ザ・クラウン2 #10 謎の男(シーズン最終話 / 相関図)

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シーズン2最終話です。
シーズン3からエリザベス、フィリップなど主要キャストが変わります。よってこのエピソードがエリザベス役クレア・フォイ、フィリップ役マット・スミスなどの最後となります。
またこのエプソードは実際にあった陸軍大臣ジョン・プロヒューモの事件がベースです。事件のあらましを知らないと意味がわからないので、自分調べの解説を付けています。先に事件を知っておいた方理解できると判断し、ドラマの時系列とは異なるまとめ方をしていますのでご注意ください。

#10 謎の男 Mystery Man あらすじ

コールガール絡みの国家機密漏えい事件がエリザベス女王とフィリップの仲に不穏な影を落とす。妊娠し体調が思わしくない女王は、静養のためにスコットランドへ向かう。

相関図

まとめ

【ジョン・プロヒューモ事件とは】
1962年、マクミラン政権の陸軍大臣ジョン・プロヒューモが駐英ソ連大使館付海軍武官でソ連側のスパイとも言われるエフゲニー・イワノフと関係があったモデル兼売春婦クリスティーン・キーラー国家機密を漏らしたと言われる事件。
キーラーがトップレスのショーガールをしていた頃、整骨医スティーブン・ウォードと出会い、同棲。上流階級と太いパイプを持っているウォードから男性を紹介されるようになる。その中のひとりが、駐英ソ連大使館付海軍武官エフゲニー・イワノフだった。
1961年7月、プロヒューモはパーティーでキーラーと出会い、関係を持つように。だがマスコミがキーラーが、ソ連のイワノフとプロヒューモと同時に関係を持ってることから、スパイ説があがる。プロヒューモは嘘をついてまで否定に走ったが、情事の事実が明らかになったため、キーラーとの「親密な関係」については認めたが、「軍事機密の情報漏洩についてはなかった」とし、辞任した
一方ウォードはすべての黒幕とされ有罪判決を求められた直後、判決が出る前に自殺した。

1963年 政界スキャンダル

イギリスでは陸軍大臣ジョン・プロヒューモがコールガールと関係、軍事機密の情報漏洩したのではないかと言う政界スキャンダルが話題だった。

コールガールへの尋問

警察はコールガールのクリスティーン・キーラーを取り調べるが、「エフゲニー・イワノフ大佐を知っているか」「ジョン・プロヒューモと関係を持ったか」等の尋問にノーコメントを貫くキーラー。

警察はキーラーに、ウォード主催のパーティーに出席した”後ろ姿の男”について、「この男は誰だ?」と尋問するが、キーラーがノーコメントだった。
その写真にはキーラーとロシアのスパイ(エフゲニー・イワノフ大佐)、その横に後ろ姿の男が。

首相マクミランとジョン・プロヒューモ

マクミランはプロヒューモを呼び出すと、改めてコールガール(クリスティーン・キーラー)との関係、国家機密の漏洩について問いただすが、「議会で証言したとおり隠し事はない」とキーラーとの肉体関係はないと断言するプロヒューモ。(プロヒューモは議会で、コールガールとの関係はないと証言していた)

マクミランはプロヒューモはウソをついていないと判断したが、「この新聞の後ろ姿の写真はプロヒューモによく似てる」と妻ドロシー。だがマクミランは、「後ろ姿だ、彼とは決めつけられない」とプロヒューモを信じると言う。「人の話しを真に受ける愚か者だ」と夫を揶揄するドロシー。

マクミラン夫妻の関係は破綻している。ドロシーはボブ・ブースビーと30年を超える不倫関係を続けている。娘サラのボブの娘

翌朝マクミランは、「議会と国はプロヒューモを支援すべきであり同時に同情と理解と信頼を示すべきだ」とマスコミに会見する。

 

エリザベスに降りかかる問題

妊娠とフィリップ

エリザベスは4人目を懐妊するが、医師からは養生が必要と忠告される。
エリザベスは早速妊娠をフィリップに伝えようとするがフィリップは不在。従者によると、「週末中ずっとパーティーだ」と言う。

マーガレットの私生活

ケンジントン宮殿に住むマーガレットは宮殿の大改修に着手するが、隣人の親戚から、「工事の音がうるさくて我慢ならない」と苦情が入る。
仕方なくエリザベスはマーガレットに隣人に配慮して欲しいと頼むが、意に介さないマーガレット。それどころか、「この写真の謎の男がフィリップじゃないかと噂がある」と言い出す。

マーガレットも二人目を妊娠中。
夫トニーは写真家として精力的に活動。ほぼ自宅へ帰らないほど世界を飛び回っている。

 

すべてを認めたスティーブン・ウォード

ウォードがコールガールの斡旋、ソ連のスパイのこともすべて認めたため、プロヒューモはキーラーとの「親密な関係」については認めたが、「軍事機密の情報漏洩についてはなかった」とし辞任。それを受けマクミラン首相は、「私の取るべき道は辞職しかない」と言い出すが、エリザベスは辞任を認めず、「今すぐ官邸に戻りこの国を統率することを求めます」と言うと、懐妊したこと、だが順調ではなく医師から休息が必要と言われたので数ヶ月スコットランドで休暇を取るとし、「私の留守を守って欲しい。儀式に関しては王太后が私の代理を務める」と言い渡す。

スコットランド行きを決めたエリザベスと反対に、フィリップはサン・モリッツへ行くと言う。思いやりの欠片もない夫にエリザベスは、「あなたは山を楽しめばいい」と言い、列車でスコットランドに向かう。
エリザベスは孤独だった。

 

スティーブン・ウォードの最期

裁判にかけられたウォード。検察は陪審員を前に、「わいせつさモラルのなさ、性的堕落。ウォードたちは同情に値しない。軽蔑の一言。すべての黒幕はウォード、有罪の評決を求める」とウォードをこき下ろした。
判決の日。ウォードは睡眠薬の多量摂取で自殺を図り死亡

 

休暇中のエリザベス

衝撃の知らせ

連絡を受けた秘書マイケルは、「プロヒューモ事件の中心人物とされるウォードが自殺しました。警察が家宅捜索したところ、ウォードが描いた何枚かのポートレート(肖像画)が発見されたんですが、その中にフィリップ殿下のポートレートがありました。警察によると殿下とお知り合いだったと証言するものもいるそうです。心配なのは他にもポートレートがある可能性があり、間違ったものの手に渡ることです」と。この事実にただ呆然とするエリザベス。

1962年4月、寝違え首を傷めたフィリップは、チャーチルなど有名人が通う整骨師スティーブン・ウォードの施術を受けて知り合った。
上流階級と太いパイプを持つウォードは、パーティーに誘い、ポートレート(肖像画)を描いて差し上げることもできるとフィリップに”息抜き”を提案した関係。
マクミラン首相の辞任とエリザベス

マクミランの辞任発表を受け、急遽ロンドンに戻ることになったエリザベス。
体面はマクミランの健康問題だったが、「職務への意欲を失くしたようです」と秘書マイケル。

エリザベスは病院でマクミランと対面する。
ストレッチャーでやって来て、「回復には時間がかかる。辞任する」と言い、後任にアレック・ヒューム伯爵を推薦するとマクミラン。

そんなマクミランにエリザベスは、「女王になって10年。3人の首相を迎えました。どなたも意欲的でクレバー、素晴らしい方でしたが誰も任期を全うしなかった。歳を取りすぎたとか病気だとか弱気を理由に。政治家は簡単に仕事を放り出すのね」と言うと立ち去る。

 

エリザベスとフィリップ

エリザベスが新首相にアレック・ヒューム伯爵を任命、反対派の国民がシュプレヒコールをあげる混乱の中、バッキンガム宮殿に戻ってきたフィリップにマーガレットは、「どうして留守にしていたの」フィリップを責めると、「心配で見に来たけど、姉は安全な場所に大急ぎで帰って行った」と言う。
フィリップはエリザベスを追ってスコットランドへ。エリザベスは城に不在で別宅にいた。

「ここにいたのか、捜したよ」と言うフィリップに、「ひとりになりたいの」とエリザベス。フィリップは母屋でエリザベスを待つことに。だがエリザベスは姿を現さなかった。

互いの存在

翌朝、フィリップは別宅を訪ねるが、エリザベスは黙ったまま。
エリザベスは、「厄介な問題が山積みで一向に収まる気配がない。酷い状況で腹が立つことばかりだろうけど、どんな状況でも味方でいてくれる人は必要だろ」と言うフィリップに、「だと言いけど」とエリザベス。
エリザベスの態度に苛つき、「言いたいことがあるならはっきり言えよ」と言うフィリップに、「”スティーブン・ウォード”が自殺した。彼の診療所兼自宅からあなたのポートレートは見つかった」と言うが、「ボクにはわからない」とフィリップ。エリザベスは、フィリップとウォードが関係しただろう証拠はすべて探し出し、大金を払ってすべて買い取ったと言い、「新聞社が手に入れてたらどうなっていたと思うの?」と言うが、あくまでも患者と施術者の関係だったとフィリップ。エリザベスは、「新聞の謎の男はあなたじゃないの」と言うが、フィリップは、「バカな」と。「いつもどこにいるかわからない。何をしてるのかもわからない。私は強い。どんな事実も受け入れられる。隠される方が耐えられない。サン・モリッツに何をしに行ったの?」とエリザベス。
フィリップはイルカを助けに行ったと言うが、「信じる人がいると思う?スイスに海はないしサン・モリッツは大富豪とコールガールは集まる行楽地よ」と言うと、「事実は1つしかない」と言うと引き出しの中のフィリップの浮気の証拠(王立ロイヤルバレエ団のプリマ、ガリーナ・ウラノワの写真 シーズン2の1話)を見せる。
言葉を失うフィリップ、何も言わないエリザベス。

長い沈黙のあとフィリップは、「2種類の人間がいる。誠実そうで信頼できそうに見えるがマクミランのように弱い人間と、複雑で気難しそうだが実は人が思うより頼れる人間。それがボクだ。ボクの任務はキミの父上が教えてくれた。キミを支えること、それがボクの任務だ。だからここにいる。忠実なる臣下。そうあり続ける」と言うが、「私たちは大人よ。それにお互い現実主義だわ。どんな結婚生活も難しいものだとわかってる。だからあなたが時々息抜きしたいのもわかる。この結婚を続けるために必要なことはすればいい。私は見てみぬフリをする」とエリザベス。フィリップは、「わかってる。キミはそれが上手すぎる。そんなことは望んでない。ボクを見てくれ」と言うとひざまずき、

「ボクはキミのものだ。ずっと。称号をくれたからでも二人の取決めでもない。ボクの願いだ。キミを愛している」と言う。その言葉にフィリップを包み込むエリザベス。

エリザベスは無事に男の子エドワードを出産した。

感想

シーズン2が終わりました。
自由奔放なフィリップとの結婚生活を続けられたのは、ひとえにエリザベスの度量の広さなんだろうと思います。
長年夫婦でいると、いろんな局面にぶち当たることがあります。その時々でそれを越えていかなければなりません。結婚生活33年(笑)の私が言えることは、その局面で、相手を思いやり、夫婦にとって最善を選べるかどうかじゃないかなと。エリザベスとフィリップはそれができていたんでしょうね。

シーズン3からはキャストが大きく入れ替わるそうです。
ある意味最後の家族写真ですね。

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