リッパー・ストリート 2 #4

リッパー・ストリート
リッパー・ストリート

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主な登場人物

キャスト名説明
エドムンド・リード警視庁警部補
ベネット・ドレイク部長刑事
ドナルド・アーサトン巡査長
ホーマー・ジャクソン大尉
アメリカ人軍医
フレッド・ベストスター紙の記者
ロング・スーザン売春宿の女主人
エミリー・リードリード警部の妻
フレッド・アバーライン元警部長
アルベルト・フライト新人刑事
ベラ・ドレイクベネット・ドレイクの妻
ジェーン・コブデンロンドン議会の議員
イヴリン・フォーリーブラックローズの酒場の女主人
マイケル・ドノバンIRBの現リーダー
■エイデン・ガルビンアイルランド人
逃亡犯
■ブロードウィックブロードウィック工業の物理学者兼代表

#4 Dynamite and a Woman あらすじ

アイルランドの爆弾テロリスト、エイデン・ガルビンは、何者かの手を借りて、護送中の馬車から逃亡する。
リードらがガルビンを捜す中、ナイトリー議員が爆死した。 アバーラインは、アイルランド共和党同胞団(IRB)が共謀していると考え、アイルランド人であるフライト刑事に潜入捜査をするよう命じる。

 

まとめ

逃亡したガルビン

アイルランド居住地区で、囚人を護送中、御者の巡査が突然馬車から落ちて亡くなり、住民が集まりはじめる。
囚人のガルビンは、「俺は卑怯な英国政府に投獄されたアイルランド人だ。祖国の正義のために戦っている。ここから出してくれ!」と助けを求めるが、躊躇する住民たち。

そこへガルビンを助ける男がひとり。
その男からコインをもらった少年は、巡査のカギを取ってガルビンに投げ渡した。
ガルビンは自分でカギをあけ、逃亡する。

 

捜査 1

ジャクソンの検死

亡くなった御者の巡査モリスには、刺創も銃創ないため、死因は心不全の可能性があるが、ジャクソンは解剖すると言う。

 

逃亡者はエイデン・ガルビン

エイデン・ガルビンは、アイルランド共和主義同盟(IRB)の一員。
1868年、爆破事件を起こした8人のメンバーのひとりで、20年ぶりに野放しになったのだった。

フライトは、アイルランド人地区を手入れすれば、ガルビンを見つけられるのでは?と言う。
リードはアイルランド人であるフライトを気遣うが、「身びいきはしない」とフライト。
リードはドレイクに分隊を連れて手入れするよう指示する。

 

アイルランド人地区の手入れ

ブラックローズの酒場に手入れに入ったドレイクと巡査たち。
アイルランド人らはドレイクたちを見るなり、「英国人め!」と言って殴りかかってくる。
英国人とアイルランド人との争いは永遠のテーマだった。
突然の手入れに酒場の女店主は、「IRBは非武装化した。酒場で彼らを匿ったのは昔の話よ」と言うが、ドレイクは、「逃亡犯はIRBの一員でガルビンと言う極悪人だ。酒場を捜索する」と手入れをした。

女主人イブリン

手入れが終わり、閉店した店にやって来たのはガルビン。
イヴリンは驚き、「これまで一通の手紙もよこさなかった。今は指名手配されてるわ。今度は警察に捕まるまで、何をする気なの?」と言う。
ガルビンは、「いくつか仕事がある。お前が英国を出たいなら、それらが終わったら一緒に故郷へ帰ろうと」と言う。

 

爆弾事件

ナイトリー議員の屋敷に忍び込んだガルビンは、ベッドの下に爆弾を仕掛け、議員を爆死させた。(ナイトリーは、元アイルランド警察監察長官)

 

アバーラインの捜査

翌朝、凄い剣幕でやってきたアバーラインは、爆弾の破片をジャクソンに調べさせろと言い、リードをある家へと連れて行く。
アバーラインは、IRBホワイトチャペル支部のマイケル・ドノバンを呼びつけていた。

ドノバンは、「IRBは今や政党と認められて英国政府と交渉している立場なのに、こんなところに呼び出された会うのは心外だ」と言うが、アバーラインは容赦なく殴り、ボロボロのIRBの旗を見せて、「これが死んだナイトリー議員の側にあったぞ、報復かっ」と迫る。
しかしドノバンは、IRBはガルビンの逃亡には協力していない。組織とは無関係。IRBの目的は、平和に自治権を獲得することだと主張する。
「今更ガルビンは平和主義者にはならん。ヤツの行きそうなところを言え!」アバーラインは暴力で訴え、ガルビンの娘はイヴ。アイルランド人地区の ”ブラックローズ酒場”を経営していると情報を聞き出す。

アバーラインはアイルランド人であるフライトを、”ブラックローズ酒場”に潜入捜査をさせようと言い出す。
リードは、カレはまだ若く未熟だと反対するが、「青年巡査のことは忘れちゃならんが、犠牲を怖がっては事件は解決せん。フライトに行かせろ」とアバーラインは命令する。(犠牲とは、ホッブズ巡査の殉職のこと)

 

ブラックローズの酒場で

ブラックローズ酒場へ潜入捜査に入ったフライト。
そこへドノバンがやって来て、強引に話があるとイヴを外へ連れ出した。

ドノバンは、「父親が来たら泊めてやれ。IRBは何もできないぞ。IRBは平和主義になったのに、ガルビンはいまだに英国人を殺したいんだ。だからサツより先に見つける必要がある。来たら連絡しろ」と言う。
「それは父を殺すため?」イヴは言うが、「母親が死んで孤児になったお前を育てたIRBの恩義を忘れるな」と凄む。

その様子を見ていたフライトがイヴを助けようと声をかけるが、「助けてなんて言ってない。消えて!」と言われてしまう。

 

捜査 2

ジャクソンの検証

・起爆装置はライデン瓶
・モリス巡査の死因は感電によるショック死

以上の点から、ナイトリー議員爆死事件とモリス巡査の死亡事件は関連があると考えられた

 

現場検証

リードとドレイクは、モリス巡査が亡くなった場所へ行き、周辺を捜索。
建物の2Fに使用されたライデン瓶を見つけた。
ライデン瓶から伸びた線は、物干し綱を這わし、路面へと垂れ下げられていた。
モリス巡査が、道路を通った時、この線に頭が触れ、感電死したことが証明された。

「IRBは要求を訴えるために犯行を隠さない。これはIRBの仕業じゃない。ナイトリー議員はアイルランドに偏見が強かった。IRB以外にカレの死を望むものを捜すため、ナイトリーを調べよう」とリード。

 

推理

「お前がナイトリーを調べるから、議会をなだめるのに苦労した」と文句を言いながらやってきたアバーラインは、情報を手に入れたと言う。
それは、ベースンのスラムを壊し、再開発を進める話しだった。
CSE電気委員会は、発電所を建てると提案し、ロンドン議会は、新興住宅地の開発を提案していた。
そしてナイトリー議員はその議会の議長だったのだ。

 

ジャクソンの手ほどき

そこへフライトが戻って来た。
アバーラインは、「潜入捜査中だろ?今すぐ戻れ」と言うが、フライトは、イヴリンと接触したが、拒絶されたので引いたと言う。
リードは、イヴリンの信頼を勝ち取るために、その道のプロであるジャクソンから手ほどきを受けろと言う。

ジャクソンは、「イヴは、お前が彼女と同じ境遇だと知れば、共感を感じ、お前に興味を持つ」とアドバイス。
より興味を持つよう、警察官に殴られる方が良いとドレイクはフライトに1発をお見舞いする。
こうしてフライトは、身寄りのない孤独な青年 ”バートランド・ドイル”として再び潜入捜査をすることに。

 

コブデン議員

リードはコブデン議員を訪ね、ナイトリーには発電所の建設業者を決める権限があった知る。
「落札する見込みがない業者が、ナイトリーを殺したかも?」と推測するリードにコブデンは、「ブロードウィックの講演」を聞いてはどうか?と言う。
ブロードウィックは、入札に名乗りをあげている業者のひとりだった。

 

電気事業者

ブロードウィックは、講演に集まった人々の前で、ショッキングな実験を見せ、AC配電方式よりDC配電方式の方が、安全でロンドンに向いていると示し、我が業者はDC配電方式の発電所を建設できると披露した。
講演終了後、リードはブロードウィックから話を聞く。
ブロードウィックは、入札者は全員ナイトリーに賄賂を送っていると言い、フェランティからも話を聞くと良いだろうと言う。

フィランティ氏は、デプトフォード発電所をAC配電方式で建設した人物だった。
リードはフィランティにも話を聞くが、「他と同等に扱われるためにも賄賂は渡したが、私の技術は優れている。落札されるだろう」と自信満々に答えた。

 

フライトの潜入捜査

イヴリンとの接触

ジャクソンから手ほどきを受けたフライトは、警察官にいわれのない理由で殴られた身よりのない孤独な青年として”ブラックローズ酒場”へ再び行く。
イヴリンはフライトを店に入れてやりケガの手当をしながら話を聞くが、自分の身上と重なるフライトを放っておけなくなり、自宅に招き、「あとで朝食を持ってくるわ。ゆっくり眠りなさい」と親切にしてやる。

イヴリンの部屋の捜査

フライトは部屋を調べる。イブリン宛にアメリカの消印で、”ジェームズ・ホランド” から頻繁に手紙が届いており、ドレッサーにはいくつものジュエリーがかけてあった。

しばらくして朝食を持って上がって来たイヴリンは、フライトがドレッサーの前にいるのに気づき、「ジュエリーは毎年私の誕生日に、父と名乗る男から届くの。実はもうひとり父と名乗る男がいる。孤児で育ったのに、父親を名乗る男がふたりいるの」と言う。
フライトは、またイヴの共感を得るような話をする。イヴは、自分の心の内を突くようなフライトの話に共感し、思わずキスをしてしまう。
フライトもまたキスを返した。

 

やって来たガルビン

ふたりがベッドでキスをしているところに、ドアを開けて入って来たガルビン。
イヴはガルビンを押さえる。
「ふたりで話がしたい。頼む。今夜ロンドンを出ることにした」とガルビン。
外してくれる?と言うイヴリンに応え、フライトは部屋を出る。

 

ガルビンとイヴ

ガルビンはニューヨーク行きの船のチケットを2枚出し、「1枚はお前のだ。私にはもうひとつ仕事がある。大金が入ればここよりいい生活ができる。私は他人も同然だが、お前をツラい生活から救うことが夢だった。父と呼ばなくていい。だがこのチャンスを受け取ってくれ」と言う。
「その仕事って?」イヴは聞くが「心配しなくていい。ここで落ち合おう」そう言って部屋を出ようとした時、イヴが「ホランドって知ってる?誕生日の度に手紙を送ってきて、父親だって・・・」と尋ねた。
ガルビンは振り返り、表情を変え、「よくもそんなことを・・」と言うと部屋を出て行った。

その話しをフライトは立ち聞きし、エイデンのあとを追う。
尾行の途中すれ違った巡査に「これをH管区署のリード警部補に」とメモを託して・・・

 

推理

フライトからのメモを受け取ったリードは、1881年に届いたニュージャージー州ラリタンの消印に注目する。
ラリタンには発明家で実業家であるエジソンが造った工業団地がある場所だった。

・エジソンはDC配電方式を提唱している
・エジソンが雇った物理学者の中に英国人がいた
・IRBの爆破事件関与が疑われた者の中にホランドがいたが、行方不明

以上の点から、ホランドが爆破事件のあとアメリカに逃亡し、エジソンに雇われたと推測。
娘イヴへの手紙が1887年以降途切れているのは、ホランドが英国に戻ってきたからでは?と考え、ブロードウィック工業の登記が1887年であることを調べあげた。
リードは、

ホランドとブロードウィックは同一人物
・ブロードウィックがガルビン逃亡に加担し、
 ナイトリー議員を爆死させた

と推理、フェランティの講演会が狙われている

 

ガルビンとブロードウィック

ブロードウィック工業へ行ったガルビンは、イヴに父親と名乗る手紙を送っていたことを責めるが、「お前が投獄され、私が米国へ渡ってあとに、ベサン(イヴの母)から私が父親だと聞かされたんだ」と言う。
ふたりは同じ女性ベサンを愛していたが、イヴの父親はブロードウィックだった。

ガルビンは、「ナゼ私を逃がしたんだ?」と問う。
するとブロードウィックは、「お前は英国人を憎んでいる。その気持ちを利用させてもらおうと思ってな。フェランティの講演には議員の半分が集まる。お前はこのダイナマイトで英国人を吹き飛ばす。私は、競争相手を消せる」と言い、起爆装置をガルビンに渡した。

その話を聞いていたフライト。
ブロードウィックとガルビンが部屋を出たあと、フライトがリードに報告しようとした時、リードらが査察に来た。
リードはフライトから報告を受け、「フェランティの講演会が危ない!」と叫んだ

 

フェランティの講演会会場

多くの議員が会場に集まりはじめる。その中にはブロードウィックもいた。
ガルビンは起爆装置を持ち、こっそり楽屋へ侵入し、変圧器の中にセットし、ブロードウィックに合図を送った

講演会が始まる。
フィランティは電源レバーをONにし、AC配電方式がいかに素晴らしいかを説明した。
会場からは拍手が湧く。
ブロードウィックは拍手をしながら、シレ~と会場を後にする。

その時、入れ違いに会場に走り混んできたリードたちは電源をOFFにさせ、観客を外へ誘導しはじめる-。

会場を出ようとしたブロードウィックは、爆発しないことを不審に思い、「見て来い」とガルビンに言うが、「もうお前の手下じゃない、自分でやれ。私はイブに真実を伝えに行く。血縁の父がお前でも、真の父は私だと」と行ってしまう。

ブロードウィックは、どさくさに紛れて会場へ戻り、装置を確認する・・・
その時、「これかな?ホランド。殺人罪と殺人未遂容疑で逮捕する。お前は絞首刑だ」とリード。
すべてがバレたことに気づいたブロードウィックは、自ら感電自殺を図り亡くなった。

解決して・・

イヴとガルビン、そしてフライト

フライトはイヴに会いに行くが、「父と米国へ行くわ」とイヴ。
フライトはガルビンがイブを迎えに来るのを一緒に待つ。

一方ガルビンは、娘の元へと向かうが、IRBのドノバンらに拘束され、”平和のため”と言う理由で、撃ち殺された。

そうとは知らずガルビンを待ち続けるイヴ。
「あてにならない人よ。代わりに行く?」とイヴはフライトを誘う。
「住所を送って。あとから行く」とフライト。
「それなら本名を教えて」とイヴは言う。
だが、ほんとうのことを話せるワケがないフライトは、「出航の時間だ、イヴ」と言うのが精一杯だった。
これまでの話しは全部ウソなのかと聞かれ、フライトは「両親が死んでいることは本当だ。船に乗れよ」そう言うのが限界だった。
フライトの恋は、ツラく悲しい別れをする以外なかったのだったー。

リードとコブデン

「あなたは命の恩人。何かお礼をしないと」コブデンはそう言って、週末にピクニックデートをしないかと誘う。
リードは躊躇するが、「勘違いさせたなら悪いが、私には妻がいる」と言う。
それでもコブデンは、「私は今と未来しか見ていないの。あなたの苦しみを分けて欲しい」と言うが、リードはそれをも断る。

感想

イギリス人とアイルランド人の争いは、永遠のテーマですね。
今も尚、イギリス人、アイルランド人、そしてスコットランド人は仲良いとは言いがたいですもんね

フライトくんの初恋は、とっても悲しい結末を迎えてしまいました
潜入捜査をしていたなんてイヴに言えるワケもなく・・
イヴもフライトに惹かれていたようですし、いつか、いつかふたりが再会してハッピーエンドになれればなぁ

リードもモテますねぇ~。
ユダヤ系の孤児院を運営していたデボラ・ゴレンとは終わったんですね。
妻エミリーは精神を病んだようですけど、この先、ドラマに出演するのかなぁ?

 

コメント

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