ハンドメイズ・テイル /ファイナル・シーズン#10 侍女の物語（シーズン＆シリーズ最終話/相関図付）

ファイナルシーズン最終話にして「ハンドメイズ・テイル」シリーズ最終話。
これでジューンの物語は本当に最後
感想には大きなネタバレがあるのでご注意ください

#10 侍女の物語　The Handmaid’s Tale あらすじ

ギレアドを倒すためレジスタントとメーデーが起こした反乱にアメリカ軍が加勢、ボストンを陥落させたが、ジャニーンが行方不明に。アメリカ軍がマサチューセッツ、そしてニューヨークと次々と奪還して行く中、ハンナのいるコロラドはまだだった。

相関図

まとめ

ボストンの解放

レジスタンスとメーデーの反乱にアメリカ軍が加勢、ボストンはギレアドから解放された。
抑圧されていた市民たちは、「自由だ、自由を勝ち取った」と声をあげ、アメリカ国旗を掲げるが、ジャニーンが行方不明だった。

ルーク

メーデーの活動家

今やルークはメーデーの中心人物で、休むことなく活動し続けている。
ジューンは、「少し休んだ方がいい」と気遣うが、「これから発電所へ行って電気を復旧させる。電気が供給できればローガン空港を再稼働させてホリーとキミのママを呼べる」とルーク。
メーデーは次の標的をニューヨークと見据えているらしい。それを知り、「コロラドじゃないのね」と落胆するジューンに、「ハンナを取り返すためにギレアドを１つずつ潰していく」とルーク。

ハンナは両親であるマッケンジー司令官夫妻とコロラドにいる

マーク・トゥエロ

新しい情報

マーク・トゥエロは、ギレアドの指揮系統が大きく変化、コロラドにいたマッケンジー司令官が昇進、D.Cに妻子を連れて来るとの情報が入ったと言う。コロラド奪還まで相当の時間がかかると諦めていたジューンは、ハンナを取り戻すチャンスが近づいてきたことに気持ちが高まる。

しかしジャニーンの情報は何もないままだった。
マーク・トゥエロは、「ギレアドに残されている人たちを絶対に見捨てはしない。今、リディアおばと連絡を取ってる。彼女は”目（eyes）”に解放され今、ジャニーンを捜している」と言う。ジューンはマークの体調を気遣うが、「私ができるのは息子のためにギレアドを解体すること、全力で戦う」とマーク。

セリーナ

セリーナは、マーク・トゥエロによりギレアドから安全な避難所へと移された。
ジューンはセリーナに、「あなたの情報で勝利に導けた」と言うが、「私は世界の破滅者、ボストンを２回も陥落させた」と皮肉なジョークで返す。
セリーナはニックの死について、「残念だった」と言うが、「カレが自分で招いたことだから」とジューン。だがセリーナは、「カレにしがらみがなかったらあなたを選んだと思う」と言われ小さく頷く。

セリーナは、「ギレアドへは戻れない。命を狙われてる。でもカナダもEUもパスポートを発券してくれない。だから私は何者でもない」と言うが、ジューンは、「ノアのママ、それだけでいい」と言う。

別れ

セリーナはマークの配慮で国連難民キャンプへ行くことに。
「この先、私と息子はどうなるの・・」と不安を吐露するセリーナに、「心配しないで待っててくれ。かならず迎えに行く」とマーク。
ジューンとの別れに、「あなたが受けてきた数々の仕打ちを思うと言葉がない。私がしたこと、あなたにさせたこと、心から恥じてる。謝っても許されることじゃない。それでも謝りたい」とセリーナ。ジューンは、「あなたを許すわ、セリーナ」と言葉にする。

入場証

「寛大だったな」とセリーナを許したジューンに声をかけたマークは、「これで踏み出せる」と言うジューンに、「これで市街地に入れる。キミの赴任先のエリアだ。検問所で困ったらボクの名前を出して」と」と１枚の入場証を手渡す。

自由

エミリーとの再会

市街地を歩き、ギレアドのなる以前、美味しいアイスクリーム屋だった店の前で過去を思い出していたジューンに、「ここの塩キャラメルは最高だった。店が再開すればいいのに」と声をかけたのはエミリーだった。脱出しようとしたあの時以来の再会に抱擁するふたり。

エミリーからギレアドへ戻ってからのことを聞いたジューンは、「あなたがギレアドに戻った時、妻子を捨てたんだと思ってた」と言うが、「家族こそ戦う理由」とエミリー。だがジューンは、「ハンナはここにいない。人生を奪われた。すべてをあるべき姿に戻したいけど不可能」と言うが、「そうかな。私たちは今、生きて、一緒にこの壁を見てる。不可能じゃないかも」とエミリー。ふたりの目の前には、”自分はここにいる”と強く訴える女性たちの力強いメッセージが書かれた壁の前に立っていた。

その夜、ボストンの街に灯りが戻った。ルークが電気を復旧させたのだ。街からは歓声があがる。

ジャニーンの帰還

夜、眠っていたジューンは兵士に起こされる。
マーク・トゥエロがジューンを現在のアメリカとギレアドの国境ミラーヴィルに呼び出したのだ。
ほどなくしてやってきたギレアドの守護者たちが連れて来たのはジャニーンだった。

駆け寄りジャニーンを抱きしめるジューン。
そのときリディアに付き添われ、アンジェラを抱いたナオミが近づいてきた。ナオミはリディアの説得によりジャニーンにアンジェラを引き渡す覚悟を決めたのだ。
娘シャーロット（アンジェラ）を抱きしめ涙を流すジャニーン。

ジューンはナオミに礼を言う。
「ジャニーンとアンジェラをお願い」と言うリディアに、「約束する。リディア、感謝してる」とジューン。リディアは、「御目の前で」と言う言葉を残しギレアドへと去って行った。

再会

ルークの努力でボストンに灯りが戻り、アラスカから１番機が到着した。
その飛行機に乗っていたのはホリーと母ホリーと再会を果たしたジューン。

ジューン

覚悟

ジューンはホリーを抱きしめながら、「もうひとつお仕事があるの、ギレアドにいる女の子たち全員を助けたい。またあなたを置いて行くけど、おばあちゃんと待ってて欲しい。でもママが側にいなくてもいつもママはそばにいる。あなたを愛してる」と愛と覚悟を伝える。

娘ジューン

娘の覚悟を聞き、「あなたのことは誰が守るの？私の役目なのに」と涙する母に、「だけどこのままじゃ安心して暮らせない。ヤツらは決して諦めない。私たちの子ども、その孫まで狙う。戦うしかない。ギレアは倒すだけじゃダメ、壊さないと」とジューン。それでもホリーはその役目を他の誰かに託せないのかと言うが、「ママの娘だから。ママが闘う姿をずっと見て育ったのよ。私が絶対に諦めないって知ってるでしょ？」とジューン。ホリーは、「本当に素晴らしい女性に成長した。あなたがどれだけの女性を救い、どうやって闘い生き延びたかを子どもたちに聞かせる。だからあなたも本を書くべき」と言う。ジューンは、「暴力と恐怖、失う悲しみばかりの物語になってしまう」と言うが、「娘たちのために書くのよ、あなたがどんな母親だったかを伝えるために」と背中を押す。

夫ルーク

「何十万の人々に灯りと暖房を届けた、まぁ大したことじゃないけど」とおどけるルークに、「あなたがここまでできる人だって思ってなかった、ごめん」とジューン。
ルークは、「オレたちすっかり変わったな。数日後、メーデーがニューヨークを攻撃する。モイラは仕切ってる。オレも行く」と言う。「私はマークと相談して次の計画を立て、ハンナを取り戻す」とジューン。ルークは、「じゃあまたそこで会おう」と約束し、「キミの物語を書くべきだ。恐ろしいことばかりじゃなかったはずだ。ジャニーン、エミリー、ローレンス、そしてニック。キミを愛した人たち。キミが愛した人たちだ。彼らを忘れちゃいけない」と言う。

記録

マーク・トゥエロからもらった入場証で侍女だった頃の赴任地へと入ったジューンは火事で焼け落ちたウォーターフォード家へと脚を踏み入れる。侍女部屋の窓辺に座り、「私はオブフレッド」と録音をはじめるジューン。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　完

感想

ずっと見てきた「ハンドメイズ・テイル」が終わりました。
このシリーズの見応えは９話「処刑」でしたね
シーズン１～６、全66話。終わりました。
途中、（ん？そうやったっけ？）と思うエピソードもありましたけど（エミリーがギレアドに戻った話とか）現在見直し中なので、その真相はそのうちわかるかと。
同じドラマをリピートできないタイプのドラマが多い中、「ハンドメイズ・テイル」は見返すことができるドラマだと思います。
ここまで虐げられた女性の物語がこの世に生まれたこともにも興味が尽きません。

以下　　ネタバレ　注意　

で、ハンナは助け出さないのかぃと言う問題について。

イヤイヤイヤイヤ～、シーズン１の１話目からずっとずっとベースにあったのは、娘ハンナを取り戻すことでしょ～よ、それを最終話でも達成せずに終わるって、どう？新しすぎない？？？
イヤ～、これは「ハンドメイズ・テイル」を見てきたファンの方々と語り合いたい案件です。

マッケンジー司令官夫妻はハンナの名前をアグネスに変え、大事に育てていたことは間違いなく、ハンナは元気で生きているはずだけど、さりとてドラマの１番の肝のハンナ奪還をラストエピソードに盛り込まずに終わるって着地点がある意味斬新（笑）

ニックも９話で死んでしまい、ハンナは一目も出てこないで終わった最終話。
せめてハンナは奪還するか、悲劇にするにしても決着はつけて欲しかったです。しかもジューンは母ホリーに、ハンナやギレアドの女の子を助け出すために危険だとわかっていても行くしかないって覚悟決めたんですから、あのラストシーン（自叙伝の録音）で終わるのだけはなしで頼みたかった