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主なキャスト
キャスト名 | 説明 |
---|---|
ヴァレリー・レガソフ | 核物理学者 ソ連が独自開発したRBMK炉専門家 |
ボリス・シチェルビナ | ソ連閣僚会議副議長。 エネルギー部門責任者 |
ウラナ・ホミュック | 核物理学者 原発事故の原因究明に奔走 |
タラカノフ将軍 | 将軍 |
アナトリー・デイアトロフ | チェルノブイリ原発の副技師長 事故当日、原子炉の運転実験を指揮 |
ピカロフ大将 | 軍司令者 |
チャルコーフ | KGB会長 |
ヴィクター・ブリュハーノフ | チェルノブイリ原子力発電所 所長 |
カドニコフ | 判事 |
ステパシン | 検察官 |
ジンチェンコ | 医師 |
グルホフ | 炭鉱頭領 |
ニコライ・フォーミン | チェルノブイリ原発の技師長 |
ミハイル・ゴルバチョフ | ソビエト連邦共産党書記長 (政府最高権力者) |
■ワシリー・イグナテンコ | プリピャチの消防士 原発事故発生直後の現場で消火活動に当たる |
リュドミラ・イグナテンコ | ワシリーの妻 |
アナネンコ ベスパロフ バラノフ | 貯水槽の水を抜くために志願した3名 |
#3 KGB Open Wide, O Earth あらすじ
事故から4日後、被曝した消防士の妻リュドミラは夫が転送された病院に駆けつけ、絶対に彼に触れないという条件で面会を許される。現場では火災は消し止められるもメルトダウン(炉心溶融)が始まっており、汚染された水が大陸中に流出する恐れがあると気付いたレガノフは、避難区域を拡大するようゴルバチョフ書記長に訴える。ホミョクは事故当時の状況を作業員に直接聞くため彼らが搬送された病院に向かう
まとめ
志願した3人の作業員
3人は、再び手動でライトを点灯させ、胸まで水に浸かりながらも仕切弁を開放して戻って来た。
拍手で迎えられ彼らは、シチェルビナとレガノフに、”やり遂げた” と合図を送るが、彼らの末路を知っているふたりは複雑な気持ちだった。
1986年4月30日 4日後
新たな危険
レガソフは、「200キロ先のゴメリ州でセシュウム137が検出されたのに、避難区域が原発から30キロ圏内と定めたのは間違いだ。官僚や党員の無知で大勢の人が犠牲になっている」とシチェルビナに抗議するが、「決定事項だ。口を慎むんだ」と言われてしまう。
ピカロフ大将は、「炉の温度が上昇し、ジルコニウム95が急増している」と報告する。
それはつまり、炉心溶融(メルトダウン)が始まったことを示していた。
モスクワ第6病院
面会謝絶の夫ワシリーと会うため、リュドミラは賄賂を渡し、入館証を受け取るが、ジンチェンコ医師は会わせられないと言う。
それでも面会したいと食い下がるリュドミラに医師は、「30分だけ。彼には絶対に触れないで」と制限をつけ許可した。
しかしリュドミラが見たのは、病室で笑いながらトランプをして遊ぶ夫と、同僚たちだった。
ワシリーは突然の愛妻の面会に、喜び、抱き合う。
その夜、ワシリーの泣き叫ぶ声で、廊下で眠っていたリュドミラが目覚め病室へ行くと、そこには昼間とはまったく違う状態になったワシリーがいて、痛み苦しんでいた。
(顔~全身が焼けただれた)
1986年5月2日
現実を理解していない党幹部
シチェルビナはゴルバチョフ書記長に電話し、以下を報告。
・もうすぐ鎮火する
・貯水槽の水を抜き、水蒸気爆発は回避した
・しかし炉心の溶解が予想より早く起こり始めている。
・土台のコンクリートはもって6週間。
・このままでは50%の確率で溶け出て地下水を汚染するだろう。
・汚染した地下水はドニエプルツ川の支流プリプチャ川に流れ出る。
・そうなった場合、5千万人の飲み水が汚染され、農作物、畜産にも使用できない
よって打開策として、熱交換器を地下に設置し、燃料を冷却するために、連邦すべての液体窒素が必要だと伝えた。
レガソフは、「避難区域を広げるべきです」と電話に割って入るが、ゴルバチョフ書記長からは、「ルイシコフ首相の決定だ。蒸し返すな。キミの仕事は事故の終息だろ?いつ終わるのだ?」と言われてしまう。
まったく現実を理解していないゴルバチョフにレガソフは、「チェルノブイリが安全になると言う意味なら、プルトニュウム239の半減期は2万4千年なので、生きてるうちには終わりません」と言うと電話は切られた。
KGBの陰
断るレガソフを強引に散歩に誘ったシチェルビナは、放射線を浴びた消防士、制御室職員、作業員、仕切弁を開放するために志願した3人の身体はこれからどうなるのかと聞く。
大量放射線被曝後の人間の末路
電離放射線が細胞組織を破壊するため、皮膚は水疱ができ黒ずんでいく。
一時的に症状が落ち着き回復の兆しを見せるが、1~2日で急変。
骨髄がダメになり免疫系が壊れ、臓器、軟部組織が腐りはじめ、出血する。
モルヒネが効かない想像を絶する激痛に襲われ、3日~3週間で死に至る
「それが彼らの末路です」と言うレガソフに、「我々はどうなる?」とシチェルビナは聞く。
「DNAが傷ついた。じきにガンか再生不良性貧血になります」
レガソフは隠さず、率直に伝えた。
「そうか、なら我々はまだマシだな」とシチェルビナ。
そしてシチェルビナは顎で後方の2人組の男女を見るよう促すー。
それは、レガソフがホテルのバーで声をかけられたカップルだった。
「だから散歩に出たんだ。対策本部も、我々の部屋もバスルームも盗聴されている。ずっと見張られてるんだ。彼らがこうして姿を見せるのは、”警告”だ」とシチェルビナは教えた。
あの夜、何があったのか・・・
ホテルに戻ったレガソフは、バーにいるウラナ・ホミュックと話す。
ふたりは炉心溶融(メルトダウン)の対処として、「熱交換器設置」で一致した。
「ナゼ、原子炉は爆発したか?」
ふたりは、どれだけ考えても「爆発はあり得ない」と言う結論になる。
レガソフはホミュックに、事故の経緯を調べて欲しい。彼らが生きているうちに聞き、原因を突き止めないとまた、事故が起こると頼む。
「気をつけけて」と言うのを忘れずにレガソフは付け加えたー。
1986年5月3日 ロシア共和国トゥーラ
炭鉱夫への依頼
石炭相シャドフは炭鉱現場へ行き、頭領グルホフや炭鉱夫らに、「全員、道具をまとめてクルマに乗れ。行き先は機密だ」と指示する。
「ここは我々の炭鉱だ。理由も聞かずに出てはいけない」とグルホフ。
シャドフは、「チェルノブイリで仕事をしてもらう。核燃料が地面に染みこめば、キエフから黒海までの水が汚染される。永久に。それを食い止めてもらいたい」と頼んだ。
男たちは、それだけの言葉で、全員がチェルノブイリでの作業任務に就くことを決めた。
作業内容
炭鉱夫100人が到着すると、彼らにマスクが配られた。
部屋に通された頭領グルホフは、「マスクに効果はあるのか?」と開口一番言う。
レガソフは、
・土台のコンクリートの下に、液体窒素を使う熱交換器を取り付けて欲しい
・建屋からできないため、地下から作業して欲しい
・土台の上は、メルトダウンしている原子炉。
・猶予は6週間。
・地盤が崩れるのを防ぐため重機は使わず手堀り作業のみ
・150mのトンネルを掘り、30m四方の熱交換器用の空間を作る。
・深さは12m(放射線から防御するために必要な深さ)
と作業依頼をする。
グルホフは、昼夜ぶっ通しで作業しても400人の人手がいると言い、「こんなところに仲間を長居させたくない。今から作業をはじめる」と言う。
急変したワシリー
他の同僚は全員別室に運ばれた。
リュドミラは夫ワシリーの側で看病を続ける。
その姿は、3日前とはまったく違う状況だった。
1986年5月6日、事故から9日後
作業する炭鉱夫
メルトダウンは続いていた
炭鉱夫は手作業で掘削作業をするが、トンネル内の気温は50℃もあり、ツラい条件だった。
グルホフはピカロフ大将に、「トンネル内は50℃、マスクをして作業するには送風機がいる」と要求するが、送風機を使うと危険な散りが舞って肺に入ると言って却下される。
夜になり、シチェルビナは、「鎮火が確認された。トンネル工事も順調に進んでいる」とレガソフに報告するが、炭鉱夫はあまりの暑さに全裸となり作業をしていた。
グルホフはシチェルビナに、「終わったら皆の面倒を見てくれるか?」と聞くが、シチェルビナの返事は、「分からん」だった。
急変したワシリー
もうワシリーの身体は溶け出していた。
ジンチェンコ医師はリュドミラがいることに驚き、ここにいては危険と帰るように強く言うが、「夫をひとりで死なせたくない」と訴えるリュドミラを拒否できず、ビニール幕の中に入らない条件で許可する。
しかしリュドミラはそれを破り、ビニール幕の中へ入り、夫の手を握りながら、「赤ちゃんができたの」と報告する。
ホミュック博士の聴取
ディアトロフ
ホミュックは、事故当日、実験の指揮をしていたディアトロフ副技術長に話を聞こうとするが、「さっさと出て行け」とまったく話しが聞けなかった。
レオニード・トプトゥーノフの話
原子炉制御担当上級技師のレオニードは25才だった。
レオニードは鼻から血を流しながらも、”あの日”にことを話したいと言う。
出力が200からいきなり400メガワットに、あっと言う間になった。
出力が上がったことを報告したら、アキーモフが緊急停止ボタン(AZ5)を押した。
それを聞いてホミュックは、「あり得ない」と言うが、「誓ってもいい、押すのを見た。その直後、爆発したんだ」とレオニード。
ホミュックは、「何ですって?」と言葉を発してしまう。
アキーモフの話し
爆発の前にボタンを押した。間違いない。
どうして爆発したんだ?
処置は正しかった。俺は間違っていない。
アキーモフはハッキリと証言した。
逮捕されたホミュック
ホミュックは、ビニール幕の中に入り、夫の手を握るリュドミラを見て驚く!
そして、「立ちなさい!出なさい!早く!」と部屋の外へ抵抗するリュドミラを出した。
「やめてよ!」と叫ぶリュドミラの声で、駆けつけたジンチェンコ医師にホミュックは、「どういうこと?ビニール幕に入り、彼に触れてた!妊婦なのに。無防備な状態で面会させるなんて、この深刻さが分かる?報告するわ。このことは世間に知れ渡るわ!」と言う。
そこへ、男ふたりがやってきて、「何が知れ渡るんだ?」と言う。
KGBは、ホミュックの行動を見張っていたのだ。
ホミュックはKGBに逮捕される
1986年5月7日 モスクワ
ホミュック博士がKGBに逮捕されたとレガノフはシチェルビナから聞く。
政府委員会で
「ヘリ隊のおかげで鎮火し、炭鉱夫は水の汚染を防ぐため全力で掘削作業をしている。何より再爆発の危険は去った」
シチェルビナの報告で、作業を行った彼らに対して敬意の拍手が送られる。
今後の作業についてレガノフが話す。
・2600万平方キロメートルの土地が放射能汚染されたので、
このエリアの住民は速やかに避難させるべき。
・家畜、野生動物も汚染された可能性があるので殺処分するべき。
・石、木、地面も放射性核種を吸収している。
風と雨による拡散を防ぐため、約100平方キロメートル範囲の木々は
すべて切り倒し、地表面の土は、は剥ぎ取って埋めるべき。
・4号炉を覆うように密閉する構造物を建設する必要があるが、
その作業は3年を要し、延べ75万人(医療関係者、建築技術者含む)が必要。
しかし、うち数千~数万人が死亡するだろう
ゴルバチョフ書記長は、すぐに始めるよう指示する。
追い詰められて
KGB第1副議長チャルコーフは、ホミュック博士を逮捕した理由を教えて欲しいと言うレガソフに、「いちいち関与していない」と言い捨てるが、レガソフは一歩も引かない態度で、「我々を尾行させている。我々の仕事を信用できないのか?」と迫る。
「信用している。だが確認がいる」チャルコーフは言い、ホミュック博士の釈放は認めた。
ホミュック博士の釈放
レガソフはホミュックを迎えに行く。
ホミュックは、「ディアトロフは話そうとしない。アキーモフとは話せたけど・・顔が失くなっていた・・」と言う。
「やめたいのか?」とレガソフから聞かれ、「それは許されるの?」とホミュック。
レガソフは、炉心溶解(メルトダウン)について見解を聞く。
ホミュックは、燃料がコンクリートを溶かす確率は40%と考えていると言うが、レガソフは、「50%と考えているが、いずれにせよ推測に過ぎない」と。
そして、「燃料が地下水に溶け出すかも知れない。炭鉱夫たちが何百万人の人々を救うかも知れないが、逆に無駄死に終わるかも。私はもうイヤだ。やめたい。だがムリだ。私にも君にも選択の余地などない。権力者の愚かしさやウソや圧力に嫌気が差しているのに逃げられない。この難題の答えを見つけ出すまでは。」と言う。
ホミュックは、事故があった夜、彼らは実験していたが、炉を停止させるためにアキーモフもトプトゥーノフもボタン(AZ5)を押した。しかし爆発は、ボタンを押した後だったと聞いたと言う。
「そんなことはあり得ない」と言うレガソフに、「過ちを隠すためのウソかも知れない。でも、私は信じる」とホミュック。
レガソフは、「追及するべきだ。あらゆる可能性を」と言う。
ホミュックはもう一度病院で話を聞くと言うが、彼らは既に絶命していた。
7名死亡
消防隊員、原発職員7名が亡くなった。ワリシーも。
彼らの遺体は、鉄製の棺桶に収め、溶接され、土葬にされる。
7つ並べられた棺桶にはコンクリートが流しこまれ、二度と掘り起こせないようにされた。
感想
貯水槽の水は無事、3人の志願者のおかげで抜き、水蒸気爆発の危険は去りました。
が!
抜いた汚水も、当然、放射線汚染されてるワケですよね?
で、それをフツーに流したワケですよね
めっちゃ恐ろしいことです。
福島原発の時、この汚水をどうするか・・と言うのも問題になっていましたもんね。
夫ワシリーに会うため、ロシアの病院へ行ったリュドミラ。
面会謝絶だって言うのに、お金を渡されたら入館できたり、ダメだと言いながら30分だけと面会させたり、病院関係者もまったく放射能被曝の怖さを分かってなかったんですね、80年代において、恐ろしいことです。
私は、医療従事者なのであえて言いますが、被爆者への対応の仕方を私たちは習いました。
だから、被爆した患者からも放射能が出ていること、素手で被爆患者を触るなんてもっての他であることは知っています。
80年代ですから、けして時代遅れでもありません。
私が勉強していた頃の話ですから、ロシアはそのあたりの教育がかなり遅れていたんですね
2話で、仕切弁を開放するために志願した3人も素晴らしかったけど、炭鉱夫が中途半端な依頼にもかかわらず、チェルノブイリでの作業を受けた心意気に感動します。
そういう人たちがいてくれて、今があるんだと心から感謝を感じます。
今の段階で、原子炉が爆発した原因がまったくわかっていませんね。
これは、わかるんでしょうか?
それとも原因不明のままなんでしょうか?
気になるところです。
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