ザ・クラウン # 3 ウィンザー家(相関図あり)

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自分用に歴史背景等も追記しています。

#3 ウインザー家 Windsor あらすじ

妻エリザベスの王位継承がもたらす変化を実感する夫フィリップ。エリザベスはチャーチル首相から、戴冠式を1年以上先にするべきだと提案されて戸惑う。一方、弟のジョージ6世の葬儀に出席するため、愛を取り、退位したウインザー公爵がイギリスへとやって来るー・・・

相関図

まとめ

1936年12月10日

太后メアリーは、国民に向けて最後の挨拶すると言うエドワード8世に、「止めて頂戴。国王ではないあなたにそんな権利はない」と言うが、エドワード8世は、「一個人として伝えたいことがある」とウインザー城からBBCラジオで、「数時間前、国王、皇帝としての最後の職務を終えました。弟ヨーク公が即位した今、私はカレに忠誠を誓います。私は愛する女性の助けと支えを得られない状態で国王の重責を果たすことは不可能だと判断しました。弟には妻と子どもたちがいる幸せな家庭がある。私は新国王と国民の幸せと繁栄を心から祈ります。国王陛下万歳」と声明を発表した。
【ウィンザー公爵とは】
父ジョージ5世、母メアリー妃の長男として生まれた。幼名はディヴィッド。
ディヴィッドは1931年からアメリカ人の既婚女性ウォリス・シンプソンと交際していたが、1936年1月、父の国王ジョージ5世が崩御、ディヴィッドは独身のまま「エドワード8世」として王位継承
エドワード8世はウォリスの離婚を待って結婚する気でいたが、イギリス王室や内閣だけではなく、国民にも反対され、戴冠式を行う前に、わずか11ヶ月で退位を決断。王位を捨てたエドワードには、ウインザー公爵の称号が与えられたが、母メアリー、弟ジョージ6世の妻エリザベス王妃とは絶縁関係となった。

ウインザー公爵

家族にとってのウインザー公

公務のため住居のクラレンス・ハウスからバッキンガム宮殿へとやって来たエリザベスに、「お母様方との会合は20分、そのあと書類の確認です」と国王秘書トミー・ラッセルズ。
ジョージ6世の国葬準備が進む中、問題は、兄ウインザー公の参列のポジションだった。
エリザベスは、「そこでは私に近すぎる」と言う母太后の意見を踏まえ、チャーチル首相のすぐ後ろに決める。

母太后と太皇太后はウインザー公を嫌っており、「あの人は妻ウォリスとあだ名をつけて人を小馬鹿にする」と言い、チャーチルには、泣き虫小僧、エリザベスのことはシャーリー・テンプルと呼んでいると教える。

母メアリーとの対面

船でひとりイギリスへとやって来たウインザー公は、まず母(太皇太后)メアリーを訪ねる。

「気の毒だ、あの若さで」と言うウインザー公に、「思いやりのある私たち家族にとっての天使だった。自分のことなど考えたこともないはず。完璧な息子だった」とメアリー。
ウインザー公は、「母上のツラさは想像もできません。私たちは心配しています」と言うが、その言葉に、「あなたの妻の名は聞きたくない。誰にも歓迎されていないこの帰国を上手く凌げるようにその名は口にしないのが懸命よ」と釘を刺すメアリー。

亡きジョージ6世の家族との面会

太后エリザベス、妹マーガレットと共に伯父ウインザー公と面会したエリザベス。
ウインザー公は、「過去、意見の相違があったが、今は夫、父親、弟を亡くした者として、同じ立場で悲しみを分かち合おう。葬儀のあと2~3日滞在し、ニューヨークへと帰る。食事を共にして親交を深めたい」と言う。

マーガレットは、「過去のことは水に流して伯父上に優しくしてはどうか」と言うが、太后は、「カレはモンスターよ。王の重責が夫を殺したの。私は身勝手なカレを決して許さない。カレは王室のために何もしていない。カレが媚びた態度を見せるのは、多額の年金が目当て。騙されないで」と言う。

ウインザー公から妻ウォリスへの手紙

その夜ウインザー公は妻ウォリスに以下の手紙を書き送った。

家族は冷血で意地悪だ。喜びも愛もない。不格好な鼻のクッキー(太后)に見下され、怒りを必死に押さえた。シャーリー・テンプル(エリザベス)は母親を黙らせることもしなかった。だが私はキミの助言どおり礼儀正しくした。これまでどおりの関係を保ち、年金の増額を狙う。これはキミを招待しなかったことへの私からの復讐だ。王室の金庫を空にしてやる。

チャーチル首相との面会

フィリップの条件

毎週火曜日はチャーチル首相と面会日(20分間)だった。
夫フィリップはエリザベスに、「子どもはボクの姓を継ぎ、バッキンガム宮殿ではなくクラレンス・ハウスに住む、この2点を必ず伝え忘れるな」と言う。

慣例

チャーチルはエリザベスに挨拶の儀式をすると、「亡くなった国王陛下は私と国民にとって英雄だった」と言う。エリザベスはチャーチルに椅子と飲み物を勧めるが、チャーチルは驚き、「君主は決して首相に飲み物や椅子など勧めません。慣例で立ったまま面会することが決まっている」と言う。

チャーチルの提案

チャーチルはエリザベス2世の戴冠式を、来年の夏に予定しており、閣議でも通っていると言う。
エリザベスは驚き、「16ヶ月も待つのですか?」と言うが、「そうだ」とチャーチル。
結局エリザベスはフィリップの条件を話すことさえできなかった。

エリザベスとフィリップの子どもに、フィリップ姓:マウントバッテンを継がせたがっているのは、フィリップの叔父ルイス・マウントバッテン卿で、「長男チャールズがマウントバッテン家最初の国王になる」ことを画策している。

ジョージ6世の国葬

ウエストミンスター寺院でジョージ6世の葬儀は執り行われた。

マーガレットとピーターの恋

王太后の計らいで、王太后一家の会計監査として宮廷に残ったピーターは、マーガレットを呼び出すと、「妻が家を出ていった」と言う。「離婚訴訟を起こすの?」と聞くマーガレットに、「すれば職を失うし離婚歴がつく。名は傷つき、スキャンダルにさらされる」とピーター。しかしマーガレットは、「私が解雇させない。自由になれる。いつか再婚できる」と言い出す。

そこへフィリップがやってくる話し声が!ピーターはカーテンの中にマーガレットを隠す。
フィリップは航空術を学びたいと言い、元空軍のピーターに航空学校を紹介してもらいたいと言う。
話はすぐにまとまったが、運悪く、フィリップがデスクの上の女性のポーチを見つけてしまうが、「まぁいいさ、好きにやってくれ」と見逃す。

ウインザー家とマウントバッテン卿の策略

苛立つウインザー公

トミー・ラッセルズから無礼な態度を取られ、弟の葬儀に妻の同席を許されなかったことを恨み、何もかも放棄し亡命、ひっそりと暮らす代わりに年間1万ポンドの年金を約束されていたのに、「クッキー(太后)が王室の末端の人間にまで多額な年金は払えないと減額した。私は国王だった男です」と母メアリーに不満をぶちまけるウインザー公。

そこへハノーファーのエルストン王子が、「大事な要件がある」やって来た。
突然の訪問に驚くメアリーにエルストンは、「国中が喪に服す中、マウントバッテン卿が催した狩りに出席したが、そこでカレは”もうすぐ自分の名字が王家の名前になる”と自慢しはじめた」と言う。
メアリーは、「くだらない。家名はウインザーと定められている」と言うが、問題は、ウインザー家名は男系子孫にのみ受け継がれるもので、女系子孫の場合は別だったのだ(女性は夫の名字を継ぐことになっている)

メアリーは太皇太后はチャーチルの秘書を呼び、「重大な懸念事項がある。首相に伝えて欲しい。エディンバラ公爵(フィリップ)に関すること」と報告する。

チャーチル首相とエリザベス

チャーチルはエリザベスと謁見し、「お子さんたちがマウントバッテンを継ぐことは許されない。重大な過ちです。マウントバッテンはご主人が帰化された時に選択された名字、実際のお名前はデンマーク、ノルウェー及びギリシャの王家の名字。老いぼれの私の最後の使命は、陛下が立派な君主にして差し上げることです」と却下し、忠告するが、エリザベスは、「私は女王ですがひとりの女性であり妻。夫の気高さと強さに惹かれた。幸せな結婚生活を送りたい。我が家の安定が国の利益になり得る」と意見する。
チャーチルは仕方なく、内閣で検討すると言うが、エリザベスは、「検討ではなく通知してください。戴冠式を遅らせればあなたは権力を保っていられる。私が日取りに同意すれば、あなたは私の借りができる。夫の名字をを継ぐ件に味方してください。それから住まいはココ(クラレンス・ハウス)です。バッキンガム宮殿は仕事をする場所」と夫フィリップのため主張した。

保守党は老いぼれのチャーチルを辞任させ、イーデンを首相にしたがっていたが、戴冠式を指揮するチャーチルを辞任に追い込むことができずに手をこまねいていた
チャーチルの動きとウインザー公

首相官邸にウインザー公を招いたチャーチルは、「エリザベス女王の条件(子どもの名字をマウントバッテンにすること、住まいをクラレンス・ハウスにすること)はどちらとも閣議で却下された。どうかあなたから陛下に話して欲しい」と頼む。
ウインザー公は、「私がツライ時に力になってくれた」と協力姿勢を見せつつも、「こちらも1つ頼みたい」と、エリザベスにこれまでどおりの年金支給を頼んで欲しいと言う。
チャーチルは、「お任せください」と言うが、妻ウォリス・シンプソンに正式な称号が欲しいと言われ、「無理です。これまで何度もあなたを守ってきたが、そのたびに迷惑を被った。奥様への愛がすべてを破滅させた」と言う。それでもウインザー公は、「それが愛だ」と引かない。

エリザベス、伯父ウインザー公との謁見

エリザベスは伯父ウインザー公と謁見する。
ウインザー公のパリでの生活、ウォリス夫人との日常を聞いたエリザベスは、「イギリスや家族を恋しくないのか」と問うが、「妻を受け入れてくれればそう思うでしょうが、違う。罰として遠くへ行かされた」とウインザー公。するとエリザベスは、「だから私たちに意地悪なあだ名をつけてる。”シャーリー・テンプル”」と返す。
ウインザー公は少し罰が悪そうに、それでも、「この国は女王の方が上手くいく。あなたも例外じゃない」と言うが、「あなたは私に謝っていない。私が普通のイギリス人女性のように幸せに妻や母として暮らしたかっただろうと考えたことはないのですか?」とエリザベス。その言葉に、「すみませんでした」と謝罪したウインザー公。エリザベスは、「ありがとう。夫にも同じように謝罪して欲しい。フィリップも葛藤している。父はもういない。あなたからの助言を受けたいと思っている」と言う。
ウインザー公は、助言を受けたいと言うエリザベスに驚きながらも、「2つ助言したい」と言うー。

エリザベス女王としての決断

帰ってくるなり、「航空術を習う」と言うフィリップに、「内閣がマウントバッテンを継ぐことを許さなかった」と告げるエリザベス。フィリップは、「そんなの無視すればいい。イギリスで妻子に家名を継がせられない男はオレだけだ。叔父もマウントバッテン王家の誕生を楽しみにしてる」と言うが、「家名はウインザーでなくてはならない。そしてイギリス君主の家はバッキンガム宮殿よ、助言を無視できない」とエリザベス。
フィリップは、「どんな結婚なんだ?どんな家族だ?キミはボクの仕事も家も名前まで奪った」と言うと出て行ってしまう。

宣言

エリザベス一家はバッキンガム宮殿へと引っ越しすると、私と子どもたちがウインザー家の一員としてその名を継ぐことを宣言した。

感想

今回のエピソードは、たった11ヶ月で王位を退位した元エドワード8世、ウインザー公爵のエピソードでした。
描き方、感じ方の問題ですが、気高さは失っていないウインザー公。若くして父ジョージ6世国王を亡くしたエリザベスにとっては、何よりも頼りになる身内であることは確か。たとえ太皇太后や王太后がウインザー公を嫌っても。それを感じるエピソードでした。
そしてこのエピソードでは、「愛」が描かれていたように思います。
エリザベスがフィリップを思う愛、フィリップがエリザベスを思う愛、ウインザー公が妻ウォリスを思う愛、そしてマーガレットがピーターとの関係を続ける秘め愛。

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