ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ #8 冒すべきリスク

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#8 冒すべきリスク Three Dots あらすじ

シャープは心臓の状態が悪く、ガン手術は危険だと考えている患者がいるとマックスに相談する。
偏頭痛を訴えるエイミー。カプールは心因性の頭痛ではないか?と考え、フロムを紹介するが、エイミーの母親は、それを受け入れられない。
マックスは、明日から化学療法を受けることになる。

 

まとめ & 感想

マックスの不安

マックスは、明日からの治療を前にシャープから、いつスタッフにカミングアウトするのかと聞かれるが、内緒にしたいと言う。
「4日後から吐き気が始まり、2週間後には胃ろうから栄養を取ることになる。髪は抜けて体重は落ちる。皆が気づく」とシャープ。
ほんとうは、”精密標的療法” を受けたいマックスだったが、危険な治療法であり、悪化した例もあるとシャープは賛成しないのだった。

 

局所進行性膵臓ガン ラビ

ラビの選択

進行性の膵臓ガンのラビは、手術適応だったが、検査結果で心臓がオペに耐えられないと分かる。
シャープは、オペを勧めたくないと言うが、マックスは、「治療は患者が選ぶべきだ」と言いふたりはラビに事実を告げる。

シャープから「心臓の状態が悪くオペ中に亡くなる確率は9割。逆にオペをしない場合、約1年の残りの人生を家族と穏やかに過ごすことができる」と説明を受けたラビは「難しい選択だ」と言いしばらく考えると言う。

ラビは、手術をしない選択をする。
「望み通りじゃなくても現状を受け入れる」と言うラビをフクザツな気持ちで見つめるマックス。

 

ひとりの人間として

マックスは<治療をしない>選択をしたラビに、「医師グッドウィンとしてじゃなく、マックスとして質問したい。ボクはあなたのような決断を下せる気がしない。あなたは死を前にして、穏やかで、心底落ち着いて見える」と尋ねる。
ラビは、アブラハムの教えの話をし、「難しい選択だが、幸せと思える道を選ぶべきだ」と言う。
マックスはガンであることを告白し、「明日から化学療法を始める。治療がとても怖い、イライラして怒りを感じてる。どうすればいいのか・・」と言う。
「人生は変わってもキミは変わらない」ラビはそう励ます。

選択を変えたラビ

ラビがオペを受けると聞き、マックスはオペ室へ急ぐ。
マックスは、「ボクの影響でオペを決めたなら、明らかなボクの倫理違反だ」と言うが、「残念ながらキミの影響だ」とラビ。
続けてラビは、「自分で決めた。自宅で療養も良いが、ガン患者のまま生きるのはイヤだ。オペを受ければ、成否はともかくガン患者じゃなくなる。冒すべきリスクがある」と言ってオペ室へと入って行った。

オペ中、マックスはラビの妻と話をする。
マックスは、ラビの選択を恨まないか?と聞く。
ラビの妻は、「それがカレだもの」と答えた。

ラビのオペは順調だった。

 

エイミー 21才大学生

エイミー

カプールの診察を受けるエイミー。
偏頭痛に悩まされており、あらゆる検査の結果、治療が必要な病気は見つからなかった。
カプールは、「原因はストレスかも。カウンセリングを受けてみては?」とフロムの名刺を渡すが、エイミーの母親は、中国語で「そんなものを受けたら異常者と思われる。赤の他人に恥をさらさないで」と不満げな態度で名刺を奪い取るようにして診察室を出た。

しかしその後エイミーは、母親の目の前で、ホームから電車に身を投げてしまう。
ERに搬送されて来たエイミーは、運良く線路の真ん中に落下したため、一命を取り留める。

エイミーの母親

カプールとフロムは、エイミーの状態を説明し、心の治療が必要と言うが、母親は、「娘は正常です。電車に飛び込んだんじゃない。勘違いしないで。足を滑らせたの!」と言い切り、怒って帰ってしまう。

エイミーの苦しみ

フロムは、「うつ病だが治せる。まずは助けを求めることだよ、対話療法から始めよう」と言うが、エイミーは、「両親に弱虫に思われる。両親の保険だから治療を受けたらバレる。治療を受けたら私を許さないわ。ムリよ」と拒否する。

フロムは、両親には精神科治療を受けることを話さず、ニセ治療を受けることにして、週3回の対話療法を受けないかと提案するが、エイミーは、親を騙すことはできない。バレれば母親に非難され、愛してもらえなくなると訴える。

家族を騙すことはエイミーに余計にストレスを与えることになると判断したフロムは、マックスとカプールに、母親を巻き込んで治療するべきだと進言。
カプールは、「お嬢さんが自殺を図ったことは、分かってるハズです。子どもに助けが必要と分かると、親は自分を責めます。完璧な親などいない」と説得する。

 

エイミーの本心

エイミーは、朝、起きる前が何よりもツラいと言い、何もかも上手くこなせない自分がツラくて起きられない。母に私の気持ちを打ち明けられたらといつも考える。
”自慢の娘でいるのは大変なの”って・・と号泣する。

それを影で聞いていた母親は、「知らなかった」と言って娘の側へ行く。
カプールとフロムは、母親も治療に参加してもらうとエイミーに告げる。
母親が、「あなたが大切なの」と言うと、エイミーは、「ごめんなさい。助けが必要なの」と号泣する。
母親はエイミーの手を取るのだった。

疲弊していくブルーム

ブロンクス病院の夜勤明けでニュー・アムステルダム病院のERへとやってきたブルーム。
疲れが隠せず、集中力も切れ気味のブルームに、看護師のケーシーは、医者の30時間以上の連続勤務はミスが36%増えると指摘するが、ブルームは「平気よ。私は分けて眠ってる」と言いながら、隠れて向精神薬を飲み仕事を続ける。

イーヴィーはレイノルズの誕生日が近いと言い、何をプレゼントするべきか?カレが好きなものは何か?と事細かに相談に来る。
ブルームは何とかそれをやり過ごす

しかし限界を感じたブルームが、当直室で仮眠を取っていると、患者の様子がおかしくなる。
ブルームは、的確な指示ができず、看護師やインターンは、「早く指示を!」焦るが、結果的に患者を助けた。

ブルームが仮眠室へ入ろうとすると、またイーヴィーがレイノルズのことを聞きに来る。
とうとうブルームは、「カレとは数回寝ただけの中だからわからない」と言ってしまう。

 

その他

カプール

カプールは息子に会いに行く。
カプールは息子が好きなバスケの試合を一緒に観戦しないかと誘うが、「今夜は依存症を1年間克服したメダルをもらう日なんだ。父さんも来るかぃ?」と息子は言う。
息子にとって1年間、依存症を克服できたことは喜びであり、共有したいことだったのに、カプールは、参加すると言わず、「来週、ゲーム観戦しよう」と言う。

しかしその夜、カプールは依存症の会を覗き、息子がメダルを受け取るのを見た。
息子は自慢そうにメダルを見せるのだった

イーヴィーとレイノルズ

ブルームがレイノルズの寝たていたと知ったイーヴィーは、親友のブルームの気持ちを思い、フクザツになる。
しかしレイノルズは、イーヴィーからのサプライズパーティーに、ご機嫌なのだった。

 

シャープの苦悩

シャープは精子ドナーを捜すが、中々決断できないでいた。
シャープには心残りがあると言う。
過去、内科医だったムハメドと恋に落ちたシャープ。カレからプロポーズされ、幸せだった時に、脳動脈瘤破裂でムハメドは亡くなる。
精子ドナーを選ぶ自分は、カレを裏切ってる気がすると言うシャープ

 

マックスの決断

マックスはシャープに「明日の治療は ”精密標的療法”を試したい」と言う。
「危険過ぎる。治療計画を立てたでしょ」シャープは言うが、「ケモは犠牲が多い。病院の仕事もしたいし、妻と子どもとも過ごしたい。ボクはガン患者でいるより自分らしくいたい。冒すべきリスクだ」とマックスは言う。

 

 

息子のメダル授与にカプールが行くことができたことは、父としてのカプールの成長ですね。
ドラマを見ても思うけど、子どものために親もまた日々成長しなきゃならないワケです。
カプールが言うように、「完璧な親」などいないのだしね。

ブルームのことが心配ですね。
彼女の状態は、レイノルズだけが原因なのかしら?
たったひとりの男のことで、自分のキャリアを失うようなことだけは、して欲しくないなと思います。

マックスは、患者から勇気をもらい、ケモではなく、シャープが危険だと言う”精密標的療法”を受ける決断をしましたね。
治療に、何が正解ってないと思うのです。
結局、治療を受ける本人が、それを納得して選ぶことがベストなのだと私は思うので、良い結果に繋がることをただ祈りたい心境です。

 

 

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