とうとうカミラさんの登場です。現国王チャールズの奥さんです
#8 宙ぶらりんの男 Dangling Man あらすじ
チャールズはカミラ・シャンドに夢中になり、アン王女もある大尉と関係を持つ。
その頃、フランス、ブローニュの森に住むウィンザー公に治療不可能な病気が発覚する。
相関図
まとめ
ウィンザー公
突きつけられた現実
1970年、パリ、ブローニュの森にある邸宅でひどく咳き込み血を吐いたウィンザー公。検査の結果、「喉頭がんです。手の施しようがない。残された時間を大切に」と告知されてしまう。
ウィンザー公は近々昭和天皇と会談する予定だった。妻ウォリスは断るべきだと言うが、「多くの人たちが関わっている。今更中止はできん。それに私が失った名声を取り戻す最後のチャンスかも知れん」とウィンザー公。
元エドワード8世国王と昭和天皇の会談は世界の話題に。BBCはウィンザー公のインタビューを放送することに。
チャールズ皇太子の訪問
大伯父と会って話しがしたいとチャールズがパリの邸宅へとやって来た。
実はチャールズはウィンザー公と文通する関係だった。
王室の恋
アン王女とアンドリュー・パーカー・ボウルズ大尉
パーティーでアン王女を紹介されたアンドリュー大尉は、大人になり美しくなった王女に驚くが、アン王女は、「私は何年も前からあなたを見てた」とアンドリューを誘惑、一夜を共にする。
その後アン王女はアンドリューとの関係を続けていたが、「これで最後にしよう。キミを傷つけたくない。カミラとは離れられない」と言われてしまう。だがアン王女は、「私は楽しめればいいの。傷ついたりしない」と言い、関係を続けることに。
チャールズ皇太子とカミラ・シャンド
カミラに惹かれているチャールズは、アンがアンドリューと付き合っていると知り、カミラを口説くなら今がチャンスとディナーに誘う。チャールズにとってカミラはありのままでいられる存在だった。
新首相エドワード・ヒースの誕生(1970年)
与党、労働党ウィルソン首相が有利との下馬評を覆し、勝ったのは保守党。
新たな首相エドワード・ヒースが誕生した。
ヒースは悲願であるEC(欧州経済共同体)に加盟できるようエリザベスにフランス大統領ポンピドゥーと会談して欲しいと依頼。
マーティンはウィンザー公の容態がよくない、渡仏の際訪問してはどうかと提案するが、「その必要はない。あの男は王室の汚点だ」と却下したのはフィリップ。
ウィンザー公のインタビュー
「私は自分に正直であり続けた。君主は時代と共に変わるべきと言う信念を貫こうとした。しかし些細なことでも変えようとすると反感を買い、あらぬ疑いをかけられた。イギリス政府や王室の顧問官たち、そして家族も私を脅威とみなした。個性が強すぎたのだ」
ウィンザー公のインタビューを見ていたフィリップは、「ふざけたことを。なんて醜悪なカップルなんだ」と怒り、悪態をつくと、会見の途中で席を立ってしまうが、エリザベスは放送を最後まで見る。
ウィンザー公は、「世間は私が妻との結婚を望んだせいだと思っているが、政府が私たちの結婚を反対した理由はもっと深いところにある。彼らは私の個性や自由な考えを恐れたのだ」と言うのだった。
エリザベスと伯父ウィンザー公
公務でフランス滞在中のエリザベスに、ウィンザー公が急変、最期の時が迫っているとの連絡が入る。エリザベスは予定を変更、急遽ウィンザー公を見舞うことに。
容態が悪いウィンザー公はベッドに臥せっきりだったが、エリザベスが訪ねてくると聞いた途端、ウォリスや執事が止めるのも聞かず、「何が何でも起きなければならない」と立ち上がる。
エリザベスを迎えたウォリス。邸宅の玄関にはかつてウィンザー公がエドワード8世国王だった時のレッドボックスが飾ってあった。
エリザベスを見るなり立ち上がろうとするウィンザー公に、エリザベスは、「そのままで」と言うが、ウィンザー公は立ち上がって挨拶する。
王族としての礼儀を貫く伯父にエリザベスは、「必要ないのに」と言うが、「逆の立場ならあなたも同じことをする」とウィンザー公。
「病気のことは残念です。仲違いはしたがあなたは大好きな伯父です」と言うエリザベスにウィンザー公は、「優しい言葉だ。よく訪ねて来てくれた、リリベット」と愛称で呼ぶが、「シャーリー・テンプルね」と混ぜ返すエリザベス。
ウィンザー公は、「あなたを見くびっていた。誰もが。だが王冠は常に正しい者の頭に載る。我が父に弟、あなた。そしていつかはあなたの息子だ。あなたはチャールズに不安を感じているようだ。それは彼が弱々しく、優柔不断に見えるからだろう。しかしいい妻が隣にいればいい国王になれる。彼はすでに相手を考えているようだ。実は私とチャールズは文通していた。カミラと言う娘らしい」と言う。エリザベスは、「まだ知り合って間のない相手だ」と言うが、「一目みてわかるものだ。あなたもそうだっただろ。チャールズの手紙を読むべきだ。王室の未来に関わるものだ。それに未来の国王の心だけじゃなく息子のことがわかる」と机の引き出しを開けるよう言う。
そこにはキチンとしまわれた手紙の束があった。
ウィンザー公は続けて、「もう1つ、言わせてくれ。私があなたにしたことすべてを許して欲しい」と言う。
その言葉にエリザベスは、「ありがとう。あなたが王位を放棄したことで私の人生は変わったけれど悪いことばかりではなかった。恨んでばかりでもない。それどころか歳を取るにつれ恩恵だと思うように。ときにはあなたに感謝したいと思うこともある」と言うが、ウィンザー公は穏やかな呼吸をして眠りについていた。
エリザベスは伯父の手を握り、頬にキスしようとするが、それを止め、部屋を出た。
チャールズの手紙
帰途の機内でチャールズが大伯父ウィンザーに宛てた手紙を読むエリザベス。
手紙には、「大伯父に会えたことで新たな学びがあった。国王とは何か、愛とは何か、その両立の難しさを知った。ボクが大伯父を訪問することを家族は反対したが、それはボクがあなたに共感するのを恐れたからでしょう。正直に言うとボクは共感している。あなたの先進さ、才能、個性、想像力、あなたは素晴らしい王になったはずだが叶わなかった。あなたの身の上を思うと悲しく残念でならない。古い慣習を変えようとしただけ、愛する女性への愛を誓っただけなのに、あなたは愛する女性の隣で君臨する権利を否定された。約束します。あなたの無念はボクが必ず晴らします。ボクは自分らしい王になる。そしてあなたの誇りになる」と書かれていた。
静かな最期
エリザベスの訪問10日後、ウィンザー公は妻ウォリスに見守られながら旅立った。享年72歳。
感想
大伯父に書いた手紙を母親が読むなんて最悪。プライベートも何もないじゃないかっ!
しかもチャールズのカミラさんへの気持ちを知ってて、結婚したのはダイアナ妃だったわけですから恋は阻止されるわけですよね?ウィンザー公が手紙を託した意味がない!
とは言え興味はなぜエリザベス女王はカミラさんとの結婚を阻止したのか?にありますけど。
調べたところ、ウィンザー公のご遺体はイギリスのフロックモアの王室墓地に埋葬されたようですし、14年後亡くなった妻ウォリスも、イギリス王族として葬儀を執り行われウィンザー城近郊の王位墓地に埋葬されたようです。
それを読んでなんだがホッとしました。
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