ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ #18 価値あるもの

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#18 価値あるもの Five Miles West あらすじ

シャープはマックスの主治医をスタウトン医師に引き継いだ。スタウトンは、化学療法や放射線治療を受けることを先延ばしにするマックスに、ガンと向き合うよう話す。
高血圧、頭痛で運ばれて来て妊婦のリンは、緊急帝王切開になるが、彼女は代理出産していたのだったー。

 

まとめ

ガンと向き合うこと

新主治医スタウトン医師

主治医となったスタウトンは、治療(ケモ、ラジエーション)を予定通り受けていないマックスに、治療を受けるよう言い聞かせ、本日14時~の放射線治療は必ず受けるよう言う。
しかしマックスは、「ボクは特例でお願いします。病院を運営しなければならないので、柔軟に対応して欲しい。今日の治療も受けれそうなら受けます」とサラッと言い切る。
スタウトンは、「必ずラジエーションは受けてもらう。治療効果は蓄積され、キツくなっていくがそれが治療。医療ディレクターを降りることも考えるべき」とハッキリ言う。

スタウントンの行動

14時にラジエーション治療室でスタウトンはマックスを待つが、カレはやってこなかった。
スタウトンは、マックスが勝手に予定を変更したと知り、マックスの部屋に鍵をかけ、「カギは預かっている」とメモ書きをドアに貼りた。

カギを取りに来たマックスにスタウントンは、「仕事を理由に治療をしないなんて、まるで自ら望んで死を選んでいるようだ。あなたのやり方ではガンには勝てない。死にたいの?」と問いただす。
「いいえ」とマックス。
スタウトンは、「今からラジエーション治療を受けなさい。治すためよ」と言う。

 

医療費未払い医療費問題

理事長となったカレンは、未払い医療費請求書を売却しようとする。
それを知ったマックスは、患者の借金を取り立て業者に売るなんて患者が破産してしまうと訴えるが、医療費回収は急務だとカレン。
「ボクにアイディアがある。任せて欲しい」と言うマックスに、カレンは24時間待つと言う。

医療費未払いの患者を病院に呼んだマックスは、それぞれが得意とする技術を提供することで支払いとする ”バーター取引” を持ちかける。
例えば、配管工に病院配管の修理を無償で、電気工には電気配線の無償修理を・・・

しかしカレンは、「バーター取引がアイディアなの?病院中がフリーマーケットになってる。こんな方法は今すぐ止めて!」と言う。
「ここは公立病院です。我々は支払い能力に関係なく誰でも助けるんです。患者の信頼を裏切っちゃダメなんだ。お金のことで患者を追い込むなんて許せない」と抗議するが、カレンは、「今回限りにして。理想郷のようにはいかないわ。病院運営にはお金が必要なのよ。あなたに協力はするけど、私に逆らえば、あなたを葬るわ」と宣言する。

ロビンの運命

緊急帝王切開

妊娠39週のリンがERに運び込まれた。
激しい頭痛を訴えるリンの血圧は290台、胎児心音もダウンしていたため、カンデラリオの決断で緊急帝王切開による出産をすることに。
無事元気な男の子が生まれるが、リンは血圧が下がらず、意識も回復しない。

 

代理出産だった

当初、夫と思われていたマイケルは、リンの友人とわかる。
実はリンはマイケルと有償で契約を結んで代理出産したのだった。
「代理出産契約はニューヨーク州では違法なので母親の許可なしにあなたに赤ちゃんを引き渡すことができない」と言うマックスに、マイケルは、「リンに聞いてもらえればわかる」と答えるが、リンは出産後も意識不明のままだった。
赤ちゃんは病院側で預かることに。

ロビンを取り上げられたマイケルは、子どもの権利擁護担当になったフロムに、”公証人の認証がある契約書” を提示し、反論するが、その書類はニュージャージー州のものだったためニューヨーク州では効力がないのだった。
マイケルは、「ほんの8キロ西なら親権者はボクなのに」と嘆く。

 

リンの両親

病院にやってきたリンの両親に彼女の状態を説明したマックス。
両親は、リンが遺伝的関係がない子どもを妊娠、出産に至ったことを知っていたため、「親権放棄の書類に署名して欲しい」とフロムが言うと、「お金を払って代理出産させた男に渡せない。娘が残してくれた唯一の子よ」と親権放棄を拒否する。

簡易裁判

判事は、「リン氏の意思も契約書も明確だが、州をまたぐ紛争を裁く権限がこの裁判所にはないため、不本意な命令を出さざるを得ない。上級裁判所で解決するまで親権者は未定。福祉局の保護下で施設へ入所させる」と言う。
「遺伝子的父親と産みの母親の両親がいて、望まれて生まれた子なのに施設に入れるのですか?」とマックスは食い下がるが、覆られなかった。
フロムはマイケルに、「ロビンが施設に入ったら、今のキミ以上にツラい思いをする。諦めるのではなくて、与えるんだ。あなたの息子さんにとって1番良い人生を。たとえ離れても」と助言する。

 

マイケルの判断、リンの両親の判断

リンの状態はかなり危険だとカプールから聞かされたマイケルは、「リンは素晴らしい女性です。ボクは訴訟を取り下げます。施設に子ども入れられない。ロビンには愛してくれる人が必要です。リンを育てたあなたたちなら大丈夫だ。ロビンに愛してると伝えて」と言う。

するとリンの両親は、「娘の意思を尊重するべきだわ」と言って、ロビンをマイケルの託すことに。

 

ダーニアのウソと本音

嚢胞性線維症を持病に持つ12才のダーニアが、郊外学習中に倒れ、ERへ搬送されてくる。
色々検査するも、持病の悪化とは考えにくかった。
病院に駆けつけた母親から話しを聴くと、生まれてくる赤ちゃんのために家を改装中だと言う。
それが原因か?と思われた時、心室頻脈で意識を失ったダーニア。

治療を施し、原因を探るシャープとレイノルズ。
シャープは、「12才なのに成績はトップクラス。ボランティア活動も積極的にやってる素晴らしい娘なの」とマックスに相談する。
マックスは、「12才なのに頑張り過ぎてる。何か薬でも飲んでるのかも?」と言う。

レイノルズとシャープは母親に話すが、「絶対にそれはない」と断言し、カバンを見て貰っても良いと言う。
カバンを調べたふたりは、線維症の薬をほとんど飲んでいなかったことを知る。
「わざと飲まなかったの?なんでそんなこと・・」と母親は衝撃を受ける。

原因が分かり、治療を受けたダーニアは意識を取りもどした。
母親が薬を飲まなかった理由を聞くと、「私が薬を止めても、ママは気づかなかった。分かって欲しかったの。赤ちゃんが生まれて来たら、ママは私にまで手が回らなくなるって」とダーニア。
ダーニアの母親は、「ナゼ次の子を妊娠するまで12年も待ったと思う?あなたが自分で自分のことができるようになるまで待っていたからよ」と言ってダーニアを抱きしめた。
シャープはその姿を見て安心するのだった。

カプールとエラ

息子ロハンとエラを傷つけたカプールは、もう一度謝りに行くが、エラの態度は頑なだった。
その時、カプールはエラが身につけていたブレスレットを見て、一気に表情を変える。

カプールの部屋を訪ね、「ロハンにもらいましたがこのブレスレットは奥さんのものね?」とエラ。
頷いたカプールにブレスレットを返しながらエラは、「親子の問題に立ち入る気はないし、あなたを傷つける気もなかった」と言う。
カプールはブレスレットを握りしめ、涙を流した。

エラの前に木箱を置きカプールは、「これは先祖代々伝わる装飾品で、母から娘へ受け継がれる。妻の死後、私が形見として持っていたんだ。でも、この2年、ブレスレットだけがなくなってた。私はロハンがドラッグを買うために持ち出し、金に変えたのではと疑い、本人が否定するのに、妻の墓の前で、息子を嘘つき呼ばわれしてしまったんだ。話しを聴くべきだったのに。ロハンも母を愛していたから、母を感じるものが欲しかったのに。これを母親からの贈り物だと言って、ロハンに渡し欲しい。そして、私が謝っていたと伝えて」と木箱を託した。

シャープの決断

卵子凍結を決断したヘレン。
病室にはパンタキの姿もあった。
ヘレンは付き添ってくれたパンタキにお礼を言うと、「キミが子どもを欲しい気持ちはわかる。ボクは手伝うことができる」と言い出す。

シャープはパンタキに、「あなたの提案はうれしかった。でも受け入れられない。あなたに夢中だけど今は、まだ早すぎると思う。今の関係を気に入ってる」と。
パンタキも、「それはボクもだ。ボクらの可能性に捕らわれてしまったけど」と
ふたりは急がず、時が来るまでこのままでいることを確認しあった。

マックスの本音

治療を受けたあとのマックスを見たシャープは声をかける。
「スタウトン先生の患者さんはみんなそんな表情をするわ」と声をかけるシャープにマックスは、「態度を改めろと言われた」とマックス。
「そのために主治医を頼んだの。ガンの治療を第一に考えて」とシャープが言うと、「立ち止まればガンに追いつかれるような気がして走り続けてるんだ。だってボクは何も成し遂げてない。死ぬ時は後世に価値あるものを残したいんだ。ガンはボクの目の前からすべてを奪い去っていく・・」とマックス。
シャープは、「見るところを見ていないからよ」と言って、カフェの壁に描かれた患者の絵を見せた。
それは、”バーター取引” した患者が描いた絵だった。

 

感想

マックスが仕事を理由にして、化学療法や放射線治療をキャンセルするたびに、結局、マックスは現実逃避している。ガンと真っ正面から向き合っていないと思っていました。
今回、主治医がシャープからスタウトン医師に代わり、そこが問題になりましたね。
確かに、精力的に働くタイプの人は、治療(ケモやラジエーション)を受ける事で、一気に仕事量がダウンします。
それは、副作用である激しい倦怠感や吐き気のせいです。
きっとそれがイヤなのかなと思っていましたが、マックスはやっぱり ”死” に対して恐怖も感じているようです。
医者ですからね、だいたいの予測は付きますもんね。

こじらせカプール先生は、ロハンに妻の形見を託しましたね。
エラはロハンに渡してくれると思うけど、なんだか表情を見ていたら不安になりましたが

 

 

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