ザ・クラウン # 7 知識は力なり(相関図あり)

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エリザベス女王が成長していく様が見れます。

# 7 知識は力なり Scientia Potentia Est あらすじ

自分の教養で政治家とセッションすることに限界を感じているエリザベスは、家庭教師を頼むことに。一方、ソ連が水爆実験に成功する。チャーチルは今こそイギリスが先頭に立ち、平和のために対処するべきだと考え、外務大臣イーデンをアメリカに派遣し、アイゼンハワー大統領の首脳会談を行おうとするが、イーデンの健康が問題になり、チャーチルまで倒れてしまう。

相関図

まとめ

エリザベスの不安

エリザベスは帝王学を学び、憲法を叩き込まれ、裁縫、詩の朗読はしたものの、それ以外の勉強(科学、文学、哲学など)を学んだことがなかった。
最近、政治家との会談も増え、一般教養がないことに気づいたエリザベスは、「ちゃんと話せるようになりたい」と言うが、「何かを話す必要はない。微笑んで聞いておけば良い」と意に介さない王太后。

エリザベスと政治家たち その1

1955年ソ連がカザフスタンで水爆実験を成功させた。

冷戦状態のアメリカとソ連。アメリカが1952年に南太平洋で水爆実験を行ったことに対抗し、カザフスタンで水爆実験し成功した。

それを受けチャーチルは、「我々が先頭に立ち平和を守るために対処するべきです。アイゼンハワーは世界の主導権を握ろうと躍起になっているが、アメリカは世界統治には未熟だ。彼らには経験豊かな我が国の導きと教えが必要です。外務大臣のイーデンをワシントンへ送り、アイゼンハワーとの首脳会談の約束を取り決めさせる。我々とソ連との友好関係を取り戻すためです」と言うが、健康問題を抱えているとウワサのあるアンソニー・イーデンを不安視するエリザベス。だがチャーチルは、「我々は健康です。保証します」と言いきる。

イーデン外務大臣の健康問題

だが渡米したイーデンが倒れてしまった
イーデンは病院のベッドから電話し、ボストンで手術を受けると言うが、「キミなしで首脳会議はムリだ。キミを頼りにしてる。キミがいないと困る。私にはキミが必要だ」とチャーチル。だがイーデンは、「命がかかっているんです」と電話を切ってしまう。その直後、チャーチルの容態はおかしくなる。

政治家のウソ

チャーチルが倒れたと聞き駆けつけたソールズベリー卿。
チャーチルは軽度の脳卒中で療養が必要だったが、「陛下に報告するな」と言い出す。ソールズベリーは、「陛下に隠すなど許されん。女王の名の元に国を動かしているんだ。定例の謁見に姿を見せなければ陛下も感づくことだ」と説得するが、チャーチルは秘書コルヴィルに、「インフルエンザで数日療養にしろ」と指示する。
だが問題はもうひとつあった。英米首脳会議だ。チャーチルが渡米できなくなった以上、首脳会談は延期するしかないと言うソールズベリーにチャーチルは、「アイゼンハワーをこっちに呼ぶ」と言い出す。

チャーチルは、”エリザベス2世の招待”の名目でアイゼンハワーをイギリスへ渡英させようと目論んだのだ

エリザベスはそれを了承、宮殿ではトミーの指示で晩餐会の準備が始まった

次期女王陛下秘書官の選択 その1

トミーの退職とエリザベスの希望

33年間4人の君主に仕えた女王秘書官トミーの退職が近づいていた。
トミーは今後は上級秘書官マイケル・アディーンが業務を継ぐと説明するが、「マーティン・チャータリスを女王秘書官にして欲しい」と要求、トミーは、「陛下がそうおっしゃるのなら」と承諾した様子を見せる。

エリザベスのオファー

エリザベスはマーティンを呼ぶと、トミーが退職したあと女王秘書官になって欲しいとオファーする。
マーティンは躊躇するが、「あなたに頼みたい」と言われOKする。
エリザベスはマーティンに、ユーモアのある家庭教師を捜してくれるよう頼む。

家庭教師ホッグ教授

現実を知る

「政治家たちと話すとき萎縮する。話の背景がわからず、理解できない。同等に話しができるようになりたい」と言うエリザベスにホッグ教授は、「物事を知らず、他人に頼りきりは良くない」と言い、学習レベルを知りたいと学歴を尋ねるが、何も答えられないエリザベス。”義務教育終了テスト”さえ受けたことがなかったのだ。

まともな教育を受けていないことを恥、「私はちゃんとした教育を受けてない」と苛立ちをぶつけるエリザベスに王太后は、「王女に必要な教育はした。私をダメな母親だと怒るけど、お父様と相談して教育を与えたし、もっと必要だと忠告する者もいなかった」と言う。

晩餐会への対処

エリザベスはホッグ教授に、「1週間以内に晩餐会でアイゼンハワー大統領と話しをしなければならない。カレの関心事のことなど知っておきたい」と相談、ホッグ教授は24時間もらえたら調査して戻ると約束。エリザベスは依頼する。

エリザベスと政治家たち その2

チャーチルの思惑

療養中のチャーチルの元にエリザベスから手紙が届いた。
だが手紙を読んだチャーチルの妻クレミーは、その内容から夫が陛下に病名、病状を隠していると気づき、「今、この国はまともなリーダーなしで放置されている」と夫の行動を諌めるが、「事実がバレたら辞職に追いやられる。有力後任のアンソニーも身体を倒れているんだ」とチャーチル。

そこへ秘書コルヴィルから、「アイゼンハワーの渡英が決まりました」と報告が入った。
チャーチルは、思惑(陛下からの招待をアイゼンハワーは断らない)どおりの結果に歓喜し、「アイゼンハワーが来るなら私はまたリーダーに返り咲ける」と興奮し、再び倒れてしまう

貫きとおすウソ

チャーチルが倒れた以上、首脳会談は中止にせざるを得なかった。
首相秘書コルヴィルは、陛下に報告すると言うが、「ダメだ。会談の中止はアメリカの都合としなければ。これまでのウソが陛下に知れたらただでは済まん」と言う。
結局首相官邸はエリザベスに、「アメリカの政治危機の関係で大統領の渡英ができなくなった。またチャーチル首相の体調の回復が遅れているので定例謁見は中止」と連絡した。

 

次期女王陛下秘書官の選択 その2

「女王秘書官を辞退します。上級秘書官マイケルが適任だと判断しました」と言うマーティンからの申し出を受け、それがウソだと見抜いたエリザベスはトミーに直訴する。

トミーの進言

改めて、「次期女王秘書官はマーティンを任命する」と宣言するエリザベスに、「はい、陛下の権利です。しかしそれが間違いです」とトミー。

宮殿にはしきたり、慣習がある。私情の優先は慣習から逸脱すると言うこと、一度私情を優先してしまえば、それが普通になってしまう。
ウィンザー公(伯父)の場合、すべての始まりは、バッキンガム宮殿に住みたくないと言うことからでだった。次に教会に行くのをやめ、サンドリンガムを売ると言い出し、ご機嫌取りを周りに集め、父王ジョージ5世に仕えた者たちをすべて解雇、ついには王位を放棄された。カレのエゴ、身勝手な振る舞いや私情優先で王家の腐敗は始まった。

そう説明されても、「私とマーティンはわかりあえてる。カレが秘書でいてくれたら味方がいると思える」と言うエリザベスにトミーは、「女王秘書官はマイケルがなるべきです。正しい選択をしてください。ただ最後に決めるのは陛下です」と言う

思わぬ事実の発覚

エリザベスはチャーチルの秘書コルヴィルを呼び出す。以前、宮殿秘書だったコルヴィルに、次期女王秘書としてふさわしいのはマイケルかマーティンかを相談したかったからだ。しかしエリザベスはコルヴィルから、思わぬ告白を聞くことに。
「宮殿秘書として働いていた頃のあなたを信頼していたし、率直に話せた」とエリザベスに言われたコルヴィルは、チャーチルの病気療養がバレたと勘違いし、チャーチルとソールズベリーから指示され病気のことを隠していたと話してしまう。

ホッグ教授の言葉

チャーチルとソールズベリーがウソをついていたと聞きホッグ教授は、「信用できない。老いぼれ共だ」と非難するが、「信用できないどころか憲法違反。だけど何もしない。それが私の仕事です」とエリザベス。だがホッグ教授は、「この場合、行動を起こすのも陛下の義務。知っておられるはず。間違っているのはカレです」と言う。エリザベスは、「聡明で威厳のある政治家たちを叱ることなどできない。知的な彼らとやりあっても敵わない」と言うが、「これは教養や知性の問題ではなく、道義と節操に関わる問題です。陛下は闘う術がないと言われるが、憲法のことは誰よりもお詳しい。それは陛下にしかない武器です。彼らを呼びつけて子どものように叱るのです。上流階級のイギリス人男性は乳母に怒られるのが好きですから」とユーモアを交ぜて助言するホッグ教授。

憲法の盾

チャーチル首相とソールドベリー卿をバッキンガム宮殿に呼んだエリザベス

ソールドベリー卿

最初に呼ばれたのはソールドベリー卿だった。
エリザベスはチャーチル首相が脳梗塞で倒れていたことイーデン外務大臣が病気療養中であることを知っているとした上で、「あなたは彼らと共謀し、この事実を私に隠しました。君主を騙し、適切な統治を妨げた妨害行為です。なぜです?亡き父はあなたのことを信頼していたのに違ったようですね、話は以上です」と言う。ソールドベリーは一言の反論もできず、退室することに。

ウィンストン・チャーチルとエリザベス

チャーチルを呼んだエリザベスは、「私は戴冠式で神にこの国の法と慣習に則り民を統治すると誓ったのを覚えておられますよね?その慣習に従えば、首相は心身共に健康であることが求められる。しかしこの数週間あなたは健康ではなかったし、その事実を私に隠しました。あなたの判断は政府と王室との関係を裏切るものです。それだけではない。あなたと私の個人的な裏切りでもあります」と言い切る。

エリザベスは幼い日、イーストン校副学長から学んだ憲法学を紐解き、「あなたのしたことは信頼への裏切りで、あまりに無責任であり、この国の安全に深刻な事態をもたらしかねなかった。身体は回復しましたか?公務に支障はないのですか。私はあなたに私の立場や役目に見合うだけの返答を求めます」と覚悟を聞く。
チャーチルは、「辞職の時が近づいていることを感じています。それは私が不健康で公務に耐えられないからではなく、陛下を立派な君主にして差し上げると言う義務を終えたと感じたからです。私は陛下の支えと寛大さと共に女王陛下の政府のリーダーとして引き続きお仕えします」と言う。

その後エリザベスは、トミーの後任者に、マイケル・アディーンを指名した。

感想

エリザベスが、自分に教養(数学、科学、哲学など)がないことに劣等感を感じる気持ちはわかる。
オールマイティーな人間などいないが、君主、政治家に民衆はオールマイティーを求めるし、そうであって欲しい。
「ユニークな家庭教師」と言うオファーで現れたのがホッグ教授だったので、おぃおぃマーティンと思ったけれど、マーティンはエリザベスに最適な先生をチョイスしたなと思います。

このドラマが勉強になるな~と思うのは、歴史もそうだけど、物の考え方です。
上級秘書であろうが、下級秘書であろうが仕事スキルに大きな差がないなら、気心の知れた相手を選びたくなるもので、そこに慣習を持ち込み、反対されれも、「固いヤツだ」としか思わないものだけど、トミーのように順序立てて説明されると、小さなことでも、それをOKにしたら、どんどん慣習が、ルールが崩れていくと言うのはわからなくないな・・と。

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