ランダルの出生にまつわるエピソードと、行方不明のレベッカのエピソード。
#2 40才の誕生日 パート2 あらすじ
【過去】ジャック、36才の誕生日の日、レベッカの出産は難産に。ジャックは自分のできることはないかと考える。
【現在】突然混乱し、行方不明になってしまったレベッカ。思わぬ形で40才の誕生日、山荘で再会するビッグスリー。
ランダルに、黒人差別問題が重くのしかかる。
相関図
まとめ
過去のはなし
ウィリアム
ウィリアムは消防署に息子を捨てたものの、息子が幸せになってくれるか心配になり、病院に様子を見に行く。
そこで病院内教会を見つけたウィリアムは、「ひとりで育てることはムリだ。息子を守ってください」と神に許しを請う。
ウィリアムは躊躇するが、ツラそうなローレルを放っておけず、ドラッグを渡した結果、過剰摂取で死んでしまった。
ジャック
ウィリアムとすれ違いで教会に入ってきたのはジャック。
レベッカは難産で苦しんでいた。ジャックは看護師から、祈るよう言われ、教会にやってきたのだ。
実はジャックは無神論者。
幼少期、父親は酒に溺れ、母や自分に暴力を振るう男だった。そんな父だがなぜいつも教会では一生懸命祈っていた。その姿が脳裏に残っているジャック。
だが、神に祈ってもジャックの人生はひどかった。いつしかジャックは神に祈るのを止めたのだが、ジャックは神の前にひざまずき、レベッカと子どもたちのために祈った。
その後ジャックは父に電話をかける。
久しぶりすぎる電話に驚く父親にジャックは、「教会で熱心に何を祈っていた知りたい」と言う。
躊躇しつつも、「子どもはオレより真っ当にと祈っていた」と父。
「そうなれるようがんばってる」と言うジャックに父は、「分かってるさ。お誕生日おめでとう」と伝えた。
そう、今日はジャックの36才の誕生日だったのだ。
喜びと哀しみが交錯する中、窓越しに新生児室を見ていたジャックは、ひとりの男に声をかけられる。
男は消防士で、赤ちゃんが置き去りにされていたと。
その捨て子はピアソン家の隣に寝かされていた。
運命を感じたジャックは、3人目の赤ちゃんとしてその子を養子に迎える決意し、レベッカに伝えるのだった。
その頃、ウィリアムの自宅で死亡宣告される寸前だったローレルが、ローレスは息を吹き返した
現在のエピソード
行方不明になったレベッカ、その後
バースデーケーキを買うと町に出かけたままレベッカが戻らない。ケータイ電話にも出ない。
トビーはレベッカを探しに行くが、ベーカリーショップにレベッカは来ていないと言う。
その時、警察から連絡が!レベッカは警察に保護されていたのだ。
程なくして警察官に付き添われ、山荘に戻ってきたレベッカを見てケイトは動揺を隠せない。
「帰ってきた時の母さんの表情は別人だった。受け止めきれない」とケイト
ケヴィンも同じだった。
そこへケイトから、「ママが行方不明。力を貸して」との連絡を受けたランダルがやって来た。
「母さんは調子が良かったんだ。こんなふうになるとは思ってなかった」と説明するケヴィンに、「分かってる」とランダル。
ベッドで眠っていたレベッカが目を覚ますと、ランダルが!
「来たのね、嬉しいわ。ベスや子どもたちは?」と笑顔で聞くレベッカに、「ひとりで来たよ。何が起こったのか教えて」とランダル。
レベッカは、「自分でも説明できない」と言う。
そんな母を見てランダルは、治験を強要して悪かったと謝るが、「謝ることなんてない。ねぇ、ベスと子どもたちは?」とレベッカ。
数分前に交わした会話をもう忘れている母に衝撃を受けるランダル。
その後ランダルは、漆かぶれで抗ヒスタミン剤を飲んでいると母から聞き、その薬が影響を及ぼしたのでは?と推測。レベッカの主治医から、抗ヒスタミン剤の副作用である可能性を指摘され、家族は少し安堵する。
落ち込むミゲル
突然混乱し、警察のお世話になったレベッカのことがショックで仕方ないミゲルは、1週間の予定の滞在が、パンデミックでどんどん延びて今に至ること。しかし山荘に来てからレベッカの調子は良く、(ここの空気が合っているのかも?)と信じたくなるほどだったと語り、ショックを隠せない。
そんなミゲルにトビーは、自分がうつ病で内服治療中であることを告白し、「この先、レベッカはまたツライ日が来るだろう。だからレベッカに幸せな未来はあると思い出させてあげて」とアドバイスする。
黒人問題とビッグスリー
レベッカの問題が解決し、家族が安堵する中、帰ると言い出すランダルにケイトは、「ケヴィンと話をする方がいい。私は中立だ」と言うが、ランダルの気持ちは変わらない。
ケイトは、「私に怒ってるの?メールの返信もない。心配なの、あなたとあなたの家族が。あなたたちがあの事件でどんな気持ちなのか想像できなくて申し訳なく思ってる」と気持ちを伝える。
しかしその言葉はランダルを苛立たすことに。
「何が”申し訳ない”んだ?具体的に言って!俺たちが小さい頃から、黒人の悲劇はずっと起こってたけど、それについて一度も話したことはない。40年間一度も、一度もだ!」と思いをぶつけるランダル。
ケイトは、「間違ったことを言いたくなかった」と言うが、ランダルは、「子どもの頃からいろんなことをひとりで抱え込んできた。皆の気分を害さないよう、間違った発言がないように」と気持ちを吐き出す。
「なんてこと・・・」、ランダルの背負ってきたものを知り、ケイトは涙を流すが、「やめてくれ。そうして涙を流すキミをこれまでずっとハグし、気持ちを理解してると受け止めてきたけど、もうできない。ひどく疲れるんだ。今日は家に帰って家族と過ごしたい」とランダル。
ケイトが家に入ったのとすれ違いに今度はケヴィンがやって来た。
母親失踪を聞き、すぐに駆けつけてくれたことに礼を伝え、「双子は男の子と女の子らしい。女の子の扱いがわからない。アドバイスあるか?」とケヴィン。
ランダルは、「何をしても許すこと。子育てでも常に母親がウワ手だ」とアドバイスする。
「すごくおかしな形で自分にとって特別な人を見つけたのかも」と言うケヴィンにランダルは、「お誕生におめでとう」と言うのだった。
そしてランダルは、セラピストを変える決断をする。リー医師は、「あなたの決断を尊重する」と言う。
それぞれの誕生日
レベッカとミゲル
ミゲルはビッグスリーの誕生日には必要なラザニアをレベッカの代わりに作ると、腐ったりんごの木の代わりに種を植えようと提案する。
「この実がなるのは6~7年だ。1日1歩だ」と。
笑顔を見せるレベッカ。
ケヴィン
生まれてくる双子を楽しみにマディソンと生きる決意をしたケヴィン。
ケイト
ランダルから言われた言葉を考え、「私は無関心だった。向き合わないと」と言うケイトに、「子どもたちにはキチンと教えよう」とトビー。
そう、ふたりに養子が見つかったのだ。
ランダル
家族に誕生日を祝ってもらうランダル。
ベスはランダルの精神状態を心配するが、「パニック発作は起きてない。だけど議員の仕事や黒人問題を思うと喪失感だ。ただ悲しい。ひたすら悲しいだけだ」とランダル。
ベスは、「あなたはいくつもの悲劇から生まれた。でも目の前にあるのはあなたが掴み取ったものよ。あなたは美しくて打たれ強い人よ。闘い続けましょう」と言う。
感想
アメリカ社会における黒人差別問題について、日本人である私はほんとうの意味で語れる言葉を持たない。
長い歴史を振り返っても、黒人系民族は虐げられ、危険に晒され、冷遇されて来た。それは歴史として知ってるし、昨年からのデモ活動等はニュースで知ってる。
今回の、「This is US」はランダルや、ランダル一家を通して真正面から描いているとは思うけれど、やっぱりほんとうの意味で理解していると言えない自分がいる。
ランダルと一緒に育ってきたケイトやケヴィンにとって、【ランダルが黒人であること】は、そんなに大きな問題じゃないんだろうね。
きっとピアソン家には、ランダル蔑視する感覚がないんだと思う。
だからケイトは、ランダルから黒人問題を突きつけられ、言葉を失ったんだろうな。
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