフウィンは、「母は私を後継者に任命したけど太守がそれを尊重するか心配」と言うが、エドワードは、「心配は要らない。私と姉上は同じことを望んできた。父の念願だったイングランド統一を実現だ。それに向けて全力を尽くす」と励ましハグする。

そこへウートレッドがエセルフリーダの亡骸を抱いて戻って来た。
エドワードは、「姉上と話がしたかった」と涙し、統一イングランド実現を約束する。

母エルスウィズ

一方、娘の回復を祈り続けているエルスウィズにウートレッドはエセルフリーダの死を伝えに行くが、「神に人生のすべて捧げて来たのに、神は助けてくださらない。神は私を見捨て、娘を見捨ててしまわれた」と慟哭する。
ウートレッドはただ黙ってエルスウィズの肩に手をおくが、エルスウィズは何も言わずその手を握りしめる。

ウートレッドは孫エルフウィンを心配するエルスウィズに、「賢人会は敬愛する女王が選んだ後継者エルフウィンを認めるでしょう」と言うが、「太守たちはあの娘を利用する。若すぎる。反対される」とエセルフリーダの遺志は継がれないことを知っているかのような発言をするエルスウィズ。

女王としての自覚

母が逝去、これから始まる跡目争いについてエルフウィンは、「エセルヘルム卿は母の死につけ込もうとする。玉座を先延ばしにするのは母も私も望まない。私が女王即位し、マーシアとマーシアの民を守る」と言いきる。

父との再会

真夜中、アゼルスタンは臣下と小声で話す父エドワードを見つけ、近寄る。
息子に気づいたエドワードは、「どうしているか案じていた」と言うが、「会おうと思えば会えるのに」と返すアゼルスタン。だがエドワードは、「やらねばならぬことがある。昔とは状況が違うが、今は時が悪い。いずれゆっくり話そう」と屋敷へ戻ってしまう。

 

エドワード、エセルヘルム、それぞれの策略

不穏な空気

その夜ウートレッドは、太守ブルグレッドとエセルヘルムが揉めているのを見しまい、胸騒ぎを覚え、宮殿に戻るが、賢人会議を前に、広間に集まるエドワード、エルフウィン。
そこへエセルヘルムがやって来て、「いつまでも待たせるな、早く女王の死を知らせる鐘を鳴らせ」と言い出す。
その言葉に敏感に反応したのはエドギフ。「いつ鳴らすかは王がお決めになること」と反論するエドギフに、「何様のおつもりだ」と返すエセルヘルム。不穏な空気が流れる中、エドワードは、「日の出と共に鎮魂の鐘を鳴らし伝える」と決断する。

動くウェセックス兵士

同じ頃、町の中で松明を持ち集まる数人のウェセックス兵士を見たアゼルスタンは、「何かが変だ」とシトリックを起こす。シトリックは、「ウートレッドを捜せ。ひとりで勝手に行動するな」と念を押し、仲間を起こしに行く。

鎮魂の鐘

夜が明けた。
町にエセルフリーダ女王の死を告げる鎮魂の鐘が鳴り響く中、太守ブルグレッドの妻は、賢人会議に出席する夫に、「女王の遺志を継いで正しい行いをするべき」と声をかけて送り出す。

だがその直後、太守たちは兵士に襲われ、滅多刺しされ殺されてしまう
アゼルスタンも襲われるが、「ウートレッド!ウートレッド」と必死に抵抗、名前を叫ぶ。
その声にウートレッドとシトリックが駆けつけると、そこには息絶えた太守たちの姿が!

アゼルスタンは、自分を襲った男を見た途端、エドワード王が昨夜話していた男だと気づく。

ウェセックス兵士がマーシア太守を皆殺しにした
エドワード王の策略

広間で太守たちを待つエドワード、エセルヘルム、そしてエルフウィンに、「太守たちは全員死んだ」報告するウートレッド
その事実に驚き、「そんなはずがない・・・陛下が?何をしたんです?」と言うエセルヘルムに、「そなたが知ったことではない。姉上と結んだ同盟により両国は国力をつけた。それを弱めるわけにはいかぬ」とエドワード。
アルドヘルムは、「エセルフリーダ様は姫様を後継者に指名されている」と反論するが、「姪は若すぎる。よって姪は女王にしない」とエドワード

エルスウィズはエドワードの宣言を聞き、エルフウィンを連れて広間からそっと出ると、逃亡した

エドワードは、「これしか方法はなかった。太守たちはすでに買収され、姉上を裏切ろうとしていた。私は腐敗を排除すべく行動したまで。王位を巡って血が流れるのを避けたかったのだ」と言うが、エセルヘルムは、「このようなやり方では後継者は決まらぬ、言語道断だ」と反論するが、エドワードは、「私はマーシアの太守たちを殺すことでマーシアを守ったのだ。神のご意思により私がアングルとサクソンの王となる」と宣言、王座に座る。
これにより、ウェセックスはマーシアを併合した。

父エドワード、息子アゼルスタン

馬を取りに来た父と鉢合わせしたアゼルスタンは、「太守たちは無防備だったのに、あんな殺し方をするなんてあり得ない」と抗議するが、エドワードは、「そうするしかなかった。主導権を握れば犠牲者を減らせる。だがお前を巻き込むとは思わなかった」と言い、伯母(エセルフリーダ)の葬儀に参列するかと問う。だがアゼルスタンは、ウートレッドといることを選ぶ。その返事にエドワードは、「お前も身内だ。気が変わったら来い、我が息子よ」と言う言葉を残す。

エセルフリーダの葬儀がしめやかに行われた。
アゼルスタンは、「エドワード王のやり方は間違ってる」と言うが、ウートレッドは、「カレは王の責務を果たしたんだ。これで終わった。アルフレッド王の望みどおりだ」と言うのだったー。

感想

IMDb の評価は、「8.7」、想像より低くて驚き。
私にとっては、「ラスト・キングダム」シリーズの中でもベスト3には入るエピソードでした。

ウートレッドとエセルフリーダとの最期のシーンはたまらない。
死をロマンティックだと言いたくないけれど、愛する男の腕の中で人生を終えたエセルフリーダの最期は幸せだったと思いたい。
シーズン1からいろんな姿を見せてくれる皇后エルスウィズ。
夫を亡くし、娘まで亡くしたその心はいかほどか。さすがに彼女の慟哭は胸にきました。

そしてエドワード。
非情とも思えるけれど、この行動こそがチャンスを逃さない王なのかも。
エセルヘルムごときに騙されているようじゃ王は務まりませんもんね。
ただ、史実では一旦マーシアの女王にエルフウィンが就くので、この展開は油断していました

史実では、エセルフリーダの死後、娘のエルフウィンがマーシアの女王に即位。その後、エドワードがマーシア王国に侵攻、918年12月、エルフウィン女王を廃位して、マーシア王国はウェセックス王国に完全に併合。エルフウィンが即位した期間は、約半年~1年半弱

 

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