ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ 2 #16 私が見たもの

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今回のエピソードは
●”医師に人を裁く権利はない”と言う難しい問題を扱ってます。

#16 私が見たもの  Perspectives あらすじ

ニュー・アムステルダム病院で死亡したジョージ・ホイットニーと言う患者家族から医療過誤で訴えられたマックスたち。イーヴィーはジョージの治療にあたった医師から事情聴取する。
フロムは、登校拒否になったダニカを診察することに。

 

まとめ

マックスとアリス

マックスの家で、一緒に朝を迎えたふたり。
まだルナもボビーも良く眠っていた。
マックスは、(アリスを求めたい気持ち)と、(まだ早いのでは)と言う気持ちとの間で揺れる。
それはアリスも同じだった。ふたりは戸惑いながらも、関係を持つ。

 

医療過誤、不法死亡で訴えられたブルーム、マックス、レイノルズ

ERに搬送され死亡したジョージ・ホイットニー 30才の家族が、医療過誤と不法死亡で病院と3人の関わった医師を訴えた。

理事長のブラントリーは、ピリピリムードだ。
マックス、ブルーム、レイノルズは法務部イーヴィーの聞き取り調査を受けるため、呼び出される。
「落ち度はなかった。真実を話せばいい」と言うブルームにレイノルズとマックスは、「この種の裁判は危険だ」と慎重な姿勢を見せる。(※のちに理由がわかります)

ブルームのインタビュー

4週間前、フェスティバル会場で倒れたジョージ・ホイットニーが、ERに救急搬送されて来た。
その後、同じ会場から同じ症状を訴える患者が計8人搬送されてくる。
患者の症状は、複視、半身麻痺、発汗。
警官の、「何かの装置から煙りが出たあと倒れた」と言う情報から【ボツリヌス菌中毒】と断定。
看護師ケイシーに、抗毒素を希釈して点滴でいくよう指示したと証言したブルームだが、「患者が受けた治療と違う、それにケイシーは休みだった」とイーヴィ。

マックスのインタビュー

ブルームの指示どおり抗毒素を希釈しようとした看護師ブランステッターに、「希釈せず1回で打って」とマックスは再度指示し、ブルームの指示を撤回した。

イーヴィから、「なぜブルームの指示を変えたのか?」と聞かれたマックスは、「抗毒素は本来希釈せず使用するから」と答えるが、イーヴィは、
●8人全員に効果があったのか?
●希釈しなかったことに問題はなかったのか?
●看護師らは、ブルーム先生より医療ディレクターのあなたの指示を聞かざるを得なかったのではないか?
と突っ込まれ、「医療ディレクターと医師との兼任が、患者を死なせた可能性があるのでは?」と言われてしまう。

レイノルズのインタビュー

イーヴィーは、血中の抗毒素濃度が高すぎたせいで心停止したのでは?
マックスの指示(抗毒素全量投与)が軽率な指示だったのでは?と指摘するが、レイノルズは、

●心臓疾患は持病だと思われ、抗毒素が原因ではない。
●カテーテル治療ではなく、開胸術を選択したのは素早く患者の容態を安定させたかったから。
●しかし患者は心臓オペ中、脳梗塞を発症した。
●血栓除去術を施術したが亡くなった。
●死因は脳梗塞だが、原因は特定できなかった。どんなオペでも起こり得る
と証言する。
するとイーヴィは録音を止める。
そして、「術式を決めたのは誰?カレが白人至上主義者と知ってから決めたの?それでもカレがボツリヌス菌散布をした犯人だと知ったあとの決めたの?」と問う。
レイノルズは自ら録音ボタンを押すと、「次の質問を」と言い、イーヴィーのオフレコ質問に対して、返事をしなかった。

イーヴィーの行動

イーヴィーは訴状を受け取っていないインターンのノッティンガム医師を呼ぶと、「オフレコです。オペ中の真実を話して欲しい」と言う。

ノッティンガムは、
●開胸したあと、血中の抗毒素濃度が異常に高いことが報告された。
●ノッティンガムはレイノルズに、「自分で先に抗毒素を投与したのかも。”白人至上主義者”です」と伝えた。
●自分は怒りを抑えきれなかったが、レイノルズは、「オペ室は裁きの場ではない」と言った。
●タトゥーを見たのは、開胸したあとだった
と証言した。

イーヴィは理事長のブラントリーに、「3人に責任はないが、裁判となれば相手の弁護士の餌食になる可能性がある。陪審員は証言を怪しむかも知れない。示談にするべきでしょう」と結論を伝えた。

イーヴィーとレイノルズ

「なんで全部話さなかったの?」とイーヴィはレイノルズに問う。
「オレは指導者として手本となるべき立場なのに、感情を出してしまった。医師を目指した時、偏見のない医師になろうと決めたのに、それを守れなかった。それをキミに見せたくなかった」と言う。
イーヴィーは、「あなたは毎日実行してるわ。そんなあなただから結婚したいの」とキスをする。

 

ブルームと母親

事情聴取の時、自分の記憶に曖昧な部分があると知り、脳神経内科のカプールにコンサルを頼むブルーム。
ブルームはアデロールを乱用していたことことが影響しているのか?と聞くが、カプールは、「キミにはおかしな点はないが、キミのお母さんはかなり深刻だ。ほとんど記憶を失っててもおかしくない」と言う。

ブルームは、自分が苦しんだ15年のことを母親が覚えていない事実が許せず、「ものすごく頭にくる!」と怒りをぶつけるが、ケイシーは、「子ども時代が苦しかったことは知ってるけど、過去に縛られるのはやめたら?前を向くべきだ」とアドバイスする。

ブルームは母親を呼び出した。
「もうあなたから連絡はないと思ってた」と言う母親にブルームは、「新しい思い出を作ってみない?」と提案する。

フロム

ダニカ

2週間前から登校拒否し、自室に閉じこもってしまった中学生のダニカ。
フロムのカウンセリングでダニカは、「頭を撃たれたメーガンを思い出して学校へ行けない」と言い、学校内で銃乱射事件があったような発言をするが、実際はそんな事件はなく、実演訓練が行われたことがわかる。

それでもダニカは、「メーガンを助けなきゃと思ったけど、何もできなかった。メーガンは撃たれたあとそれが訓練だってわかったけど、リアルに感じた。あれは本当じゃないってわかってるけど怖くて学校に行けない」とその時の状況を詳細に話し、生徒も教師も学校から実演訓練をすることは聞いていなかったと言う。
ダニカの両親も、そのような連絡は聞いていないと言う。

学校

「実演訓練の影響で生徒がPTSDを発症している」
フロムは校長に事実を突きつけるが、校長は、訓練は必要ものであり、ダニカ以外に不調を訴えているる生徒はいないと主張する。
フロムは学校にスクールカウンセラーがいないと知り、「私に任せて欲しい」と全生徒にカウンセリングをすると言う。

生徒たちの本心

体育館に生徒を集めたフロムは、カウンセリングをはじめる。
生徒たちは、中々心を開かなかったが、徐々に本音を見せ始め、全員が、予告なしの実演訓練が怖かったとわかる。
フロムは、「その気持ちを話さないと心に恐怖が棲みついてしまう。友だち、両親、カウンセラーでもいい、話そう。ボクはここにいる」と伝える。

その後フロムはダニカに、怖かったのはキミだけじゃない。こうして治療していけば、やがて恐怖心は薄れていくと伝えると、ダニカの顔に笑顔が戻った。

 

カプールとエラ

黒猫

下垂体静脈サンプリングについてカオ医師に雄弁に語っていたカプールは、黒猫を抱っこするエラを見つけてかけよると、「フロム先生が、”強迫障害(OCD)”症状に良い影響があるって。カリオペって名前をつけた」とエラ。
ペットとして飼うと聞き、カプールは動揺を隠せない。

実は、カプールにとって「黒猫」は不吉の予兆だったのだ。
「オペは中止だ」とまで言い出すカプール。

しかしそんな理由でオペを中止できるワケはなく、カプールは執刀するが、施術中注射針が折れ、患者の右心室(心臓)に引っかかってしまう。

心臓外科医の協力で事なきを得たが、カプールはエラの職場へ行くと、「猫は不運をもたらす。ストレスを感じるんだ」と訴える。
エラは、「その気持ちは十分理解できる。私はいつもストレスを抱えてるから。妊娠や子育てを考えると不安になる。そんな時、カリオペが甘えてくれると気持ちが紛れてた。でも飼うのは止める」と言う。
しかしカプールはエラの気持ちを聞き、「キミが癒やされるなら飼おう。だがひとつ頼みがある。名前を変えてくれ。カリーはヒンドゥー教の女神だ。悪魔たちを殺りくしたことで知られてるんだ」と言うのだった。

 

シャープ vs カストロ

治験

シャープはカストロが治験データも改ざんをしていることを突き止めた。
「マックスに報告しなきゃ」と言うブルームにシャープは、「マックスには言えない。カレは病院の過ちは公表する方針だから。公になれば国立衛生所からの多額の資金援助が打ち切られる。治験を潰すしかない」と言う。

シャープは治験準備室へ行くと、スタッフの目を盗み、準備されたA)治験点滴とB)非治験点滴のラベルをすべて貼り替える。


治験の進み具合を確認したカストロは、その時、すべての点滴が入れ替えられていることに気づく。

「治験を妨害したのはあなた?一体どういうつもり?ジェラシーなの?」とシャープを責め立てるカストロに、「仕方ないでしょ?治験は失敗ね。これで非治験者がいなくなったんだから。ベースラインを改ざんしたことを知ってる」とシャープ。
表情を変えたカストロは改ざんした理由を言い訳するが、「マックスに報告する」とシャープ。
しかしカストロは、「それが本気なら既にマックスに報告してるハズよ。あなたはできない」と部屋を出て行く。
カストロは気づいていたのだ、シャープがマックスに報告することはないと。

迷いと決断

シャープはカストロの治験データ改ざんについて、どう対処するべきか悩み、マックスの意見を聞こうとするが、「ボクは治療もできるように術衣を着てるが、医療ディレクターとしてスーツを着てその仕事に専任するべきなのかも知れない」と訴訟について悩む苦しい胸のうちを吐露され、「それがあなたよ」と励ます立場に。
シャープはカストロの件は、ひとりで対処しようと決意する。

シャープは、「精密腫瘍学にいち早く注目し、それでマックスを助けたのはあなた。だけど、データ改ざんはいずれ国立衛生所も気づく。私はあなたのことは見逃してあげる」とある取引をする。

「治験を失敗したわ。だから退職したい」
カストロからの突然の申し出にマックスは、「治験は続けるべきだ。力になる」と言うが、カストロは、依願退職する。

シャープとマックス

「カストロの突然の退職に驚いたよ。芝居を見せられたね。事情を話して」とマックス。
シャープは、「問題はない。カストロは優秀な医者だけど野心が強すぎることが問題ね」と話しを終わらせようとするが、「だったらナゼ共同責任者に彼女をしたんだ?」とマックス。
「知ってるハズよ、勘弁してよ。私がしてきたことは全部あなたのためよ」とシャープ。
そんなわかりきったことを今更確認するのか?と言わんばかりに言うシャープにマックスは、何も出来ず、何も言えなかった。

 

感想

すっかりアリスと良い感じだから、ヘレン・シャープへの気持ちは消えたのかなって思ってましたが、ここに来て、マックスは自分にとってどれだけヘレンの存在が大切であるか気づいたってバージョンですか
しかもアリスとキスしてセックスまでしたあとに。

ヘレンとマックス、どうなるのかな。
ふたりが幸せになって欲しいような、そうなれば関係が変わってしまい、バランスが崩れてしまうのでは・・・と思ったり
気になるところです。

レイノルズがニュー・アムステルダムを退職しちゃうのが惜しいと思ってる私は、イーヴィーと別れちゃえばいいのになんてまだ思ってる
今回は、イーヴィーが法務部の仕事で、レイノルズを尋問することになったので、亀裂が入るのかも?と思ったけど、逆になっちゃった。
もうレイノルズのことは諦めるしかないようだね(笑)

白人至上主義者のジョージの治療を巡るエピソードは、シリアスだったな。
レイノルズじゃないけど、手術室は人を裁く場じゃないし、それ以前に、医師はどんな患者でも治療し、助けなければならない。テロリストでもね。
日本でも、京都アニメーション社屋放火犯を、高度医療で回復させた例もありました。
難しい問題だけど、医療とはそういうものなんですよね。

銃乱射事件の実演練習なんてやり過ぎだって!
そりゃアメリカでは数年に1度起こってる事件で、ほんと胸くそ悪いけど、予告なく実演するなんて子どもだけじゃなく知らなかった先生の心にも恐怖を残しちゃう。
PTSDになって当然だと思う。

 

 

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