とうとう麻薬カルテル社会の実態を知ってしまったウォルター。
#9 不条理な世界 Kafkasque あらすじ
マリーはハンクに医療保険適応外の治療を受けさせようとするが、高額医療費問題と直面する。
ジェシーは、ブルーメスを生産するだけの毎日に嫌気がさす。
麻薬カルテルとグスタボの関係に気づいたウォルターは、グスタボに会いに行く。
相関図
まとめ
グスタボ・ガスの事業
ウォルターたちが精製したブルーメスは、グスタボの社員によって「ロス・ポジョス・エルマノス」の工場へと配送されると、チキンバケツの中に忍ばされ、各州のフランチャイズ店へと出荷。
グスタボは、フランチャイズの流通をブルーメス事業に合体させ、事業を拡大をスタートさせる。
ラボで
ジェシーの不満
ジェシーは、ケース1箱のブルーメス重量が、毎回バラバラで、多くてもそのまま出荷している状況について、「1箱の200ポンドで出荷するべきだ」と意見するが、「作ったものはすべて出荷する。フクザツにするな」と取り合おうとしないウォルター。
それでもジェシーは、「ただで渡すことはない。十分こき使われてるしヤツらは1ポンド4万ドルで売ってる。儲けすぎだ」とジェシー。
そんなジェシーにウォルターは、「今やお前は億万長者だ。何が不満なんだ」と言い、話し合おうともしない。
ハンク
病状と襲撃1分前の電話
ハンクは一般病棟に移ることができたが、痛みはひどく両足の感覚はないままだった。
それでもゴメスに冗談で対応するハンクは変わらない。
ゴメスは持ってきた資料を見せ、「急にブルーメスが出回り始めてる。これまでと違って広範囲だ。お前だけがこの事態を予測してた」と言う。(ウォルターとスカイラーはそれを聞いていた)
しかしハンクは、「事態を甘く見てた。襲撃されるとは思わなかった。まだオレが生きてるのは、警告があったからだ。襲われる1分前にオレのケータイに電話があった。着信履歴を調べてくれてもいい」と言う。
ハンクに警告したのはカレではないか・・・そう仮説を立てていると、スカイラーがやって来た。
「私は何も知らない」と言い訳するウォルターに、「私たちは安全なの?」とスカイラー。
「大丈夫だ」と言うウォルターの言葉に、「あなたも?」とスカイラー。ウォルターは、「あぁ」と言う。
医療保険の問題
医師は、「長期間ツラいリハビリをしても歩ける見込みは少ない」と言い、週明けから週4でリハビリを開始する言うが、マリーは、「それでは遅い。1日でも早くリハビリを始めて。カレには毎日リハビリが必要」と要求。しかしそれは、保険適応では不可能なリクエストだった。
事務員は、「リハビリだけじゃなく、介護、家の改築、作業療法、医療器具が必要になりかなりの出費になる。リハビリは保険適応内にするべき。保険会社の方針に従わなければ保険はおりない」と説明するが、マリーは、「最高の療法士を紹介してください」と言い切る。
ジェシー
断薬会
ジェシーは断薬会に参加し、「毎日こき使われて働きづめだ」と愚痴る。
資金洗浄
ソウルはジェシーをネイルサロンに呼び出すと、「キミはこの店のオーナーだ。この店を隠れ蓑にして資金洗浄しろ」と勧める。
ソウル曰く、「職もないのにお前がカネを使いまくれば、国税庁が目をつける。脱税者になれば全財産を没収され、ムショ行きだ。だから資金洗浄がいる。この店を使ってお前のドラッグマネーを合法的なマネーに変え、課税対象のカネに変えるんだ」と説明するが、「税金を払うためにこの店を買えって言うのかよ?」とジェシー。堂るは、「ムショ送りになりたくないなら大人になって弁護士に従え」と言うが、手数料で揉め、店を出ていってしまうジェシー。
ウォルター
グスタボ・ガスとの対峙
グスタボに会うため、フランチャイズ工場へとやって来たウォルターは、「腹を割って話したかった」と言い、知ってしまったことを話し始めるー。
●ハンクに襲撃を警告した人物は、暗殺者から狙われていた私のターゲットをハンクに変えた。
●私は命拾いしたが、その人物の本当の狙いはハンクと暗殺者が撃ち合うこと。
DEA捜査官が狙われたとなれば、アメリカとメキシコの当局はカルテルの動きを警戒、
必然的にメキシコからのメス供給は止まる。
●もしその人物が国境北に自前の生産拠点を持っていたとしたら市場は独占、利益は莫大。
そう話すと、「知らないフリはできない。ムダな混乱を避けたいから言っておく。救ってくれたのはキミだ。だがそれ以上に手腕に感服した。私がキミでも同じことをした」と。
黙ったままのグスタボに、「ただ1つだけ気がかりなことがある。契約は終わったらどうなるのかと言うことだ」とウォルター。
「キミはどうしたい?」と聞かれ、「私が引き受けたのは家族の安全を守るためだ」とウォルター。するとグスタボは、「それでは1年契約で1200万ドル」と新たにオファーをする。
しかしその帰り道、ウォルターは引き返せない現実に、運転中目を閉じてなすがままにする・・・が結局思い直す
スカイラー
医療費を心配するマリーから、「どうやってウォルターの医療費を工面したの?」と聞かれても、何も言えないスカイラー。
テッドとの関係
その時、スカイラーを訪ねてテッドがやって来た。
スカイラーは休暇とお見舞いに感謝するが、「キミはオレを避けているのか?お互い離婚した。もう問題はない」とテッド。しかしスカイラーは、「今は止めて」と二人の関係については結論を出したくないと言う。
マリーのために
あまりの医療費請求にマスコミを使うと言い出すマリー。ウォルターは、「ボクたちにできることがあれば何でも言ってくれ」と言葉をかけるが、スカイラーが突然、「私たちが治療費を出しましょう。お金は十分にある。ウォルターが稼いだ。マリーには真実を話すべきだわ」と言い出す。
慌てたウォルターは、「話すべきじゃない」とスカイラーを止めるが、それを振り切り、スカイラーが言ったのは、「ギャンブルなの」だった。
ここからスカイラーは見事にドラッグビジネスに手を染めたウォルターの話を、ギャンブルにハマったウォルターの話をすり替え、違和感のないストーリーを作り上げた。
スカイラーは、「私たちが上手くいかなくなった1番の原因は結局、お金。ガンと分かりカレは変わった。今思うとカレの苦しみを理解してなかった。カレが一番苦しんでいたのは、家族に残せないことだったの。それでカレはどんな手段を使ってもお金を稼ごうとした」と。
スカイラーの話を聞いたマリーは、「あんまりだわ」とウォルターを責めるが、「もうカレはギャンブルは止めてる。ハンクのために使って」とスカイラー。ウォルターも、「力になる」と言うしかない。
そして治療費については、マリー、スカイラー、ウォルターの3人だけの秘密にすることに。
スカイラーが自分の気持ちを理解してくれた、と嬉しくなったウォルターだったが、スカイラーは、「おそらくハンクが襲われたのはあなたが原因でしょ」と言う。
ジェシーの画策
「あのクルマ(キャンピングカー)が恋しい。いつでも何処でも自由にメスを作れた。ノルマもなかった。納税なんてアウトローのすることじゃない」と今を嘆くジェシーは、「またオレたちだけでやろう。新しいマーケットがある」とバッジャーとスキニー・ピートを誘う。
ジェシーは、毎回出荷重量がバラバラである盲点を突き、ブルーメスを少量ずくすねると、バッジャー、スキニー・ピートと共に、「断薬会」に参加。「ブルーメスを思い出したくない。それぐらいぶっ飛んでる」「街に出回らなくなって安心してたのに、最近また見かける」など、ブスーメスがどれだけ魅力的なドラッグであるかをアピール。参加者は皆、微妙に反応する。それを見てほくそ笑むジェシー。
感想
スカイラーの作り話。
ギャンブルの部分をメス精製に変えれば、そのまんま。
そしてスカイラーが、ほんとうのカレの苦しみ、恐怖を分かっていなかったと言うのも本音だと思う。
ウォルターに限らず、男はバカだなーと思うのは、スカイラーが少しでも自分に寄り添ってくれると、「修復できる」と思い込むところ(笑)
あのね、そんな単純なことではないから!と言いたい(笑)
男ってほんと単純でバカ。
バカだと言えばジェシー。
確かに、今の状況はカレの気持ちを満足させるものじゃないけど、ここは考えを変化させるべき。
お金を稼いで、自己投資に使うとかね。
だけど、カレはブルーメスをくすね、しかも断薬しようとしてる人間に売ろうって魂胆。
マジで、性根が腐ってる。
ジェシー、変わっちゃったよね、なんか。
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