ラストまで2話。
念願の故郷べバンバーグを奪還に手をかけるウートレッド
# 9 あらすじ
頑ななエドワードの心を変えたのは母エルスウィズ。エドワードはウートレッド、マーシア軍と北へ進軍する。
一方スコティア王国のコンスタンティン王は、トリッキーは方法でべバンバーグにやってくる。
相関図
まとめ
エフォウィック(現ヨーク)ノーサンブリア王国
息子エルフウィアドはエセルヘルムと反乱を画策。ウートレッドは自分の作戦に異を唱え、ピヤリグ神父、アルドヘルム、母エルスウィズ、そして息子アゼルスタンまでもがウートレッドに賛同したことで、孤独を深めたエドワードは暴君となり、「すべての門を閉める。町から出たものは死罪に処す」と暴挙に出る。
エドワードを愛する二人の女性
エドワードの命令ですべての門が閉ざされた中、進軍の準備を進めるウートレッドとマーシア軍。
(このままではサクソン人同士が戦うことになる)と恐れたエルスウィズは、人払いをしているエドワードに直談判に向かうが、部屋の前にはエドギフが。
エドギフは”ノーサンブリアを守るべきだ”と意見したため、エドワードから部屋を追い出されたと言う。
エルスウィズは、「愛する女から間違いを指摘され喜ぶ男はいないけれど、それでも伝えるべき」と言うとエドギフの腕を取り、エドワードと面会する。
エルスウィズは、「エルフウィンを差し出してスコットと交渉すれば戦を避けられるけれど、マーシアとウェセックスを分断させるべきじゃない。今のあなたは父上の功績を恐れている。あなたは夢を実現する力を持つ強い王でありイングランドを統一したものとして年代記に残る人物よ」と説得すると、「何も恐れていない」と言うエドワードの手を取り、「私は母親、怖がっていることはわかっている。だから敢えて言う。出陣するのです。あなたは父親のように善良で嘘偽りのない誠実な人間。だからこそ神はあなたに勝利をくださる。これはあなたの運命、チャンスをムダにしないで」と思いを伝える。
エドワード王の決断
夜が明けた。
進軍を前にエドワードが警備兵を下げたため、「門を開けろ!」と命じるウートレッド。
ウートレッドたちが進み出ると、目の前にはウェセックス軍を率いるエドワードの姿が!
エドワードはウートレッドに近づくと、「べバンバーグへ向け出陣する。ノーサンブリアを守るため、そなたらの力を借りたい」と言う。
その言葉に頷くと、ウェセックスとマーシアの兵士に向かい、「スコットランドと対峙する。エセルヘルムとの同盟を破棄させ、エルフウィン姫を救い出す。ノーサンブリアはサクソン人の土地だ!」と声をあげるウートレッド。兵士たちはそれに答える。そこにはウートレッドの息子の姿もあった。
進軍するエドワード軍、マーシア軍
偵察の報告
偵察に出ていたシトリックから、「コンスタンティンの兵が船を1隻用意している」と報告を受けたウートレッドは、「王と衛兵だけで行くつもりかも知れない」と言うが、エドワードは、「船1隻では軍は運べない。コンスタンティン王なら多勢を連れて進軍し、力を誇示するはずだ」と推測、アルドヘルムも同意したためそのまま進軍、べバンバーグまで8キロの地点に陣を張ることに。
ウートレッドは森を通り要塞の先に出てコンスタンティン軍を待ち伏せすることに。
べバンバーグ(現バンボロー)ノーサンブリア王国
裏をかくコンスタンティン王
べバンバーグの沖に小さなボートがやって来た。
なんとボートに乗っていたのは、数名の衛兵とコンスタンティン王だった。
エセルヘルムは、「もう少し密かに行動されないとエドワードに我々の同盟と動きを知られてしまう」と懸念するが、「攻撃されるのを待つ気はない」とコンスタンティン。
エセルヘルムは、「エドワードを攻撃する前にマーシアとの絆を結ぶお約束です」と言い含める。
エセルヘルムはエルフウィンを呼ぶよう言うが、コンスタンティン王は、「食事のあとに二人だけで会う」と言い、エセルヘルムは主導権を取られてしまう。
コンスタンティン王とエルフウィン
コンスタンティン王を見るなり、「私の父より年上だわ」と言うエルフウィンに、「私がイヤか」とコンスタンティン。エルフウィンは、「結婚などしたくない。強要されている。私は取引の道具だわ」と言うが、コンスタンティン王は、「信頼関係を築くためにキミに秘密を打ち明ける。恋人がいる。既婚者だが私のものだ。だからキミに手を出して彼女を裏切りたくない。お前を妻にし、気に入った城で快適に生活させてやる。私はマーシアの富を楽しむが、キミの寝室には入らない。愛することもない」とハッキリ示す。
その言葉に、「誠実な人と話したのは久しぶりです」とエルフウィンは笑顔を見せる。
エドワード
予想外の展開
フィナンはウートレッドに、「オレたち3人でべバンバーグに侵入しないか?」と言うが、奇襲をかけてべオッカ神父を失ったことがトラウマになり、躊躇を見せるウートレッド。
そこへシトリックが、「すでにコンスタンティン王はべバンバーグの要塞の中にいる。数名の衛兵とやって来た」と報告する。
コンスタンティン王に裏をかかれたエドワードは苛立ちピリつくが、「もう一度計画を練り直す」とウートレッド。すると、「攻めるなら大軍が来る前の今だ。コンスタンティン王とエセルヘルムを捕らえられる」と言い出すエドワード。アルドヘルムは、「砦にはエルフウィンがいる」と反対するが、引かないエドワードにウートレッドは、「従者とオレがべバンバーグに乗り込みエルフウィンを救出する。その知らせが届いたら攻撃してください」と言い、危険なルートからの侵入を試すと言う。エドワードは、「もし失敗したらどうするのだ?」と問うが、ウートレッドは、「失敗したらこの会話が最期になる」と言うと、ピヤリグ神父を含む4人で陣地を出発する。
ウートレッドの作戦
協力者たち
リンディスファーン修道院へとやって来たウートレッドはヒルドと再会、協力を頼む。
ウートレッドは教会に居着いている貿易商のヘステンに、べバンバーグの要塞に忍び込むのを手伝って欲しいと頼むが、当然、断るヘステン。
ウートレッドは、「兵士を海岸に引きつけてくれるだけでいい」と言い、べバンバーグを奪還したらたっぷり報酬を払うと約束、何とか協力を得る。
ヘステンはカネになると言う理由でこの教会に居着いているらしい
ヒルドは、「エルフウィンの救出も故郷の奪還も正しいことだけど、今がその時かはわからない。でもそうであることを祈っている」と言う。
ウートレッドの作戦は無謀だったがやるしかなかった。
ヒルドはヘステンを信用しきれず、作戦に加わることに。
危険なルート
ウートレッド、フィナン、シトリックは、岩場を使ってべバンバーグへ侵入しようとするが、崖が崩れており思い通りにいかない。
浜辺に漂着したヘステンとヒルド
その頃、ウートレッドの作戦どおり船を難破させ、浜辺に漂着したヘステンとヒルドは、臣下ヤーヒャに、「我々は聖遺物を運ぶ商人ヘステンと修道女です。難破船の積荷を回収し、満潮を待たせて欲しい。積荷の回収を手伝ってもらえたらお礼をする」と交渉する。
ヤーヒャから報告を受けたウィットガーはお宝を手に入れようとするが、「これは策略の可能性もある。我々が引き上げたあとに海賊が襲って来るやも知れぬぞ」とコンスタンティン王。
するとウィットガーは、「砦の中で休んでいけ。積荷は我々が回収し全部いただく」とヘステンの武器を奪い、ふたりをべバンバーグの砦の中へと連れて行く。
ヒルドは機転を利かし、着替えを理由にヘステンと別行動し、エルフウィンとエルフウィアドを見つけるが、中々近づけない。
最悪の再会
広間に通されたヘステンは、そこで思わぬ再会をする。
「ヘステンだな、お前の顔は忘れないぞ。船を失ったのはお前だとはな」とエセルヘルム。
ヘステンは知らぬフリをするが、「ウィンチェスターを奪われたことは今も脳裏に焼き付いてる」と言われ、無視できなくなり、広間に軟禁されてしまう。
砦への侵入
同じ頃、砦の中へと侵入したウートレッドたち。
ウートレッドは顔が割れていると言うことで、べバンバーグ兵士に変装し、エルフウィンを捜すことに。
焦れるエドワード
日暮れが近くになってもウートレッドからの連絡がなく焦れるエドワードは、「故郷奪還の私利私欲で動いているのではないか」とウートレッドを疑いはじめる。
そこへ、「スコットランドの軍勢がべバンバーグに向かっている。ウートレッドについては、何も報告がない」と報告するアゼルスタン。
それを聞いたエドワードは、進軍を決めてしまう。
エルスウィズ
アルドヘルムから、「陛下は強気で神が味方していると思っている。エルフウィアド(息子)エルフウィン(姪)そしてウートレッドの命など一切気にかけず襲撃する気だ」と聞いたエルスウィズは、息子はエセルヘルムへの怒りのあまり我を失っていると考え、「虐殺を避けるための南へ行く」とイーディスに同行を頼む。
エルスウィズがやって来たのはスティオラが仲間と潜む森だった。
エルスウィズは姿を現したスティオラに、「助けて欲しい」と頼む。
エドワード軍の進軍
エドワードは、「このままでは勝機を逃す」と言い、反対するアルドヘルムの忠告を無視し、進軍する。
アルドヘルムは、「狂気の沙汰だ」と言うが、「それでも従わねば」とアゼルスタン。
べバンバーグの砦で
捕らえられたフィナンとシトリック
ウートレッドたちは身を潜めながらエルフィンを捜すが、ウィットガーの臣下ヤーヒャに見つかってしまう。
ウィットガーは中庭にいるコンスタンティン王に、「あなたの兵士がここにいるのはなぜです?」と問うが、「私の兵士ではない。やられたな、ウィットガー卿」とコンスタンティン王。
ウィットガーは二人を捕らえると、拷問にかけて策略を吐かせることに。
ヘステンの最期
ヘステンは隙を見て逃げようとするが、エルフウィン姫を見つけてしまう。
迷った末ヘステンはエルフウィンの腕を掴み、「助け出してやる」と連れ去ろうとするが、取引の材料にされ、騙され続けているエルフウィンはヘステンを信用することができず、大声で助けを求めてしまう・・・・その声でやって来たのはコンスタンティン王。
ヘステンは、「姫に対して無礼な態度だった」と謝罪するが、コンスタンティンは剣先をヘステンの胸にあてがうと、「策略はバレている。お前の仲間を捕まえた。べバンバーグに来た本当の理由を話せば命は助けてやる」と迫るが、「私はただの商人です。仲間はいないし策略など知らない」と言い切るヘステン。
だがそれを信じるコンスタンティン王ではなかった。コンスタンティンはヘステンを刺殺すると、神父を呼び婚礼の儀式を行うと命じる。
進軍して来たエドワード軍
一方捕らえたフィナンとシトリックを拷問にかけ、策略を聞き出そうとするウィットガーに、「南から軍勢がやって来る」との情報が入る。
砦の外にはエドワード軍が!
それを見たウートレッドは、「早すぎる・・」と焦る。
アゼルスタンはひとり砦まで馬を走らせると、「サクソン王エドワードの伝言だ。エセルヘルムとエルフウィン姫を差し出せ。断れば要塞を包囲し、攻撃する」と宣言する。
感想
結局いつの世も、男を動かすのも翻弄するのも女、愛する妻や愛人、そして母親と言うことか。
そもそもシーズン1から出演し続けているエルスウィズ。
最初は神のみを信じる融通の効かない女だったけど、すっかり偉大な王の母親になったように思います。
涙を浮かべた瞳で語るエリザベス・ベタワースの演技は素晴らしいです
ヘステンについても登場した時を思うと、ファイナル・シーズンまでキーパーソンになるとは思ってもいませんでした。
なんせ最初にヘステンは登場した時はシークフリード&エーリク兄弟の手下(S2-01)でしたし、兄弟がスコットランド襲撃で出陣したあと、神父の発起であっさりエフォウィックを取られ、見世物にされていたんですもんね。それをウートレッドが助けてましたよね~。カレとも因縁があるんだな~。
最期は、良い行いをしてこの世を去ったヘステンは、ヴァルハラへ行けたのかな~?
さていよいよ次が「ラスト・キングダム」最後のエピソードです。
IMDbも9.6と高い評価がついているので、楽しんで観たいと思います。
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